BEASTスポンサーの日常⑨【Mリーグ 2024-2025開幕式・後編】
Princess Peach has come after Go.
「いつの間に、連盟のプロになったの?」小林 剛プロの問いかけに、こうちゃんは「いや〜まいったなぁ 」と照れくさそうに、答えにならない応えをした。
『これから日向プロと、第一試合の解説ですよね』と、厚かましく会話に加わる僕。剛プロは「滝沢プロも一緒ですよ」と、初対面の僕にも気さくに応えてくれた。
その後、こうちゃんと2分程度言葉を交わして 「じゃあ頑張ってね」と、剛さんは颯爽と去っていった。
『剛さんとはよく麻雀やるのですか?』とこうちゃんに尋ねた。「この前一回だけ、セットで卓を囲んで貰いました」と、こうちゃん。
一度のセットで、これだけ親しく剛プロと話しができる仲になるとは、こうちゃんが如何に人から好かれる人物であるかという事を物語っていた。
打ち合わせのための個室の使用をお願いしたスタッフの方が、上長から出された結論を告げに来た。どうやら、今日のイベントで使用している部屋以外は、全てクローズしているらしい。そこで、特別に選手控室を使って良いとのことだった。
選手控室の手前、エスカレーターを上りきった通路で、これまた見慣れた美女とすれ違った。本日のPVでMCを務める松嶋 桃プロであった。
立ち止まって振り向いた桃さんに、僕は反射的に『昨日の麻雀最強戦の優勝、おめでとうこさいます』と声を掛けた。「ありがとうこざいます♪」と応えをする桃さんの視線は、こうちゃんを追っていた。こうちゃんは、スタッフさんの後について、早足で歩みを進めている。
『こうちゃん!桃さんが・・!』と、僕はこうちゃんを呼び止めた。僕はテレビのクイズ番組繋がりで、こうちゃんと桃さんが、特別に仲の良い間柄であることを知っていた。
桃さんの姿を視認したこうちゃんは、急いで引き返してきて、桃さんに『誕生日おめでとうございます』と、第一声を放った。今日は松嶋 桃プロの誕生日なのである。
第一試合終了後、ABEMAでは放映されないPV会場で、日向プロから桃さんにサプライズのお誕生日ケーキが手渡された。他の方々がnoteの記事でその模様を書いているようなので、詳しくはそちらをお読み頂きたい。
とりあえず、写真だけ貼ることにする。
桃さんは、こうちゃんを実の弟を見るように、愛しみを持込めた眼差しを向けて、1分にも満たない短い時間ではあったが言葉を交わし、名残り惜しそうにPV会場へ続く下りのエスカレーターの方へと歩んでいった。
サクラナイツの控えテーブルにて
では、このテーブルを使って下さいと、スタッフの方に着座を勧められた。椅子は4席あった。そのテーブルの上には、『KADOKAWAサクラナイツ様』と表記された、細長いプレートが屹立していた。
部屋の中を見渡すと、日向藍子プロがいた。日向プロが座っているテーブルに近づき、挨拶だけして早々と引き上げた。これからPVの解説の仕事があるので、お忙しいはずだ。邪魔をしてはいけない。
選手控室の中は疎らだった。これから試合のあるドリブンズ、風林火山、サクラナイツ、雷電の選手達は、早々とMリーグスタジオに移動している。
PV解説の仕事が残っている剛プロ、滝沢プロ、日向プロ、大介さん、元太プロ以外は、会場を去っていると思われる。
日向プロに挨拶をした後、改めてサクラナイツのテーブルの椅子に、こうちゃんと斜め相向かいに座った。
おそらく僕が座っているのは、堀プロが座っていた椅子で、こうちゃんが座っている椅子は、内川プロが座っていた椅子だろうと、勝手な想像を巡らした。
打ち合わせのはずが・・雑談に😅
打ち合わせの主目的は、無論 麻雀大会の運営や進行に関してだが、こうちゃんの人柄を知ることも、従たる目的だった。
まず、テンプレ通り名刺を渡して、自己紹介をした。以下がこうちゃんとの主な会話である。この記事に掲載しても差し支えの無いものだけを抜粋した。
『基本的な処から始めますね。何とお呼びすれば、いいですか?』
こうちゃん『こうちゃんでいいですよ』
『わかりました。ただ、大会の時は、原則として渡辺航平プロと呼びますね』
『友人のKの奥さんが、こうちゃんの大ファンで、麻雀は出来ないけど、会場にサイン色紙3枚を持って、会いに行きたいと言ってたらしいです』
こうちゃん「それは嬉しいなぁ😄」
『息子がこうちゃんの一学年下で、こうちゃんを高校時代から知っていましたよ。文化祭の実行委員長として活躍していて、人気者で校内でもかなり目立っていたと言ってました』
こうちゃん『懐かしいですね。そんなこともあったなぁ・・☺️』
『太田高校の清水先生って、知ってますか?』
こうちゃん「世界史の先生ですよね?覚えてますよ」
『彼は僕の同級生で、小・中・高と一緒だったんですよ。こうちゃんと同じ、東大に進学したので、さすがに大学までは一緒という訳にはいきませんでしたが(笑)』
こうちゃん「へぇ〜。そうだっんですね(驚)」
『高校時代は部活に入ってましたか?』
こうちゃん「硬式テニス部でした」
