見出し画像

家族がつなぐ最後の砦。腎臓移植について

移植の種類、ドナーの状況、そして移植までの道のりとその後のケアについて書いていきます。

腎臓移植は、重度の腎機能障害を持つ患者にとって、新たな生命を与える希望の光ですが、その過程は複雑で、多くの挑戦が伴います。

生体腎移植

腎臓移植は主に2つの形態に分かれます。
生体腎移植と献腎移植です。

生体腎移植は、生きているドナーから腎臓を1つ提供してもらう方法で、大半は家族間で行われます。
人間は2つの腎臓を持っていますが、1つだけで生活することが可能なため、ドナーは自身の腎臓の一部を提供できるのです。

しかし、これにはリスクも伴い、ドナーの腎機能が半減する可能性があります。この方法は日本での移植の約85%を占めています。

献腎移植

一方、献腎移植は故人からの腎臓提供を指し、日本臓器移植ネットワークによって管理されています。
故人が移植のために腎臓を提供することに同意していた場合に限り、その腎臓が移植用として利用されます。

ただし、献腎の場合、待機リストに登録されている患者の数に比べて提供される腎臓の数が非常に少ないため、移植を受けるまでに長い時間がかかることがあります。

平均的な待機期間は約15年とも言われており、特に年齢が高い患者にとってはそのチャンスが訪れるのを待つのは一層困難です。


移植後のことについて

移植を受けた後の生活には、拒絶反応を避けるために免疫抑制薬を継続的に服用する必要があります。これは、体が新しい腎臓を異物と認識して攻撃しないようにするためですが、免疫力が下がることで感染症にかかりやすくなるという副作用もあります。

なので、腎臓移植が必要になる前に、腎機能の低下を防ぐことが重要です。高血圧や糖尿病は腎疾患のリスクを高めるため、これらの病気の管理と、健康的な生活習慣の維持が不可欠です。塩分の摂取を控え、定期的に運動することが、高血圧の予防と管理に役立ちます。

日本での腎臓移植の現状は、生体腎移植に大きく依存しており、献腎移植を待つ患者には厳しい現実があります。しかし、この分野での研究と技術の進歩により、将来的にはより多くの患者が必要な治療を受けられるようになることを期待しています。腎機能の早期発見と予防対策を心がけることで、移植の必要性を減らすこともまた重要な目標です。


さいごに

この投稿がいいなと思ったら、スキや、コメントをもらえると嬉しいです。どうぞ、よろしくお願いします。


本日の内容は、音声配信でも詳しく行なっています。よかったらチェックしてみてくださいね!
よみの腎臓病スクール
↑ ↑ ↑こちらからリンクをクリックお願いします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?