受講生の分からないを引き出す|プログラミングスクール
プログラミングスクールの受講生。
彼らは、html/cssの何が分からないかが、分からない。
なんか、今回はむずかしい話をします。
エラそうなことをつらつらと書いていきますがね。
たまーに、人へ教える立場である自分への戒めのつもりです。
ただ、“その”受講生が何に引っかかって、サイトデザインを実現できないのか。
コードを書けないのか。
これを知っておくのは、教える側だけでなく初心者の人にもちょこっとだけ
役に立ちそうだ。
なんて思ったので、紹介することにしました。
ではでは、本文へ。
初心者がつまずくのは、自分が何を理解していないか知らないから
html/cssをゼロから学ぶ時。
つまり初心者は、その学習の過程で自分が何を分かってないのか。
これが分からなくて、つまずくことが多いです。
はじめはhtmlのコードを書いて、cssで文字に色なんかつけていきますよね。
課題だと、見本のデザインどおりになるようコーディングしていくじゃないですか。
そして、その途中
「ここの余白に背景色をつけたくないのについてしまう」
「画像が3つ横並びにならない」
って、事態に当然ながら陥おちいります。
デザイン通りにならないんだから、できないことは分かります。
しかし、これは結果です。
それぞれの受講生で理解していないところが違う
何が分かってないから、そのcss指定がうまくいかないのか。
これを受講生は知りません。
パディングとマージンの区別がつかないからなのか。
幅の指定を理解してないからなのか。
それともhtmlの親子関係を捉とらえてないからなのか。
その理由は、受講生それぞれで違います。
だから、講師の授業・受講動画を見聞きし、同じ課題をやらせても結果が違ってくるわけです。
そして、“その”受講生が何を分かってないのか。
これを探り当てるのが、トレーナーや講師の役割だと思います。
トレーナーの役割は、”その”受講生がつまずいている箇所を探る
トレーナーは、ただ課題の添削とその課題がうまくいかないことに対する答えを示す。
これだけでは十分でないと考えます。
だいじなのは、課題を通して、“その”受講生がどこでつまづいているのか。
ここを突き止める。
これが、ホントの指導だと思います。
と言っても、これはカンタンではありません。
すべての教育に言えることですが、ここが肝であり、1番むずかしい部分だと思うからです。
それぞれの受講生に合わせて指導するのはカンタンではない
「その人に合わせて指導する」
口ではサラッとそれらしく言えますがね。
こんなにむずかしいことはないんじゃないかと。
その証拠に、トレーナーがそれぞれの受講生のボトルネックとなっている部分を突き止めることができたら…
もっと多くの人材が新しい世界で活躍しているはずです。
※ボトルネック・・・原因。
なんか、横文字使ってすみません。使ってみたくて。
でも、実際にはスクールに入って卒業した受講生それぞれの、実力差は違っています。
(もちろん、個人の努力次第ってとこもあるんですが。今回は、ここは目をつぶっていただいて)
ですので、教える側の問題ってのが常にあるんではないかと思うのです。
いえ、非難してるのではなく、それだけむずかしいって意味で。
つまずきの原因がわかれば、一気に伸びる
ただ、つまずきの原因をトレーナーが突き止められれば、受講生によっては一気に伸びることもあります。
html/cssが激ムズに感じて、やる気が萎なえそうだった受講生が活き活きとしてくるんです。
一筋の光と思って入った学校で、その受講生のモチベーションを維持させられる要素となるのは…
「理解できた」ということだと思います。
パソコンに映っているデザインを、
「自分の思いどおりに変化させられた」
という、ほんの少しの手応えだと思うのです。
壁を越えさせてあげるのがトレーナー
自分は、html/cssを習得するには3つくらい壁があると思ってるんですがね。
当然、1つ目の壁が1番高いです。
タイミングで言うと、ゼロからコードを書いていく時。
それまではトレーナーの言う通り、コードを書いてきたわけで…
課題で、何も書かれてないテキストエディタに向かった時の、あの頭が真っ白になる感じ。
htmlの何から書きはじめていけばいいか…戸惑ってしまうんですよね。
しかし、そこを越えられた人が、
「なるほど、ほんのちょっと分かった」
ってなるんだと思うのです。
受講生が壁を越えられない原因を探す
そして、挫折する人の多くが、この1つ目の壁を越えられないか。
めちゃくちゃ時間がかかってしまいます。
その壁を越えると、一気に視界が広がるのに。
あと数センチで、その壁のてっぺんに手をかけられるのに。
そして、それを補助して越えさせてあげるのが、トレーナーや講師の役割なのではないか。
と、思っています。
ちなみに、2つ目や3つ目の壁は、たいてい自分で乗り越えられます。
ですので、最初の壁を越えさせてあげるために、“その”受講生が何を分かっていないのか。
これを必死に探ってあげる必要があるのでは…と常々考えている、つもりです。
自分で分からないことを理解する受講生もいる
ちなみに、受講生の中には初心者でありながら、自分で分からないことを理解できる人もいます。
こういう人は、課題を通して、自分に何が足りないのかを意識的に把握すること上手です。
と同時に、課題をやりながらその不足していることを克服していきます。
この課題では、htmlの親子関係を意識しながらコーディングしてみよう。
別の課題においては、cssの1つ1つの指定の意味をちゃんと理解しよう。
とするわけです。
結果オーライではなく。
html/cssでは、「よく分からないけど、なんとなくうまくいく」ってことがあるんです。
みなさんの中にも、
<h2>の文字を中央寄せにしようと思ってたけど、勝手になっていた。
ってことないですか?
で、大抵の人は、ここをスルーしてしまうんです。
まあ、しょうがないんです。
ふつうは、初心者の段階では課題を終わらせることで目一杯なはずなので。
そこまで気が回らなくて当然です。
しかし、自分の課題克服に長けている人は、「なぜ、その指定がうまくいったのか」。
その理由を突き止めようとします。
うまくいくには、ちゃんとした根拠があるので。
(↑このことについては、理屈っぽい人間は、プログラミングに適性があるをどうぞ)
感覚的には、1つ1つ潰していく感じですかね。
自分が分かってなかったことを理解できるように。
つまり、こういった受講生は、そこまでサポートが必要ではないのです。
自分で自分の課題を見つけられない受講生がほとんど
ですが、自分で自分の課題を見つけられる受講生は全体の1割。
ほとんどの人は、自分が何を分からないのか、分からないのです。
だから、学校に通っていると言ってもいい。
とすれば、
やはり学校側はその受講生の課題に答え、またはヒントを差し出してあげるべきだ。
ってのが主張です。
↓こちらの記事でも書いてますが、プログラミングスクールの多くは、初心者。
【プログラミングスクール】受講生が感じている戸惑い
いわゆる、IT知識がゼロの人。
いや、もっと言うと、パソコンをほとんど触ったことがない人でさえ対象としているはずなので。
やはり、そこはそういった前提で、指導していくべきなのかと…
またまた、エラそうにすみません。
さいごに
もう1度、この記事のおさらいです。
受講生それぞれのつまずいている所を見つけるのはカンタンではない。
しかし、そのボトルネックを突き止めてあげれば、受講生は一気に伸びる可能性がある。
「全然分からない」が「分かる、ほんの少し分かる!」ってなると、受講生は楽しくなる。
その希望を感じさせるために、学校はある。
と、こうなるでしょうか。
この記事読んでる人の中でスクールに通ってる人も、今、自分が何が分からないのか。
これを意識して学習してみてください。
割といいことあるかもしれません。