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第11夜 若手建築家プレゼン大会| TOPIC1 橋本尚樹さん(橋本尚樹建築設計事務所)

この記事は、よなよなzoom#11:若手建築家プレゼン大会(2020年10月3日)でディスカッションされたものを編集しています。
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卒業設計から修士論文、独立後の作品。現在までの挑戦の紹介。(橋本尚樹さん/橋本尚樹建築設計事務所)

よろしくお願いします。
私は京都大学を卒業してから東京大学大学院に進学し、その後しばらく休みをとってフランスのジャン・ヌーベルの事務所で働き、戻ってきてからつい2年くらい前まで内藤廣建築設計事務所にいました。
ですから、事務所を設立してから2年くらいという感じです。今日はその2年間で取り組んだものと昔やっていたことも含めて紹介します。沢山、茶々を入れていただければな、と思っています。よろしくお願いします。
今日は、更新しつつあるウェブの方から、自己紹介もかねて、古いものからざっとご紹介します。

神楽岡保育園

©︎橋本尚樹建築設計事務所

13年前に保育園で卒業設計を提案しました。京大の裏山で好きな場所があったので、その斜面地でなにか面白いものができないかな、と、思っていました。

スクリーンショット 2021-07-11 17.05.23©︎橋本尚樹建築設計事務所

あの頃はテーマを何をしたらいいのかなかなか決められなかったのですが、子どもの頃に過ごした建物は、お爺さんお婆さんになってから出会う建物より、より深く影響を与えるんじゃないか、というようなことを考え、保育園というプロジェクトをやることにしました。

スクリーンショット 2021-07-11 17.06.29©︎橋本尚樹建築設計事務所

このようなヴォールトのトンネルみたいな提案で、斜面地にぐるっと一周サーキットのように回すという提案です。敷地の斜面は段々畑みたいになっていまして、ぐるっと回るサーキットが段々と絡み合うことで、単純なひと繋がりの空間でありながら先が追えないくらいの複雑な場所が出来上がっていくんじゃないかなというようなことを考えました。

スクリーンショット 2021-07-11 17.06.39©︎橋本尚樹建築設計事務所

このモデルは、最初に思いついて最後まで走り切る原動力になったようなものです。

スクリーンショット 2021-07-11 17.07.32©︎橋本尚樹建築設計事務所

内部はこんなふうになっていまして、壁が厚かったり薄かったり、斜面とかんでいたり段差があったり、というようなことをしました。

神社の分析
その後、卒業して京都から東京に移って、修士論文では神社を研究しました。神社といっても建物ではなくて、建物に至る参拝体験みたいなものを比べて、何か面白いことを発見できないかなと思って始めました。ご存じの方も多いと思うんですけど、神社って地形と非常に密接に関わっていて、特にそれが古い神社には顕著な特徴だということがわかってきたんです。また平安時代の書物に1200年以上前からある神社のリストのような記録が残っていて、それであれば、土地を祀っていて1200年以上前からあるという条件でふるいにかけた神社のうち、比較的近場で行けるところを訪ねてみることにしました。そもそも僕は設計を仕事にしたかったので、1200年の間残ってきている理由やその強度が、設計をする上で何かいいヒントになるんじゃないかなという希望を持ってやりました。

スクリーンショット 2021-07-11 17.07.52©︎橋本尚樹建築設計事務所

この図は20社を比較しているのですが、その地形の等高線と参道のパスのまとめになります。

スクリーンショット 2021-07-11 17.08.04©︎橋本尚樹建築設計事務所

図のように、神社ごとの参拝体験を図式化することによって、他社と比較しました。断面を拾ったり、平面図を起こして3次元モデルに置き換えたりして、比較のための基礎的なデータをつくっていきました。まず鳥居があって最後にだいたい社があるんですけど、その過程で出てくるものなども一つ一つみていきました。祠(ほこら)だとか、周りの木々のピッチや高さ、幅員の変化、曲率や勾配を、GPSなどで測ってまとめました。

