【女性スペース、市のLGBT講座講師が立憲民主党現職市議】さかもとじゅんいち和泉市議R5年12月定例会質問/文字起こし(2/3)
「いわゆるLGBT理解増進法を受けて」質問してくださった、さかもとじゅんいち議員に感謝いたします。
大ボリュームのため3つに分割。今回は「女性スペース、市のLGBT講座講師が立憲民主党現職市議」についての部分です。
動画はこちらでご覧いただけます。和泉市議会 議会中継 - 発言内容 (discussvision.net) さかもとじゅんいち議員部分
※この文字起こしは筆者が私的に行ったものであり、文中太字なども筆者によるものです。
女性スペースについて
さかもとじゅんいち議員:
次にこの法律(LGBT理解増進法)の第十二条には、すべての国民が安心して生活することができることとなるよう留意するとあります。この条文にも様々な意見があるようですが、ストレートにこの文章から読み取るならば、性的マイノリティもそれ以外の方々もこの法律により国民の安心な暮らしが損なわれるようなことがあってはならない、ということを示しているものと思います。
ところがこの法律の施行以降に、三重県内の温泉施設の女性用浴場に男性器を有した人物が侵入し、体を洗っているところを逮捕されるという事件が発生し、これについては多くの女性や幼い子供を持たれる保護者の方々は恐怖を覚えられたことでしょう。理解増進法ができたから、このような事が起こったというわけではないことでしょう。しかしその容疑者が取り調べで述べた供述が懸念事項をあらわしております。それは「心は女なのに、なぜ女子風呂に入ってはいけないのか理解できない」とのことです。多くの女性やこの法律に懐疑的な方々が心配されるのはこのような事態が発生することです。この容疑者が本当に性的マイノリティの人物であったのか、性的欲求を満たすための言い訳であったのか、愉快犯なのか、まだ分かりません。
しかしトランスジェンダーの方々がそれぞれの自認する性別で暮らすことを認めるべきとする法判断ですとか、戸籍上の性別変更において身体的特徴をその性別にあったものに適合させる手術を必要とする特例法が違憲と判断されるなど、今後の女性スペースの保護や、これまでの女性として守られてきた権利を侵害するものとなるのではないか、という声も高まってきております。
そこで、本市における市の管理する浴場施設やトイレ、更衣室を備えた施設等の市民スペースにおいて、その利用において一定の規定を設ける必要があると考えますが、見解をうかがいます。
総務部長:
生活スペースの一つである公共施設のトイレについては、全ての方が安心して利用するために、これまでと同様男女それぞれが身体的特徴をふまえた基本ルールを守ることが前提となります。同時に全ての方の人権尊重の観点から当事者の方々への配慮が必要であると認識しています。
一方浴場については厚生労働省が公衆浴場や旅館業の施設の共同浴場について衛生等管理要領を定めております。管理要領における男女とは、風紀の観点から混浴禁止を定めている趣旨から、身体的な特徴をもって判断するものとして、例えば体は男性、心は女性の者が女湯へ入らないようにする必要があると考えられています。このことを踏まえ、国は都道府県等に対し管内の浴場業等の営業者に対する周知や指導等を行うよう通知しております。よって本市においても本通知に従って対応するもので、現時点で市独自の規定を設けることは考えておりません。以上です。
さかもとじゅんいち議員:
市独自としての規定を設けないまでも、国が示す指針のとおり、トイレや公共浴場などこれらは身体的特徴をもって認めていると確認され、安堵される方々も多いものと思います。
ではそのような公共施設において、例えば女装をした男性が女性用スペースに入ってくるような事態が発生した場合、管理者としての対応をお聞きします。
総務部長:
例えば市の庁舎におきましては、庁舎の管理権や庁舎管理規則に基づき庁舎の秩序を乱す行為があった場合には退去させるものであり、また建造物侵入などの犯罪行為に関わる場合は警察への通報を行います。他の公共施設においてもそれぞれの施設の設置条例等の定めに基づき、適切に対応するものです。以上です。
さかもとじゅんいち議員:
とはいえ公共施設において、例えば女性トイレに女装をした男性と思われる容姿をした方が入ってこられ、これを見た他の利用者が施設管理者に通報するということが考えられます。施設管理者は身体的な特徴をもって利用を認めるという重要なルールに則り、それに従って不審者に退去いただくか、性的マイノリティの方であれば相応しい配慮を払いながら多目的トイレを使用するということをご案内するのでしょうか。こういった際に施設管理者の理解が不十分であれば、またその際のお声がけの方法や対応が相応しいものでなければ、あらゆる問題が発生することになります。そういうことが起きないようにルールの徹底や各施設への指定管理者への指示が必要になると考えますので、これについては統一的な内容となるようにしなければならない、と思いますし、対応を間違わないためにもふさわしいマニュアルの作成の検討が必要なことでしょう。
市のLGBT講座の講師が立憲民主党の現職市議の件
さかもとじゅんいち議員:
次に本市はこれまでも正しい人権意識の普及と理解促進のために努めてこられており、この性の多様性の正しい理解についてもホームページや広報和泉による啓発、市民向けの講演、市職員向けの研修等を実施しているとのことです。
その一環として、先だって黒鳥校区では「ジェンダー平等ってなに」というタイトルのもと講師を招いての講演会が開催されました。和泉市人権啓発推進協議会による人権啓発の講演会ですが、この内容について行政として把握しておられるのかうかがいます。
総務部長:
