人生に負けても将棋は逆転できる（その8）

対三間飛車戦だが、この歩突きでいけたと思った。同飛車と取るよりないが、８筋から飛車先突破できるからだ

しかし、実際はそんな甘いものではなく、途中で何かやりそこなったか、相手の飛車の侵入も許してしまった。駒損はさほどでもないが、王様の堅さが比較にならないし、自陣の角も遊んでいる。圧倒的に不利だ

襲いかかる相手に必死の防戦だが、王様自ら守りに駆り出されるようでは勝ち目はない。ここでは▲７四歩△同金▲６三銀ぐらいで楽勝だったろう

さてここで先手（相手）の指し手だが、平凡に６八金打でよかった。そうすれば龍か角は確実に取れるし、駒得しながら自陣を安全にできる。龍が７筋からいなくなれば、７三龍で王手をかけながら駒を補充できるし、負ける要素はなかった

しかし、なぜか相手はこの３四の桂飛びの両取りで勝ち！と思ったらしい。言うまでもないが、同角成とただで取られるのをうっかりしたのだ。その後も▲６五金△同桂▲同龍△４三玉▲５五龍と駒損を挽回しながら粘る筋があったのだが、桂馬のただをうっかりしたのがよほどショックだったのか、そこで投了となった。こんなこともあるのだ