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【カンボジア・プノンペン】トゥールスレン虐殺博物館に行ってみた
最高気温40℃を超える
カンボジアの首都・プノンペンの4月。
さらに排気ガス、腐った食品による酸っぱいにおい、野犬、糞、生ごみ、これらのにおいが合わさる。決して快適とはいえない。
こんな日に、
トゥールスレン虐殺博物館を訪れた。
(恥ずかしながら、
私はカンボジアに来るまで
この国に多大な影響をもたらしたポル・ポト政権の歴史を全く知らなかった。)
初めは、さっと30分ぐらい中を見学しようぐらいの軽い気持ちで訪れたため、日本語の音声ガイドなしで入館した。(USD$5)
しかし、入ってみるとほとんどの人が音声ガイドありで見学している。少し見ているうちに、私もこの歴史を深く知っておきたいという気持ちになって、日本語音声ガイドを購入した。
(USD$3ほど)
この博物館では、あえて人々の恐怖感を煽るような展示のされ方はされていない。
ただ、約50年前に起こった悲惨な人間の歴史の証拠を並べている。
それだけだ。
それだけなのに、
私は動揺せずにはいられなかった。
館内には、犠牲者たちの靴や洋服が展示されている。それに加えて、殺人に使った道具や一人ひとりの犠牲者の顔写真も目に飛び込んでくる。
人間の本質のようなものを垣間見たような気がする。
他者を羨望する気持ち。
他者を見下して、密かに感じる優越感。
他者から排斥された時に感じる嫌悪。
一方で、
自分がしたことで他者から喜ばれたり感謝されたりすると私も幸せになる気持ち。
心が揺れ動かされ、涙が溢れた。
蒸し暑さのせいなのか、
ショッキングな展示物のせいなのか、
やけにリアリティのあるハイレベルな音声ガイドのせいなのか、
分からない。
ただ、正直立っているのも辛かったのは事実である。
この日の経験は何にも代えがたいものである。
プノンペンに訪れたら
是非、是非、この地を訪れてほしい。