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BEASTスポンサーの日常⑫〜猿川プロに会いに行った【後編】

「サインはB」

  見出しのタイトルは、意味が無いようで意味がある。僕の最近のお気に入りのアニメ「推しの子」の劇中アイドルユニット「B小町」の楽曲のタイトルだが、BはBEASTXのBである。と言うわけで、猿川プロに会社用にもサインを戴いた。混んでいるイベントにおいては、禁止されている2枚目のサインである。

会社で展示用として活用予定
左上を部分拡大(黒とシルバーによる混沌としたサイン)

   猿川プロは今この瞬間を生きる男なので、今日が何月何日なのか、意識していない。そのため、先ほどの1枚目のサインに日付を書いたにも関わらず、このサインに書く日付を間違えてしまった。更に、その修正も失敗したため、レア度が増した貴重なサインに仕上がっている。ことわざに例えると「怪我の功名」である。
    その後、ツーショット写真をイベントディレクターの部下の方に撮ってもらった。考えてみれば、BEASTX選手との初めての2ショット写真だった。

まつかよさんが隣に居ないので、自然体のBEASTポーズ

 質問タイム♪

    さぁ、これでお役御免と、ホールの方へ意識を向けた猿川プロに『お話する時間を作って戴けませんか?』と問いかけた。女流麻雀プロのパチンコ店イベントは、サインと写真撮影とトークがセットだった。そういう流れから発した一言だった。
「少しだけなら」と猿川プロ。ファンサービスは、当然と思ってはいけない。こちら側の感謝の気持ちと同様に、相手方の気持も大切なのである。

  以下がその時の会話の内容である。いつも通り、質問攻撃に終始している(笑)。

『パチンコ店のゲストは何回目ですか?』
猿川プロ「7回目です」   この即答には驚いた。余程お気に入りの仕事なのだろう。宣伝用の写真を仮に10年前に撮っていたとしたら、この10年間のパチンコ店ゲストの回数を把握していることになる。一般論として、パチンコやパチスロを趣味としている麻雀プロは多いらしい。猿川プロも、そのマジョリティであることを確信した。個人の趣味の問題なので、良い悪いは勿論無い。

『苦手なMリーガーはいますか?』 
猿川プロ「特にいません」
   これは裏を返せば、自分の麻雀の力量に対する自信の現れである。その自信の源は、色紙に書かれた一言に集約されている。「努力は才能を凌駕する」(前編参照)

『では、注目しているMリーガーはいますか?』 
猿川プロ「(渡辺)太プロですね」
   麻雀ファンには釈迦に説法だが、渡辺太プロは医師と麻雀プロの二刀流で、東大を中退して医大に入学し直すほど優秀な頭脳を持っている。天鳳、雀魂等、ネット麻雀の頂点を極めただけでなく、麻雀AI「NAGA」のモデルになっているのだから、最早 異次元の存在である。        今までに居ない新しいタイプの麻雀プロと言える。猿川プロも注目しているとは、意外であった。

『奥様である石田亜沙己プロが、初めて猿川プロに挨拶した時に、無視したのは何故ですか?』
猿川プロ「ああ、それは聞こえなかったからです」
    よく訊かれる質問なのだろう。テンプレっぽい回答だった。その時はつい納得してしまった。しかし、後々考え直したのだが、解せない点が多々ある。
     一般論として新人が先輩に挨拶に行くときは、緊張と不安に満ちており、そのオーラを気配として身に纏っているものである。だから、声を掛けずとも、近づいただけで、挨拶を受ける側はその気配を感じるものだ。

    猿川プロが、石田プロの挨拶を聞こえなかったとする理由は、想像するに以下の5つだ。
①深く考え事をしていて、石田プロの声が耳に入らなかった。
②他の人との会話に熱中していて、石田プロの声が耳に入らなかった。
③石田プロの声が小さ過ぎて聞こえなかった。
④周囲の騒音が大きくて聞こえなかった。
⑤猿川プロの左右どちらのかの耳が難聴だった。

応えてもらった理由の先にある真の理由は、猿川プロの「質問箱」で問い合わせてみるつもりである。製造業に従事している人なら知っていると思うが、「なぜなぜ分析」は重要である。

   訊きたいことは山ほどあった。特にMリーグのこと。しかし、この日の時点でチーム成績は不調だったので、なかなか話題にしづらかった。そしてが何よりも、猿川プロを「北斗の拳」の元に返すべきだと感じていた。
   約束通り話を短めに切り上げ、御礼を述べてホールへ戻る猿川プロを見送った。

初めてのスマスロ

   最重要案件は呆気なく済んだが、イベント参加費代わりに、店にお金を落とすべく「麻雀格闘倶楽部」の台を探して遊ぼうと思った。探す時間の無駄を省くため、店員さんに頼んで台まで連れて行ってもらった。

麻雀格闘倶楽部・覚醒

  後日、会社の製造二課のA課長に聞いたのだが、これはメダルレスのスロット、スマスロというらしい。例によって訳も分からずに始めた。まずは千円札が機械に入らず、店員さんを二度も呼んだ。
    対戦相手は、滝沢プロ、亜樹プロ、杉浦勘介プロだった。杉浦勘介プロは、15年くらい前に野口賞で優勝した副賞としてモンド杯に出場していたので、存在は知っていた。しかし、連盟のA1まで登りつめていたのは、最近まで知らなかった。

高段位戦って何?

