![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/102183289/rectangle_large_type_2_4ce46d1ffeaeaaebab581b6683864925.jpg?width=1200)
【歌い手さん・Vtuberさん向け】数多の歌見たミックス師さんの中から選ぶ基準を考えてみる
こんばんわ。Yomogiです。
今回もTwitterのフォロワーさんからリクエストがあったので
設定とかの話ではなく、どんなミックス師さんにお願いすればイメージ通りのものが上がってくる確率が上がるのかを考えていこうかと思います。
ただ、あくまで個人的観点の話になりますので、参考程度に見てください。
よくある話ですが
サンプルを聞いてもよくわからない
これが良いミックスなのかわからない
歌っている人が上手いのかミックスが上手いのかがわからない
値段が適正かわからない
こんなコトを考えたこと・感じたことがある方への私からのアドバイスとなります。
これからミックス師を目指す人も、もしかしたら参考になるかもしれません。
だがしかし、覚えておいてほしいのは
ミックスはあくまで基本を整えてあげるだけで、良い楽曲に仕上げるのは歌い手
これは絶対に間違わないでほしいです。
【宣伝】
【V兄妹で】おこちゃま戦争/五十鈴ゆら&淡藤レイ(cover)【歌ってみた】
こちら、先日アップされましたおこちゃま戦争です。
すこしだけディレクションも噛ませていただきつつ、アレンジも好き勝手やらせていただきましたのでよろしければ。
それでは行ってみましょう。
結論から先に
依頼する時の大体の金額
¥12,000〜¥15,000
機材リストがある
AIFやアウトボード等を記載してると音楽に対しての信頼度が上がる
サンプルを聞いて判断する場合は大本を聞いてみる
サンプルで判断は中々難しいが、大本を見に行けば判断材料にはなる
タイミング・音程調整をちゃんとしている
あまりにも目立つ所のズレ等の処理をちゃんとしているかどうか
マスタリング処理をちゃんとしている
音源が小さい、音圧が少ないなどが無いか
歌い手を第一に考えてくれているかどうか
収録音源のタイミングや音程ではなく、中の人の表現を大事にしてくれているかどうか
聞き手側の環境もよくする
適切な確認環境をちゃんと準備する(AIF+ヘッドホン等)
結論に至る話を見たい方は以下へどうぞ!
ミックスを依頼する適正価格は?
前提としてミックスの出来は、その人が良いといえば良い
一応言っておきますが、これに正解はございません。
ミックスする人が良いといえば良いのです。
聞こえ方は千差万別。音外しててもテンポがずれていても、それが味だと言われればそれまで…。
ですが、一般的には良くないと言われてしまう。
難しいですね。
今の時代、求められているのはミックス最低水準とコスパ
一般的な良いミックスと言われるものは多分以下が最低ラインになるかと思います。
音を外していたけど、ミックスしてもらったら直っている
テンポを外していたけれど、ミックスしてもらったら直っている
音がちゃんとオケに馴染んでいる
クリップやノイズがちゃんと取られている
空間系の処理がちゃんとされている
このあたりが最低水準でしょうか。
ここまでを¥5,000でやってくださる方とかであればコスパも良く、良ミックス師として言われそう。
ですがそれはほぼ不可能です。
お友達や知り合い価格、実績積み目的は置いといて、副業でやっている方や本業でやってる方でこの金額でここまでってなるとかなり無茶です。
1日1本挙げられるとかで考えてもコンビニでバイトするより安い。
(時給¥1,000*8h=¥8,000)
ミックス師ってやること意外と多いので、コンビニの時給よりかはお金もらってもいいんじゃないかなと…。
投資も半端ないので…。
そう考えると、まず自分的には1曲¥5,000以下はリスクが高いので外します。安ければ良いというものでもなく、安いにはそれなりに理由があります。
ちなみに
音を外していたけど、ミックスしてもらったら直っている
テンポを外していたけれど、ミックスしてもらったら直っている
ここは大体みなさま、一部を覗いて別料金になりますので
オケに馴染ませる、ノイズ処理、クリップ処理のみであれば¥5,000は妥当かなと思います。
だがしかし、あまりにも目立つ所は絶対に直します(直すはず)。
なぜかというと、それがそのまま世に出たら今後の信頼にも関わるから。
もし直さないで上げた場合「このミックス師さんはこれも直さないんだな」ってなるんで。
さすがに歌い手側が下手だからは通用しないというか、駄目でしょう…。
あとは、先に理由を説明して見積もりに乗せます。
参考までに…
自分の場合はアレンジやディレクションなど無しでミックスのご依頼だけであれば、音程・タイミング処理で大体3時間、音の処理で大体2時間で1曲5時間ほどかかります。
これ以外にノイズ処理と原曲の聞き込みで数時間くらいでしょうか。
ので、5時間を¥10,000〜¥16,000でご依頼受けてます。
相当なことが無い限りこれ以上は取らないようにしてます。
ちなみにリピーターの方が大半で、その方達用のプリセットは予め準備しているので、3回目以降は少し音処理は時間的余裕が出てるかも。
良いAIFや、Neveや1176等のアウトボードを使っているか。
良いAIFは必要なのか?