神社には基本的に山登り体験の形式化みたいなところがあることがわかってきました。長いパスの神社も短いパスの神社も、もっと大きな参拝体験を縮めてそれぞれに表現をし直しているということです。1200年以上残っているものにある、淘汰されずに残った形式はとても興味深いものでした。

僕らが今ゼロから建築をつくるときには、1200年という時間はなかなか考えられないじゃないですか。だけど、僕らの仕事は設計という作業を通じて想像の可能な限り時間を巻くことですよね。出来上がった希望いっぱいの建築が、どんどん時間が経って変わっていったその果てみたいなものを調べて、その果てのエッセンスから新しいものをどうやってつくっていくか考える。そんなプロセスの一つです。

続いて、最近の話にいこうと思います。

玉造幼稚園

スクリーンショット 2021-07-11 17.08.35©︎橋本尚樹建築設計事務所

敷地は千葉県の成田市、1haくらいの敷地に、300人の園児が過ごす2000平米くらいの大きな園舎を建てる計画です。

スクリーンショット 2021-07-11 17.08.55©︎橋本尚樹建築設計事務所

敷地は、少しずつ山が切り開かれた場所です。成田は遺跡がよく出るのですが、この敷地からも縄文遺跡が発掘され、奥に古墳もありました。そこに子どもたちの場所を作ることは、長い歴史の流れの中で面白い巡り合わせだなと思いました。

元々、平屋の大らかな場所を造れたらいいなと思っていたんですけど、私が最初に敷地を訪れたとき、鬱蒼とした山になんだか畏れのようなものを感じました。恐怖と少し違う。そこで何か守ってあげられるような囲いみたいなものを造ることが、このプロジェクトにとって一番大事なんじゃないかと考え、こういう楕円形のアーチに囲まれたようなものを提案しました。

スクリーンショット 2021-07-11 17.09.13©︎橋本尚樹建築設計事務所

これが最初のモデルです。外に対して閉じながらも、閉じた線を子どもたちがどうやって楽しく越えていくのか、ということを考えていました。周囲に鬱蒼とした森が広がっていて、中には大事なものがある。その間で遊ぶ子どもたちが、ここを飛び出したくなるような囲い方って何なんだろうっていうことですね。

スクリーンショット 2021-07-11 17.09.21©︎橋本尚樹建築設計事務所

現在の状況としてはゼネコンが決まって、着工前というところです。これは実施設計の図面を模型化したものになります。

外周に屋外のアーチの回廊があります。中が透けて見えるようになっているので、奥にもアーチが見えます。

スクリーンショット 2021-07-11 17.09.36©︎橋本尚樹建築設計事務所

中には教室が並んでいて、大きな遊戯室があります。

鬱蒼とした森も、建物を建てるために一回切り開いてしまうと平らになってしまいます。ですから、5年とか10年かけて完成していくようなイメージをしています。

丹波山村庁舎

スクリーンショット 2021-07-11 17.09.48©︎橋本尚樹建築設計事務所

もうひとついま動いているプロジェクトです。山梨県の丹波山村という村がありまして、そこで役場のコンペがあり選んでいただきました。デザインビルドで施工者と一緒に行うものです。

丹波山村は人口500人くらいの小さな村です。日本にはg7という、北海道・本州各地域・九州・四国の各地域で一番小さい村7個の集まりがあって、それに入っているくらい小さいです。

でも意外と東京から近いんです。後ろにあるのが奥多摩の山々なんですが、東京都と山梨県の県境にあって、青梅街道が通っていて、 東京から甲州とか甲府にいく途中です。

スクリーンショット 2021-07-11 17.10.08©︎橋本尚樹建築設計事務所

本当にシンプルな村で、山と道の間にわずかな平地をつくって住んでいるというようなところです。
村では半自給自足が成り立っています。つい最近、雨で8日間ライフラインが寸断されたらしいんですけど、ほとんどの方が困らないで普通に暮らしていけたそうです。笑。それくらい独立した場所です。