我が母校には、硬式テニス部と軟式テニス部(今風に言うとソフトテニス部)があった。こうちゃんは、やはり硬派であった。
『群馬にはよく帰省しますか?』
こうちゃん「あまり帰らないですね。帰っても年1〜2回です」
まずは地元ネタから入った。同郷という理由だけで、他人に対する好感度がアップするのは僕の特性だが、こうちゃんの印象は、予想以上に良い。
『プロ団体として、連盟を選んだ理由を教えて下さい』
こうちゃん『おかぴ(岡田紗佳プロ)の勧めですね。おかぴとはテレビ番組でも結構ご一緒していて、昔から仲が良かったです。麻雀プロになるなら、連盟がいいよと、誘われました」
『尊敬する麻雀プロ、もしくは目標とする麻雀プロはいますか?』
こうちゃん「佐々木寿人さんです」
この日こうちゃんは、KONAMI麻雀格闘倶楽部のレプリカユニフォームを着て、会場に来ていた。
本題に軌道修正
楽しく雑談していたら、約束の時間は10分を切っていた。本題に入らなくては。。
当日の会場までの交通手段、会場の建物の構造、雀荘内の施設(控室やトイレ)、昼食の手配(こうちゃんは、群馬名物の登利平の鳥めしを熱望)、用意して欲しいもの=特に無し、NGなこと=特に無し、等々必要な事は全て伝え、そして確認した。
麻雀だけでなく、大会の合間にちょっとしたゲームをやろうと思っているので、何か良いアイデアを思いついたらご連絡くださいと、最後にお願いをした。
ただ、自分の中では、こうちゃんにクイズを作って貰い、全問正解者に賞品を進呈するという企画を、既に考えていた。
約束の30分を過ぎた。Mリーグの開幕戦第一試合開始まで、あと5分である 。とりあえず、本日話すべきこと、訊くべきことは全て済んだので、お礼を言って別れた。こうちゃんの人となりを、肌で知ることが出来た貴重な30分間だった。
さらば、ベルサール六本木
Mリーグのパブリックビューイングは、実に5年ぶりである。Mリーグが誕生した2018年、その翌年である2019年に引き続き、3回目となる。MリーグのPVは、コロナ禍に入り暫く中断後した後、一気通貫ツアーという形態に進化して、全国のファンがPVを楽しめるようになった。しかし、そのスタイルの変容により、僕がPVへ行くチャンスは大幅に減った。まず、一気通貫ツアーの開催場所の選択肢として、群馬は確実に選ばれない(笑)。地方での開催が増えた分、都内での開催が大幅に減り、更には開催回数自体も減ったからである。
開催初日の試合は、BEASTも昨年8月までサポーターだったABEMASも出ないので、取り敢えず息子が推している園田プロを応援した。その甲斐あって、と言うよりは、持てる実力を如何なく発揮して、園田プロは開幕初戦をトップで飾った。
実は開幕式が終わり、第一試合までの空いた時間帯を利用して、近くのコンビニに買い物に行く時、会場の出口でMリーグスタジオに移動する途中の園田プロに遭遇していた。園田プロは機敏なリスのように、あちこちに体の向きを変えて、声援を送るファンに手を振っていた。下記がその時の盗撮写真である(笑)。
時刻は間もなく21:30になろうとしていた。日付が変わる前に自宅に着くためには、そろそろ会場を出なけばならない。第2試合の東場が終わったところで、帰ることにした。他のBEASTスポンサーの方々に辞去の挨拶をし、ベルサール六本木を後にした。南場に大波乱の劇的なゲーム展開が待ってようとは、この時は知る由もなかった。
帰り道、今日を振り返ってみた
2018年のPVは、麻雀を全く知らない家内と二人で行った。2019年のPVは、麻雀に目覚め始めた息子と二人で行った。最後まで会場に居るため、いずれも自家用車を用いたので、群馬への帰宅時刻は、二度とも軽く深夜の2時を回っていた。それでも帰り道に連れがいると、当日のPVの事を語り合う相手と共に、楽しかったイベントの余韻に浸ることが出来た。
しかし、今回は一人である。 帰りの電車の中は、今日の自分と向き合う、振り返りの時間となった。
スポンサーの特典で、チケットを無料で貰ったりとか、並ばずに会場入り出来たということは、ほんの些細なことに過ぎない。やはり今日はこうちゃんに尽きる。
こうちゃんのお陰で、剛プロと会話をすることができ、桃さんに 「おめでとうございます」を伝えることができ、Mリーガーの控室に入ることができ、そこで日向プロに挨拶することができた。
始まりは、こうちゃんが2023年の麻雀最強戦に出場したことである。それを契機に こうちゃんをXでフォローした。そして今年の夏に、こうちゃんのポストで、彼が連盟のプロになったことを知った。その後、個人主催の麻雀大会の3人目のゲストとして、こうちゃんにオファーしたことは、【前編】に記述した通りである。
こうちゃんへのゲストオファーは、麻雀愛、郷土愛、そして何よりも母校愛の体現である。
全ての太高生(県立太田高校生の略称)に、このメッセージが伝わらんことを・・・。
(終わり)
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