※AIF=オーディオインターフェース
![](https://assets.st-note.com/img/1680682749296-bX1POwTWTx.png)
確実に必要です。
歌見たではなくミックスを行う上で、良いAIFを利用しているかどうかでミックスの質はかなり変わってきます。
ですので、所謂3大AIFブランドのRME、Apogee、UAの10万↑やハイエンドブランドのLYNXやPRISM SOUND、Antelopeあたりを使っていると個人的にはかなりポイント高いです。
※各ブランドのエントリー向けは除く
何故なのかと言うと、このあたりって伊達や酔狂で買う人って少なく、ちゃんと音楽やってる人が買うから。
それだけで信頼度が上がります。
アウトボードでアナログ外だしするのは有効なのか?
![](https://assets.st-note.com/img/1680682937800-51BE6GpUao.png)
これは色んな所で議論に上がっているのでここでは言及しませんが、個人的には有効だと思ってます。
一度外だししてアウトボードを通して中に入れることは非常にプラス要素です。
これはUADプラグイン等を利用するのとは訳が違くて、外に出すとDigital処理では絶対に起きない化学変化があります。
なので皆さんこういう機材を持っている、アウトボード処理をちゃんとしているというのを記載しているんですね。
このあたりも同じで、それだけで信頼度が上がります。
サンプルを聞いて判断する
サンプルを聞くときに何を聞けばよいか
これ、一番質問されるのですが
サンプルだけ聞いても中々判断基準にはならないです。
どれくらいの時間でやったか書いてないのが大半なので。
ただ、パッと聞いて最低限「オケと声が混ざってない」「タイミングや音程がやたらずれてる」ってなると個人的んには「ううーん」とはなります。
あと、やたらと原曲からずれてると「原曲あんまり聴かないでやったな」とかは分かるかも。
絶対に失敗したくないのであれば、サンプルを歌っている大本の人がどれくらい歌がうまいのか見に行くのが一番です。
音をどれだけ外している、タイミングをどれだけ外しているかを聞いて、ミックスしたら声がどれだけ変わっているか等は大本を聞くとわかります。
細かいコトをやってるかの判断はできない
これ、良く歌ってみたのミックスで大事にしている人がいるんですが
家の環境等でかなり左右される上に、スタジオでディレクションがついて収録しているわけではないので、多段コンプとかオートメーションで細かいコトやってるかどうかの判断はできないです。
そしてそこは個人的にはミックス側の自己満になってくるので、正直判断基準には入れなくて大丈夫だと思ってます。
※ちゃんとした環境で収録しているなら別ですが
歌い手を大事にしてくれているかどうか
ご依頼者さんにもよりますが、自分の場合はここに尽きます。
結局ミックスって基本を整えてあげることしかできないので、最終歌い手の方がどういう着地にしたいのかが非常に大事です。
なので、ちゃんとそういうコトを名言している人にご依頼したいですし、ちゃんと相談してくれる方はマスト条件だと思います。
Twitterとかでネガティブなコトとか文句とか正直人としてどうなの?っていうようなコトをする人にはお願いしたくないです。
MIXに正解は無いし発注者がOKならそれでいいし、イヤなら理由話してもう一度別の人にお願いすればいいだけで、youtubeに比較動画出して晒し上げるとか頭どうかしてる。
— Yomogi (@Yomogimogigigi) February 14, 2023
他人事だから関係ないけど、身内だけでやんなさいよ…。
朝から胸糞なツイート見ると一日憂鬱よ🫠
こういうのする人とかは本当に依頼しないでほしい(願望)
まあそもそもどんな業種でも人としてどうなの?っていう感じでしょうが。
依頼者側でできることは?
依頼者側でできることは、リスニング環境をちゃんとすることでしょうか。
別に良いのですが、スマホのスピーカーとかで確認すると実は良い悪いわからないです。
あれは低音全く出ないので、スマホのスピーカーでチェックバックされるとミックス師側はよくわからなくて死にます。
あと、可能であれば適正なヘッドフォンで聞いてほしいです。
我々もスピーカー、ヘッドホン、イヤホン、スマホのスピーカー、スマホのイヤホンと複数種類でチェックをしてから提出はするのですが、環境によって音は様々なので低音が〜や高音が〜などは正直言われてもわからなかったりします。
例えば…
iphoneのスピーカー → 低音がほとんど出ない
PCのスピーカー → 低音がほとんど出ない(ものによる)
AIFにつないでないPC直ヘッドホン → 低音がほとんど出ない(ものによる)
ゲーミング用ヘッドホン → 音像が近い、Panがすごいおかしい
SONY MDR-CD900ST → 高音がシャリシャリしている
よくある定番5選です。
中でもMDR-CD900STでミックス確認する方が多いですが、これはモニター用なのでミックスの確認にはかなり向いてません…。
なんか高音がシャリシャリしてるんですが…?と行ってくる方もいますが、それがMDRなのです。
これは演奏者向けなので、ミックスで使っている人は居ないはずなのでお間違い無いように。
おわりに
かいつまんで話しましたが、基本的なことができるミックス師さんが良いミックス師ですね!
そこからプラス要素として上を目指すと、機材だ何だの話になってくるのだと思います
判断基準は
・適正な金額であるか
・適正な環境を明示してるか
・基本的なミックスをサンプルで行えているか
・歌い手側にちゃんと寄り添ってくれているか
このあたりになるのだと思います。
あくまで個人的な主観ではありますが、参考程度に見ていただけますと幸いです。
それでは!
次回は、もしかしたらリモート収録の記事が書けるかもしれないです。
Listen to を利用してディレクションしながらスタジオ収録に近い環境で収録してみましたので、記事にできたら記事にします。
もしくはAntelopeとの戦い…。