     ガーデン大宮北の店員さんに教わった通りの動作をこの台で、ひたすら機械的に繰り返した。すると、何故か和了ることが出来た。所謂ビギナーズラックというやつだろう。

どういう原理で和了れたのか、未だに理解できていない

   台の上部にあるランプが点滅し始めた。「当たり」状態になったのであろう。しかし、メダルのカウンターは一向に増えない。何かおかしいと思いながらも、千円札をもう1枚機械に挿入した。
   すると、後ろで見ていたお客さんが、見るに見兼ねたのか、「お兄さん、画面の数字の通りにボタンを押さなくては駄目だよ」と、アドバイスをしてくれた。
   『ありがとうございます。なんせ人生二度目のパチスロなので』と言い訳がましく御礼を言った。ガーデン大宮北で覚えた通りの動作だけでは駄目なのだ。親切なお客さんの言う通りに、機械の指示通りにボタンを押すと、みるみるうちにメダルの数が増えていった。
    画面も変化し、りおちゃん、おかぴ、伊達ちゃんにも会えた。何気に嬉しかった(笑)。

東城りおプロ
岡田紗佳プロ
伊達朱里紗プロ

   もっと遊びたかったが、次の用事があったので、精算することにした。ちなみに、精算の仕方も分からなかったので、店員さんを呼んで教えてもらった。ところが、精算の最終工程だけは何故か教えてもらえず、「お客様はあちらの自動ドアから外に出られるようですね」という謎の言葉を残して、自分の持ち場に戻って行った。自動ドアから外に出ると、小さな平屋の建物があり、不自然な形状の窓口があった。この窓口の先に居る中の人を利用して、何とか目的を果たすことができた。

   帰り際、猿川プロに挨拶をした。「麻雀格闘倶楽部」を打って勝ったことも報告した。猿川プロは満面の笑みを浮かべて「お疲れ様でした〜♪」と見送ってくれた。BEAST ROADでいつも無表情な猿川プロとは、大違いである(笑)。今日は余程楽しい仕事なのだろう。推しの幸せは、ファンの幸せででもある。
    下記のポストから猿川プロの心情が伺える。沢山のファンが来たらしいが、何人くらい来たのだろうか?オールタイム受付なので、却って大変なような気がするが。

猿川プロのポスト②(充実した一日を過ごしたことが解る

  帰り際にイベントディレクターの許可を得て、撮らせてもらった猿川プロの写真を掲載する。決して盗撮ではないので、その点は誤解しないで頂きたい。

北斗の拳を打つ猿川プロの後ろ姿

オープンハウス アリーナ太田

  次の用事とは群馬に帰ってのBリーグの観戦である。我らが群馬クレインサンダーズVS長崎ヴェルカの試合が、オープンハウスアリーナ太田で組まれていた。
     群馬クレインサンダーズの開幕戦で、ジャパネットブロードキャスティング(BEASTXのチームオーナー)の佐藤社長と、うちの社長(弟)が偶然オープンハウスアリーナ太田で会ったそうである。ジャパネットブロードキャスティングは、Bリーグの放映にも力を入れ始めた。佐藤社長が群馬まで来られたのは、そのためであろう。
    今回の対戦相手である長崎ヴェルカのチームオーナーは、ジャパネットホールディングスである。だから、佐藤社長が再び群馬に来ると踏んだらしい。僕はそのお供に呼ばれた訳だ。
     結果として、この日は佐藤社長にお会いできなかった。佐藤社長のスケジュールに、試合当日に群馬へのBリーグ視察の出張がないことを、BEASTX営業のY氏に確認した。

オープンハウス アリーナ 太田
(MBAと同レベルの設備を有している)

   ついでながら、JリーグのV・ファーレン長崎のチームオーナーは、ジャパネットホールディングスである。つまり、ジャパネットグループは、Jリーグ、Bリーグ、Mリーグにそれぞれチームを持っていることになる。これにTリーグ、Vリーグ、トップリーグのチームを持つとフルコンプとなる。まぁ、そうはならないと思うが。
    更に正確に言えは、NPB(プロ野球)のチームがフルコンプには必要だが、そこは突っ込まないで頂きたい。

   翌々日、猿川プロがMリーグの第2試合で登板した。雷電の本田プロとの熱戦を制し、見事にトップを獲得した。おそらく、ラ・カータ上里店での気分転換が功を奏したのだろう。
     猿川プロに、パチンコ店ゲストの仕事のオファーが増えることを切に願う。チームの勝率アップに繋がるであろうから。

(終わり)






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