そんな村で、1100平米くらいの庁舎を設計しています。小さな村にとっては一大事業です。まだ始まったばかりで今は基本設計をやっています。

スクリーンショット 2021-07-11 17.10.33©︎橋本尚樹建築設計事務所

基壇があって、その上に木造の屋根がかかる構成をとっています。
この模型が設計のポイントをよく表現しているのですが、奥多摩の山々のコンタと青梅街道の2つからエッセンスをとっていて、下に隠れているボリュームの基壇の部分は、山の斜面と平行で斜面の一部のような扱いをしています。そこにふんわりと青梅街道に正対した屋根がかかります。屋根のしたで2つの軸が交差しています。

スクリーンショット 2021-07-11 17.11.02©︎橋本尚樹建築設計事務所

これは構造的な模型です。予算も限られているので、大きな材を使わずに汎用材組み合わせて大きな屋根をつくっていくような構造を考えています。


敦賀の倉庫屋根

スクリーンショット 2021-07-11 17.11.11©︎橋本尚樹建築設計事務所

敦賀でのプロジェクトを紹介します。これは遊具が置かれる倉庫の屋根です。敦賀は雪が結構深くて、1400mmくらいの積雪を見込む必要があるのですが、それでも軽やかな大スパンの綺麗な屋根を造ってほしいという依頼でした。

左にある既存棟に対して雪を落とさないように大きな樋がいるな。
あと20mスパンをとばさないといけないので、何か屋根を工夫しなきゃいけないな。
右肩の方は十分にスペースがあるから、こっちは雪を落とせるな。
そんなことを考えていました。
またアーチですが、最終的にこんな形になりました。

スクリーンショット 2021-07-11 17.11.25©︎橋本尚樹建築設計事務所

つくり方としては、曲げたH鋼を連続させて、下弦材で引っ張っています。そして中央部で下弦材が垂れないように吊るいたってシンプルなものです。屋根だけをやることは中々ないので、裏も表も外っていうことで、やっていて清々しい気持ちの良いプロジェクトでした。

敦賀の本社工場

スクリーンショット 2021-07-11 17.11.38©︎橋本尚樹建築設計事務所

では最後に、さっきお見せした屋根の続きで、第一期に行った本社工場の改修をご紹介します。3haくらいの敷地の中の一部の建物をお願いされたのですが、僕が言うことを聞かず、勝手に全体のマスタープランを提案しました。
この会社は非常に意欲的に教育の研究をしたり、子どもの安全を実証実験して独自の基準を作ったりしています。ルールを作ることができる会社。だから私は、工場の真ん中に広場を作ってその検証の過程をそのまま見せたらどうですか、というような提案をしました。まだ実現していませんし、するかどうかも分からないですけれど、こういう絵を出すことは非常に大事で、これによって今、少しずづ他の建物にも着手しています。

武井:全体像が分かりつつ、雰囲気も全部分かりますね。
工藤:スケッチ最高!

実はこの図は3Dもあるんです。3Dは綺麗で正確でいいのですが、計画の始まりなのに全て出来上がっているように見えてしまうので、敢えて解像度を落として手描きにしました。「こんなのどうですか?みんなで考えましょう」という提案を作るようにしています。

スクリーンショット 2021-07-11 17.11.52こんな風にカラースキームを決めたり、中に会社のこれまでのものを展示するスペースを作ったりしながら、家具とかもやらせていただいて、デザインコードが整った工場を作ろうとしています。


(以下、ディスカッション)

廣岡:すごく面白いですね。卒業設計のパースもそうだったんですけど、増田友也さんの影というか、哲学的な思考を感じます。先ほどのジャクエツでの写真の撮り方や見せ方も含めて、今までアーチを使っているということも、構造的に一番シンプルな形で合理的に見せるっていうことと、存在論を兼ね備えて建築にアプローチしているなと思いました。それが先程言っていた修士論文の、長い時間存在していく、何か超越的なものを感じさせる建築になっているなと思いました。
アーチが多いと自分では仰っていましたが、僕からはそれぞれ構造や役割が明確に違うように扱われているように見えました。ご自身でもかなり整理されているんじゃないですか。

橋本:整理されているかは分からないんですけど、自分では意識的に使っているわけではないです。さっきの屋根だけのものや幼稚園の案も、たまたま構造的になっていきました。

廣岡:工藤さんどうでした?

