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多様性条例について(千葉ダイバーシティ宣言の登壇者選定に偏り、レインボー千葉の会への公金支出)|中村みのる千葉県議|令和6年6月定例会


中村みのる議員

 千葉県議会会議録令和6年6月定例会-06月24日-05号より、私的に抜粋したものであり、文中の太字、見出し、画像なども筆者によるものです。
 中村みのる議員に感謝します。

◆中村実君 船橋市選出、自由民主党の中村実であります。登壇の機会を与えていただき、会派の先輩・同僚各位に感謝いたしております。

多様性条例について

中村実議員:LGBTに関する科学的な知見を調査すべきではないか

◆中村実君
 続きまして、多様性条例について質問いたします。
 多様性条例の問題点は、意見公募の際に多くの反対意見に指摘がされているとおりでありますが、昨年の12月議会の私の一般質問への答弁にもあるとおり、意見を求めた先の偏りであり、LGBTについても科学的知見も勘案していないことでもあります。
 そこで質問します。LGBTに関する科学的な知見を調査すべきではないか。

中村実議員:トランスジェンダーについての考えは?ダイバーシティ宣言の登壇者はどのように選定したか?

◆中村実君
 続いて、トランスジェンダーについての所見を伺います。
 先週16日に勝浦市芸術文化交流センターで開催された千葉県誕生150周年記念事業フィナーレイベントに私も参加しました。当日に至るまでに準備を続けてきた文化振興課をはじめとする環境生活部の方々、そして総合企画部の方々、そして議場内にもおられる参加者の方々には、誠に誠にお疲れさまでございました。フィナーレを飾る感動的な行事ではありましたが、ちばダイバーシティ宣言の段になり、疑問で感動も中くらいになってしまいました。特定の団体からの登壇者の割合のバランスがあまりにも欠けていたからであります。
 そこで質問します。
 トランスジェンダーについて、どう考えているのか。
 ダイバーシティ宣言の登壇者はどのように選定したのか。
 以上で壇上からの質問を終わります。(拍手)

登壇者。東京新聞記事より

総合企画部長 答弁

◎説明者(冨沢昇君)
 初めに、LGBTに関する科学的知見についての御質問にお答えいたします。
 いわゆるLGBT理解増進法においては、性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する学術研究は国が推進することが規定されております。そこで県では、令和7年度の国の施策に対する重点提案・要望において、性的マイノリティーに関する全国的な調査を行うことを要望することとしており、今後も国の研究の進捗状況を踏まえながら、LGBTに関する相談体制の整備や理解促進に取り組んでまいります。

 次に、トランスジェンダーについての御質問ですが、本県は多様性尊重条例の下、誰もがその人らしく生き、活躍できる社会を目指すこととしています。トランスジェンダーについても、偏見や誤解等により生きづらさを感じている方々が存在しており、こうした方々が生きやすく暮らしやすい環境を整えていくことは重要と考えています。県では、そうした方々の生きづらさの解消を図るため、講演会の開催などにより理解促進に取り組んでいるところであり、今後は啓発動画、リーフレットの作成や、当事者等が抱える不安や悩みに応えるための相談窓口の開設を予定しており、これらの取組を通じて、条例で掲げた社会の実現を目指してまいります。

 次に、ダイバーシティ宣言についての御質問ですが、ちばダイバーシティ宣言は、多様性尊重条例の趣旨を広く共有するとともに、多様性が尊重され、誰もがその人らしく個性と能力を発揮することができる千葉県の実現を目指す決意を県内外へ表明するため、今月16日、様々な立場の方々に御参加いただき、実施いたしました。登壇者については、庁内関係課や関係団体等の意見を伺いながら、年齢や障害の有無、国籍、性的指向、性自認など、条例で例示された様々な違いのある当事者等にお声がけし、参加いただいたところです。
 以上でございます。

中村実議員 再質問:「トランスジェンダーになりたい少女たち」を読んだことはあるか。

◆中村実君
 次に、多様性条例についてであります。
 トランスジェンダーについての見解は分かりました。
 そこで質問をいたします。「トランスジェンダーになりたい少女たち」という書籍があります。トランスジェンダーについて、そして海の向こうで起きていた重大で深刻な事態を説き明かす書籍でありますが、この本を読んだことはあるか。

「トランスジェンダーになりたい少女たち」アビゲイル・シュライアー著、産経新聞出版

中村実議員 再質問:登壇者の分類に重大な偏り。レインボー千葉の会への公金の支出は?

◆中村実君
 ダイバーシティ宣言が発表された場に登壇された方の分類としては、男女共同参画、外国人、身体障害者、地元の小学生、知的障害者、そしてLGBTということが分かりました。外国人の分類として、台湾出身の方とインドネシア出身の方が登壇されたことには違和感を覚えません。しかしながら、LGBTについては、同じ団体が別々に登壇していたことに偏りを感じてなりません。この偏りは重大な問題であり、宣言そのものの本質に関わります。
 そこで質問します。登壇者の分類に重大な偏りがあったと思うが、どうか。
 また、レインボー千葉の会の役員が別々に登壇していたと紹介がありました。このレインボー千葉の会への公金の支出はこれまでにあったのか。あったのであれば、どのような内容についての支出か。回答を願います。

総合企画部長 答弁

◎説明者(冨沢昇君)
 まず、「トランスジェンダーになりたい少女たち」という書籍に関する御質問にお答えいたします。
 当該書籍については業務上の参考資料として入手し、内容を承知しております。当該書籍については、賛否を含め様々な評価があると承知しております。

 続きまして、ダイバーシティ宣言の登壇者に関する御質問ですが、登壇者については庁内関係課や関係団体等の意見を伺いながら、年齢や障害の有無、国籍、性的指向、性自認など、条例で例示された様々な違いのある当事者等にお声がけし、参加いただいたところです。具体的には、社会福祉法人土穂会の方4名、地元のキッズダンスチームの小学生3名、外国にルーツを有するチーバくんグローバルパートナーズの方2名、レインボー千葉の会2名、パラアスリートや女性経営者といった様々な立場の方々に御参加いただいたところです。
 レインボー千葉の会への公金支出に関する御質問ですが、レインボー千葉の会に対しては、講演会の運営や講師謝金等で過去5年間に6件、273万4,000円の支出実績があると把握しております。
 以上でございます。

中村実議員:おわりに「県民に理解を得られるよう猛省を促したい」

◆中村実君
 「トランスジェンダーになりたい少女たち」を読まれたとのことであります。我が国においては、LGBT理解増進法、そして本県の多様性尊重条例が行き着くところが同書で明らかであります。このことを十分に考えて、折に触れて読み返すことを推奨いたします。
 偏りはなかったというその見解こそが県民に受け入れられるとは思えない。今後の施策の推進に当たり……

○議長(伊藤昌弘君)
 申合せの時間が経過しましたので、簡明に願います。

◆中村実君
 今後の施策の推進に当たり、県民に理解を得られるよう猛省を促したい。
 以上、要望して質問を終わります。

中村みのる議員県議会リポートR6.6月県議会

 県議会リポートの高解像度版は、ちば自民党公式(PDF)をご覧ください。
令和6年6月県議会一般質問リポート

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資料など

千葉県多様性が尊重され誰もが活躍できる社会の形成の推進に関する条例/千葉県
多様性が尊重され誰もが活躍できる社会の推進について/千葉県
「ちばダイバーシティ宣言」及び新たなロゴマークについて/千葉県
千葉県誕生150年で宣言 誰もが参加し、その人らしく活躍できる社会に:東京新聞デジタル

レインボー千葉の会

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