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#よんなな朝の歌 ’22.12⑩

2022.12.27 森昌子「越冬つばめ」

おはようございます。年の瀬になると演歌を聞きたがるよんななです。成就しない恋を思うような冬のツバメが飛ぶ様子は、なんと物悲しいことでしょう。思いつめたような森昌子の眉毛の間に、冬の寒さを強く想う。昭和の最後に流行った歌の、情の深さよ。
森昌子「越冬つばめ」
午前7:23 · 2022年12月27日

 いま改めてこの歌を聴くと、結構深い情念を感じる名曲だということに気付く。冬の寒さ厳しい地方の旅館、年の離れた男女の逃避行なのか。事が済み冷静さを取り戻したのか、男は女に「娘盛りを無駄にするな」と背を向ける。することだけしておいて随分な親父の言い分だよなと、もの悲し気な顔を浮かべる娘盛りの女性を捨て置くとは…このおっさん、ガチでヤリモクのスケベ爺じゃないかよ。
 しかしながら、女の方はそうではなかった。ありふれた幸せなどは必要ではなく、今のような関係でいいからと縋る。恋が叶わないのは分かっていても、好きになったらここで燃え尽きても、添い遂げたい気持ち。その姿を厳寒の地で大きな代償を払ってまで冬を越そうとするツバメの姿に準えて表現している。ツバメは本来、日本が冬の時期になるとそれを避けて南下して越冬するが、一部は日本に留まり越冬する。それらの個体を「越冬つばめ」と呼称する。
 そして森昌子のもの悲しい歌い口が、涙を誘いそうになる。子供心に「ヒュールリィー」と笑って歌うどころではなかったのだ。40年近くを経て、歌詞を読み込むことの怖さを久しぶりに味わい、少し震えている。
 「越冬つばめ」。森昌子、25歳にして41枚目のシングルとして発売。作詞・石原信一、作曲・篠原義彦。1983年8月にリリース、同年の第25回日本レコード大賞最優秀歌唱賞受賞、NHK紅白歌合戦に出場。ちなみに篠原義彦という作曲家は円広志名義で芸能活動を行っており、同曲はは本名名義で作曲。

2022.12.28 吉幾三「雪國」

おはようございます。年の瀬に近づくにつれて市場や港のような、いかにも演歌の流れるシュツエーションが似合う場所に行きがちなよんななです。朝起きて牛は連れねども今日の気分は吉幾三です。稼働最終日、気合を入れて「よし行くぞ」。はいはい会社行こう。
吉幾三「雪國」
午前8:05 · 2022年12月28日

 まさか、三日も続けて演歌を紹介するとは思っていませんでした。おそらくは年末に向けた雰囲気を象徴するに、北国の朴訥さを感じることになるからでしょうか。この三日で冬景色の津軽海峡を渡り、越冬つばめに涙し、雪国でまたも涙をぬぐう。本当にどれだけ演歌の世界で冬を越すと幸せが来るのか、ちょっと誰かモニタリングしてくれないだろうか。
 好きな人がいない年末、女一人の部屋で寂しさを募らせる。話を聞いてくれる人も、わがままを聴いてくれる人もいない。そして意を決して会いに行く。SNSのない世界、別れた後に急に現れた元交際相手という描写もそこそこ成立していたのだ。今、これをやったらコンプライアンス的にアウトなのだろうと、世知辛さを強く思う訳で。逆にSNSを少しいじったら、知らなくていいことも知ってしまう怖さの方が先に立つよう場合もある。昔の相手を思い出してもエゴサーチなんかしない方がいい。何も引っかからくて安心するか、同姓同名だらけで訳が分からないくらいがちょうどいい。よんなななんか、本名でエゴサーチしたら身に覚えのないトライアスロンの記録とガチで走った東京マラソンの記録が並列で出てきたわい。
 吉幾三。アイドル歌手の山岡英二時代を経て、吉幾三に改名後はコミックソング歌手として活動。1986年発売の「雪國」で、本格的に演歌歌手に転向。1987年、同曲でオリコン1位を獲得。その他多数の歌手への楽曲提供や「IKZO」と称されたマッシュアップ動画などでの認知度は高いものがある。

2022.12.29 アイドルネッサンス「雪が降る町」

おはようございます。元の歌はユニコーンなんですけど、どうもアイドルネッサンスバージョンが好きで。年の瀬を迎え行くゆったりとした曲調が、心穏やかに流れる。あと何日かで今年は終わるけど、どうか元気でお気をつけて。
アイドルネッサンス「雪が降る町」
午前7:47 · 2022年12月29日

 2018年に解散したグループを2022年の暮れに知り、そこからどっぷりハマるという、どうしようもない追体験のフェーズに入ったよんななです。リアルタイムに見ていたのは飯田圭織のいた頃のモーニング娘。と、松井玲奈のいた頃のSKE48くらいです、はい。とりあえず両極端ですけど、ふたりとも私の理想の女性なんですね。飯田圭織の強い女性らしさ、松井玲奈の芯の強さと物腰の柔らかさ。それ以降はここ4~5年のNegiccoくらい。そもそもNegiccoも田島貴男が楽曲を提供していなかったら…という。。
 アイドルネッサンスというグループについては、本当は早いうちに刺さっていてもおかしくない要素はあった。コンセプトとして古今の名曲を歌とダンスで表現する「名曲ルネッサンス」を掲げ、各時代を代表する優れた楽曲をカヴァーする手法がとられていたという。採用されていた楽曲もそこそこ知っている曲があり、自ずと耳に受け入れる要素はあったはずなのだが。その中でも「雪が降る町」は意外にも初見で、のちにユニコーンの楽曲と知って「あらら」と思う感じ。カバー曲としても違和感なく、自己の楽曲に昇華させているところは、各メンバーの表現が秀逸だったということだろうかと思われる。
 アイドルネッサンス。SMA40周年を記念して立ち上げた、同事務所初のアイドルプロジェクト。2013年、プロジェクト開始。2014年、デビュー。古今の優れた楽曲を歌とダンスで表現するパフォーマンスを展開。2018年、解散。


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