「ねこの大福」が編集部賞に

 このたび、「#こんな学校あったらいいな」のコンテストで「ねこの大福」を編集部賞に選んでいただきました。ありがとうございました。

「ねこの大福について」 はらまさかず

 今年、2月頃から新型コロナウイルスによる感染が広がっていき、子どもたちは学校に行けなくなりました。図書館にも本屋さんにも行くことができず、外に出ることさえ思い通りにならない状況となりました。こんな時こそ、楽しいお話を子どもたちに届けたい。そんな思いから、お話のサイト「よむよんで」をnoteにつくりました。「ねこの大福」は「よむよんで」に発表した作品の一つです。
 「ねこの大福」は4つの章に分かれています。初めは、最初の章「大福」だけの話でした。発表したのは5月27日のことです。しかし、読んでくれた子どもたちから続きを読みたいといわれ、続いて「大大大」(5月31日)を書きました。子どもたちが楽しく読めるように、実際の学校の状況に合わせて話を進めました。
 ところで、「よむよんで」の活動にはたくさんの協力者がいます。朗読もその一つです。「よむよんで」の作品のほとんどは、朗読コンテンツがあります。大福のお話も、いろいろな方が読んでくださいました。それらの作品はnoteで聞くことができます。
いろいろな方の声で大福のお話を聞くうち、私は想像をかきたてられ、物語を書いた時には思いもしなかったことが、あざやかに見えてきました。そうして、続きを書いたのが「福」(7月16日)と「大大福」(7月24日)です。以上、4つのお話を合わせてできたのが、「ねこの大福」です。
 コロナ禍で、中国の子どもたちも日本の子どもたちと同様に、心細い思いをしているだろうとの思いから、「よむよんで」の一部の作品が中国語(簡体字)にも訳され、公表されています。「大福」も最初の章が中国語に訳され、たくさんの中国の子どもたちが読んでくれました。
 「大福」を読んだ中国の子どもたちから、大福の絵も届きました。その絵を見て、また、私の想像力はかきたてられました。
 そのほかにも、大福のお話は、いろいろな方が学校などで読んでくださり、たくさんの子どもたちが感想を寄せてくれました。それらの感想をきいているうちに、ねこの大福は自分で勝手に動きだし、新しいお話をつくっていきました。こうしてできたのが次のお話です。発表した順に、
じゃがいもと猫(1~3)
うさぎのメイ(1~5)
くものアンダーソン(1~4)
どうぶつたちのひそひそ話
これらのお話には、すべて、大福が出てきます。

大福の友達は、今もどんどん増えています。
これからも、ねこの大福をどうぞよろしくお願いいたします。


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