市としては、こちらの講演会の開催日時等可能な範囲で校区での研修会に参加しまして、どのような講演会が開催されるのか確認しております。こちらの黒鳥校区での講演会につきましても市職員が見学したところです。黒鳥校区で開催されました講演会については、大阪公立大学、大阪大谷大学の非常勤講師をされております講師によるジェンダーについての意識を高めるきっかけとなる基本的な内容で41名が参加しております。以上です。
さかもとじゅんいち議員:
ここで招かれた講師は遠矢かえ子さん。NPO法人経営、大学非常勤講師など色々な経歴をお持ちですけれども、現在立憲民主党に所属する現職の市議会議員です。
この講師を要請したのは誰ですか。先方から売り込みがあったのか、こちらが探して要請したのか。行政としてこれを把握していたのか、お聞きします。
総務部長:
小学校区で行われる校区人権研修は、基本的には校区人権推進協議会会長および研修部長が主となって地域の一般住民を対象にテーマに応じた研修講師を選定しています。黒鳥校区につきましては、ジェンダーをテーマとして講師を選定するにあたり、市から校区に対し他の自治体が実施した講師リストを提示しました。そこから複数人の候補と調整され、決定されたものです。以上です。
さかもとじゅんいち議員:
講師選定においては行政は直接関与していないということをおっしゃりたいご答弁なのだと推察をいたします。これについておうかがいをしますのは、このような行政も関わる研修、講演といったものは極めて中立的で、偏った意見がもたらされるものではあってはならない、という思いからです。この講演で使われたスライド資料などから私もその内容について確認をいたしました。
ちなみにここで語られたのは、その講師が考えるジェンダー理論、小さな頃から性別で分け、それぞれのらしさを押し付けることの弊害、男は強くの理論が暴力の連鎖に繋がる、女性の特徴を生かした特定のお仕事は理由のない露出に当たる、男性と女性というジェンダーを基底にした考え方ではなく人権を規範に、などなどLGBT理論にも触れる内容であり、共感される方もおられるのかもしれませんが、疑問を感じる講演であったと思われる方もおられることでしょう。参加者も地域の大人、子供達の教育に関わりのある方々の参加がありまして、個々がそれぞれに判断されればよいというように思いますけれども、行政が人権啓発のための地域活動として関与するのに適当であったのかということについては、検証しなければならないと思います。
特に講師の人選です。この講師は立憲民主党に属する現職議員です。この政党がだめだとか、政党に所属しているからだめということではありません。議員が講演をやってはいけないということでもありません。ただその議員が身を置く政党はこうした分野においてどうした党是をもっているか、どういった団体の支援を受けて活動しているかということが関係しております。この政党はホームページなどで、ジェンダー平等を確立するとともに、性的指向や性自認で差別されない社会を目指し多様な価値観や生き方を認めましょうと示しており、これは一定理解ができる考えでしょう。
しかし、個別の政党の施策に関する見解を見ていくと、例えば、戸籍上の性別変更を行おうとする際、性別適合に関する手術要件は撤廃するべき、同性婚の推進、小中学校は包括的性教育と称しLGBT理解を積極的に促進するよう求めております。また、日本は性的マイノリティを差別し分断をあおる動きがあり、またトランスジェンダーを排除、隔離しようとする動きが社会を蝕み、当事者に対するヘイトクライムに発展しており深刻。理解増進法ではなく差別禁止法が必要だ等々。
特定のマイノリティの方々の主観が前面に押し出され、一般のマジョリティの人たちが感じる感覚はないがしろにされております。
それぞれに様々な見解のある事案に対し、ニュートラルではなくどちらかを推進することを明確に掲げており、この講師が講演を務めるにおいてはその政党が掲げる考えがメインとなることが予想されます。要は、政治的中立性、教育的公平性は担保されるのかということです。そして講演で語る内容については、事前にその発言内容を確認することはできません。またこのような団体が行う研修・講演においては、その講演料、資料代、施設使用料等が公金から補助されているものであり、その扱われる内容や講師の背景などの確認、特定の価値観を押し付けるようなものとして参加する市民を不快にさせたり困惑させるものとはならないか、行政として一定の把握をしておくということが必要なのではないでしょうか。
これを規定する取り決めなどは本市には無い、と、打ち合わせで確認されましたが、それを取り決める必要性があると思います。庁内でこれについてはご議論をいただくようお願いします。
資料等
LGBT理解増進法(性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する国民の理解の増進に関する法律)性的指向・ジェンダーアイデンティティ理解増進|政策統括官(政策調整担当) - 内閣府 (cao.go.jp)
厚生労働省通知「公衆浴場や旅館業の施設の共同浴場における男女の取り扱いについて」PDF 001112499.pdf (mhlw.go.jp)
「心は女 なぜ入ってはいけないのか理解できない」 女性風呂に侵入疑いの男逮捕 三重 - 産経ニュース (sankei.com)
立憲民主党 大阪府総支部連合会 – – もっと良い未来へ。 (cdp-osaka.jp)
遠矢 かえ子 – 立憲民主党 大阪府総支部連合会 (cdp-osaka.jp)
ホーム/和泉市 (osaka-izumi.lg.jp)
和泉市議会 (gijiroku.jp)
和泉市議会 議会中継 - 発言内容 (discussvision.net)
さかもとじゅんいち(坂元純一)議員
Facebook https://www.facebook.com/sakamoto.ishin
X @sakamoto_ishin
594-8501大阪府和泉市府中町二丁目7-5
sakamoto.ishin@gmail.com