成功例と失敗例から学ぶ助っ人運用
NPBでは外国人枠という4名の枠が設けられていて、それをどう使うかでペナントの順位が変わってくると言っても過言ではない。
そこで、今回は成功例と失敗例を見た上でどういう運用がいいのかを考えていこう。
成功例
まずは成功例である。巨人としては昨年の2017年が成功だったと言えるだろう。
先発の柱・マイコラス、リリーフエース・マシソン、守護神・カミネロ、打の柱・マギーの計4人で1年間のほとんどを回すことが出来た。(クルーズの昇格もあった)
成功の要因としてはそれぞれが持てる力を存分に発揮して、怪我なく1年間やれたということが挙げられる。
野手に関しては、2軍でギャレット、クルーズが待機していて、マギーの調子次第では入れ替えも可能でもあり、その点は保険もしっかりしていた。
しかし、投手に関しては、2軍には育成のメルセデス、ソリマン、アダメスしかいなく、保険は十分ではなかった。マイコラス、マシソン、カミネロが上でずっと活躍し続けたのが幸運だったと言える。
失敗例
次に失敗例について見てみよう。巨人としては今年の2018年が失敗だったと言えるだろう。
最初に掲げた方針としてはマシソン、カミネロ、マギー、ゲレーロの4人が基本路線で、彼らの調子次第ではヤングマンとの入れ替えという感じだっただろう。
結果的にはカミネロが不調で交流戦後に抹消され、アダメスを支配下登録して即1軍。ゲレーロも不調で抹消され、下で結果を残してたヤングマンを昇格。マシソンは度重なる連投で故障して抹消された。そこでメルセデスやマルティネスも支配下登録され、1軍昇格を果たした。
当初の基本路線で残ったのがマギーだけで、ヤングマンやメルセデスの台頭など好材料はあったものの、離脱した彼らの穴を埋めることなく、シーズンは終了した。
特に大きかったのはマシソン・カミネロの穴、リリーフの穴である。育成から上がってきたばかりのアダメスでは埋めるのは当然厳しく、先発の山口俊と畠をリリーフに回すまでであった。
ここから、分かる失敗の原因としては下で待機させていた保険が充実してなかったということである。下での保険がしっかりしていればもしもの事態でも、入れ替えで上がった助っ人が穴埋めできたかもしれない。
まとめ
これらの成功例と失敗例を見ると、怪我や不調なく1年間やれれば成功、怪我や不調が重なると失敗という感じになっているのが分かる。ここで大切にしたいのは、怪我や不調で助っ人が離脱した場合にどうするかという保険である。
よく「外国人枠は4人なのだから、助っ人をたくさん獲っても意味が無い」と言う人がいるが、その意見の根底にあるのはその助っ人が怪我や不調なく1年間プレーするということであり、それは必ず達成されるわけではない。そういうことを考えると、助っ人はたくさんいてもいい。彼らをチーム状況に応じて上手く使い分けるのが大切である。
最後に
来季は再び原監督になり、助っ人の運用がどうなるか注目だ。カミネロとマギーが退団して、ビヤヌエバとクックという新戦力が加入して、新しい巨人になっていく。助っ人1人1人がチームにとっての少しでも大きな力になることを望みたい。
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