工藤:まず嫉妬するほどセンスがいいなと思いました(笑)
僕は神楽岡保育園や神社のゾーニング、あとスケッチが気になりました。というのも、橋本さんはもう少しヌメっとしているイメージがありました。
工場のアーチも、学生時代の橋本さんだったら別の構造の解き方をしていたんじゃないかなって思うんです。庁舎の構造は合理的だと言っていたけど、僕にはちょっと装飾的に見えました。
卒業設計と工場のアーチや庁舎では、やっているドローイングは絶対一緒だし、考えていることも一緒なはずだけど、ギャップを感じます。考え方が変わったのは内藤さんの事務所が影響しているのかな、と。かっこよくてセンスいいからこそ、ヌメっとした橋本さんを見たいというか、思考の転換とか考えていることを聞きたいです。

橋本:多分学生頃の方が、ゴールの方から戦略的に考えていたところがありました。でも学生の頃の作品は最終的に建たないじゃないですか。だから本当にできるものとして造っているつもりでも、ゴールが手前に落としていたんじゃないかなっていう反省が今すごくあります。内藤廣の話があったんですけど、実務をやっていると、その後その場所がどうなるのか、という問題がもっと重要になるじゃないですか。そういう中で、時間のスパンが変わってきました。たまたまいた事務所なのか、内藤さんのところなのかは分からないですけど、そういったところの影響はもちろん出ていると思いますね。

廣岡:内藤事務所は積算までするじゃないですか。積算拾いする人って一つ一つのディテールが、どこにどれだけのリンクがあって、どういう形でできるのかっていうのを相当考えられてますよね。
例えば僕たちがさっきの鉄骨のアーチをつなげるとき、プレートをできるだけ削ろうとすると思うのですが、そのものをちゃんと愛しているというか、細かい部分まで、かなりものを等価に見ている思考がありました。

さっき工藤君が装飾的だと仰っていた丹波山のプロジェクトも、鉄骨を使うと簡単に飛ぶでしょうし、鉄骨型補助で木を使うことも簡単にできると思います。しかし、そうせずに地域の文脈との中で折り合いをつけていくことが、そこで生きるという場所の表現になっていて、それをマクロとミクロで同時に扱われているのが本当に印象的でした。最終形に至るまでの、ものへの執着をすごく感じました。

廣岡:武井さんはどうですか?

武井:僕が大学一年生のとき、仙台で橋本さんのプレゼンを聞いていました。そこでこれが建築なんだ、建築ってこうやって考えていいんだ、ということを知りました。だからある意味、最初に一番影響を受けた人が橋本さんなので、今日お話を聞けて嬉しいです。
僕的には神社の参拝経路の話が面白いなと思いました。図式化された結果、最終的に空間的にどこに向かっていくのかなと。空間じゃなくてもいいんですけど、橋本さんの考えとして、あれがどういう方向に行きそうなのか、という予言みたいなものがあったら聞きたいです。

橋本:さっき時間が早回しできるという話をしたんですけど、神社の話っていうのは、自然に淘汰された後の形じゃないですか。そういうところへの憧れはずっとあります。
出来上がった図式が綺麗なのは分かるんですけど、壊れていった形式を最初から壊していきたいというのもあります。そういう意味では、保育園のあとの話も思考の展開ですね。保育園のときは全部をしっかりコントロールしたいという欲の先にあったのが、今はそうじゃないと思っています。そういうものが壊れてしまった先を行き来できるのが建築という作業かな、と思っています。

