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『本棚と手品〔note版〕』

ご購入前の注意事項

 こちらはマジシャン向けのコンテンツとなります。
 本を使った6つのトリックとアイスブレイクを収録しています。解説しているトリックの技術的難易度は低めですが、マジックにおける基礎知識が必要です。また、通常のレクチャーノートと異なり無駄な文章がかなり多くなっております。

はじめに

 本作品集はマジックマーケット2021冬に出品する目的で書かれたものであり、同時に蓬生が世に向けて発信する初めてのレクチャーノートとなりました。本好きマジシャンということで、本にちなんだマジックを6作品と、マジックに使えそうな本の話や毒にも薬にもならない無駄な話を時間の許すかぎりします(※時間が許してくれなかったことは後々発覚します)。
 ところで、なぜわざわざ文章という旧式の形でマジックを発表したかというと、蓬生自身が本やレクチャーノートといったテキスト形式で手品を学んできた記憶が強いからです。文章で書かれたマジックには、動画にはない奥ゆかしさがあるというか、想像の余地があるというか、まあ正直に白状するなら動画編集が面倒くさそうだと感じたからです。
 ただ、世に出回っているレクチャー本の大半は退屈で、三日も寝ずに読んでいると眠くなるものばかりです。そのため「同じ轍は踏まないぞ」と固く心に誓い、ユーモアたっぷりに、もとい無駄たっぷりに書き上げた次第です。結論から言えば、文章を書く面倒くささに辟易し、二度とこのような形で発表しないと固く心に誓いました。動画は偉大です。
 誤字脱字もあるでしょう、伝わりにくい部分もあるでしょう。皆さんにとっては、苦労して読んだのにマジックとして面白くない場合もあるでしょう。大変申し訳ございませんが、「運が悪かった」と諦めてください。大切なのは、「すでに返品ができない状態にある」ということです。
 それにしても、Amazonプライムを見ながらこんなに頑張って書いているのに、完璧な形で人生初の作品集を残せないなんて、世界はなんて残酷なのでしょう。コロナで仕事は減るし、年金はもらえないし、オヤジはトムクルーズじゃないし、どうかしてるぜ! でも、きっとまた懲りずに作品をテキスト形式で発表してしまうことでしょう。それくらい活字が好きなのか、はたまたドMなのか。いえ、その両方です。
 最初にレクチャーノートに収録されている手品の現象をすべて書き出しておきます。一つ目の手品から順に読んでいただいてもけっこうですし、気になった現象のところから読み始めてくださってもけっこうです。もちろん、レクチャーノートなんか読まずにYouTubeを見ていただいてもけっこうです。動画は偉大です。
 とにかく、「蓬生さんのレクチャーノート超絶面白かった!」と〈#本棚と手品〉でツイートしてくださればなんでもいいです。ツイートしてくださった方の中から抽選で3名様に1000円分のQUOカードをお見せします。
 それでは、お楽しみください。

収録手品一覧

◆ Book deal
 デックと本を使います。観客によく混ぜてもらったデックからカードを配っていき、適当なところでストップを言ってもらいます。ストップしたところのカードと栞代わりに本に挟んだカードがメイトになります。レギュラーデックとレギュラー本があればいつでも演じられます。

◆ ジーキル博士とハイド氏
 デックと本、上部にリボンが通され本に挟まれたカード(以下、栞カード)を使います。観客によく混ぜてもらったデックからカードを配っていき、適当なところでストップを言ってもらいます。ストップしたところのカードと栞カードが一致します。演者は同じことをもう一度やると言い、1回目と同じようにカードを配っていきますが、2回目にストップがかかったカードは先ほどのカードとは違います。失敗と思いきや、演者が栞カードに息を吹きかけると、2回目に選ばれたカードに変化してしまいます。

◆ ハートの4
 デックと本、栞カード(ジョーカー)を使います。デックを観客によく混ぜてもらった後、適当な場所でカットしてもらいます。その場所に本から抜き出した栞カードを挟み、栞カードの隣のカードを覚えてもらいます。覚えたカードが本のタイトルとして予言されています。さらに、栞のカードにおまじないをかけると、それも本のタイトルと一致します。選ばれなかった残りのカードはすべて本の〝作者〟と一致しています。

◆ 眼球譚
 デックと本を使います。デックの適当なところからとった4枚のカードを観客にこっそり見てもらい、カードの数字の合計数を計算してもらいます。本を開き、そのページに書かれている名詞(物の名前)をひとつ覚えてもらいますが、演者は質問をすることなくそれを読み取ってしまいます。結果によっては観客の息の根が止まります。

◆ 華氏451度
 本とマッチ箱を使います。観客にマッチ箱を渡し、数本のマッチを出してもらいます。その結果が本に予言されています。読書界のタブーに触れる恐ろしいマジックです。

◆ Jack in the book
 演者は〝栞代わりにカードを本に挟んでしまう癖〟を告白します。本を開くと、間に数枚のカードが挟まっています。さらに、本を叩くと間からデックがまるごと出てきます。

◆ 付録 BOA
 蓬生がメンタルマジックの導入に使っている本を用いたアイスブレイクです。皆さんのキャラクターに合わせて、演じやすいようにアレンジして使ってください。

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