工藤:僕は一か月だけ内藤事務所にいたんですよ。そのときに内藤事務所の感じとか、雰囲気をなんとなく感じました。そこで、橋本さんはなんで内藤事務所にいたのかな、っていう率直な疑問があります。

橋本:日本に帰って来て事務所を選ぶときに、内藤さんのところか西沢立衛さんのところかどっちかにしようと思っていたんですよ。

当時僕は、フランスからの反動かもしれないんですけど、建築を絵の中で終わらせたくない、図式ゲームのようなことに疲れていたのかもしれません。

お二人とも建築でゲームをしていないなっていう感覚がしたんです。図式を解くことを目的としていないというか、その先の世界の矛盾のようなものもいっぱい引き受けて、建築をより生き生きとしたもの押し上げている方達と感じました。

結局、内藤さんの方がよく分からなかった。自分が今まで参照してきたものから遠いところにいる気がして、惹かれてしまい笑、内藤さんのところに行くことにしました。

廣岡:今日見せてもらったプロジェクトは木造、鉄骨造、RC造が全てあったじゃないですか。木造だとどうしても寿命が短くなるから合理的な加工になると、そんなに材が太くないから、加工が図式的なものとして扱われやすいと思っています。
だから木造を使うときには結構大きな梁になって、その大きさがさっき言っていた神社のことに近づくなと思っています。
橋本さんの中で、構造の種別に対する思いとかってあるんですか。今扱われている構造の種別によって、これは認められるけど、これは認められないな、みたいなものがあったりするのですか。

橋本:あんまり構造的に自覚しているかというより、もうちょっとミクロな方から入っているかもしれないですね。場所をつくる手段として、構造で表現することはあんまり考えていないです。

工藤:僕もすごく自然的だなと思いました。大きい広場のような幼稚園や、庁舎、工場とかを見ると、自然なストラクチュアの選び方をしているな、と率直的に感じましたね。あと、すごく建築的な質問で申し訳ないんですけど、幼稚園を大きいボリューム一個で解いたのが実務的なレベルなのか、どうして大きな楕円で解こうとしたのかが気になりました。

橋本:最初に閉じたいっていう思いが強くありました。先程実務的っていう話もありましたが、コストのことももちろん考えたし、埋蔵文化財の話も考えました。ただ、大きくすれば広く感じるかという話も違うじゃないですか。そういうときに、境界がちゃんと機能すれば、非常に大きな取り組み方ができるんじゃないかなと思って、丸くしました。

工藤:橋本さんが思う気持ちと、子どもたちのスケールがどうなのか、という僕の中での疑問があります。建築家としての感覚と、子どもたちの育つスケール感、そして実務的な、埋蔵文化財とか子どもたちにとっては関係ないものをどうやって取り込むかってすごく大事なことだと思います。でも、神楽岡保育園みたいな強烈な保育園を見ると、どこにその振れ幅の落としどころがあるのか、難しいんですけど、建築家としてすごく聞きたいし、僕も勉強したいです。

橋本:たしかに「なんで丸くしたんだ。子どもは本当に丸がいいのか。怖いのはお前だけだろ。」という話はもちろんあります。だけど、我々が決めるとき子どもにはなれないです。最初に敷地に行って感じたことは、直感でしかないですけど非常に大事だと思うんですよ。行ってなかったら僕はあの形に多分してないんですよね。やっぱり最初に感じて、閉じた方がいいと思ったのはブレないです。やっぱり二度目に行くときと違うじゃないですか。もしかしたら曇っているから怖く見えたのかもしれないですけど、それも含めて見ているのが、僕らのプロフェッショナルなわけですよね。そこを疑ったら仕事ができない気がしています。だからもう信じるしかないです。
条件や歴史的なこと、まちの文脈を整理して形が変わっていくのもあると思います。それでも天秤をかけたとき、かなり重要なポジションとして最初の直感があります。

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編集:服部琴音、佐藤布武(名城大学佐藤布武研究室)
文字校正:橋本尚樹

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