米国政府はベジータ。日本製鉄はZ戦士。中国はレッドリボン軍
2025年1月3日、アメリカ政府は日本製鉄によるUSスチール買収を阻止すると発表しやがった。
くそったれめ。
つまり、米国政府こと誇り高きエリートであるベジータは、こう宣言したのだ。
漫画ドラゴンボールの作中では、ベジータ1人ではレッドリボン軍が生み出した人造人間には勝てなかった。
同じように、真っ赤な中国共産党の傘下にある鋼鉄メーカーに勝つことは、もはやアメリカ単独では不可能なのだ。誰の目にも明らかに。
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以下のデータを見てほしい。
中国の圧倒的なパワーが3秒でわかる。
ご覧のように、アメリカと中国の鋼鉄産業では、エリートと下級選手ぐらい戦闘力に違いがある。
そんな背景から、日本製鉄ことZ戦士たちはベジータの部下であるUSスチール社に共闘を持ちかけていた。
世界シェアを伸ばし続けるレッドリボン軍に勝つためには、かつての敵同士が手を組んで戦うしかない。ジャンプの王道パターンに従うべき状況だ。人はそれをM&Aと呼ぶ。
交渉はスムーズに進み、民間レベルでは相思相愛のもとにM&Aは完遂されるはずだった。
なのに、土壇場でアメリカ政府は…いやベジータは裏切ったのだ。
メンツを保つため。それだけの理由で。
オラは怒ったぞー!とZ戦士たち。
2025/1/20にはバイデン政権からトランプ政権へと切り替わるわけだが、後任のトランプもUSスチールの買収を阻止する意向らしい。
「基幹産業である鋼鉄業の独立性を守るためめ」が判断の理由とのことだが…
米国の鋼鉄業を守るための具体的な施策は、一切示されていない。
繰り返すが、ただメンツと支持率を保つための決定でしかないのだ。
冗談じゃない。無策のままで世界シェア53万パーセントの恐竜に勝てると思うのか?そんな判断力でよくここまで来れたもんだぜ。
トランプの口癖である「Make America great again!」とは、「俺は宇宙一のサイヤ人の王子なんだ!クソッタレー!」と同じ意味なのかもしれない。
一人だけで戦って死んだ方がマシらしい。
ちなみに、同盟国からの友好的買収をドタキャンする割には、レッドリボン軍製のTiktokの禁止は取りやめている。
その心は、
「大統領選挙でTiktokがメッチャ役に立ったから」だってさ。まったく貴様の甘さにはヘドが出るぜ。
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超大国と超ベジータは負けたことがない。
格上との戦い方を知らない。
意地を張って戦犯になってしまう。
しかし、レッドリボン軍は真逆だ。
弱者の戦略を辛抱強く続けた結果、今や世界経済を手中に収めようとしている。
サイヤ人による本拠地の壊滅、度重なる敗戦、欧州列強による植民地化、内政の混乱などにもめげずに、保護貿易や情報鎖国をしながら内需を育ててきた。
産業技術なんてスパイを使って盗めばいいと思っているから、中国製=低品質のパクリというのも否定しがたい事実だった。
だが、そんな時代は過ぎ去った。
世界中から技術や情報、武術の達人たちの細胞を集めまくった末に、今やエリート戦士であるベジータをも凌駕する戦闘力を備えるに至ったのだから。
眠れる獅子は目覚めたのだ。
『ドラゴンボール』ではベジータが失態を繰り返すことで話が面白くなったが、現実世界はどうだろう?
せいぜいR藤本さんのネタが増えるだけでは?
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星条旗を背負ったベジータは、どうすれば自らの過ちに気づいてくれるのだろうか?
プライドの高い彼のことだ。きっと取り返しのつかない状況になるまでは変わらないだろう。
いつか絶対絶命の事態に追い込まれた時、サイヤ人と地球人のハーフである悟飯のような存在が覚醒してくれるだろうか?
穏やかな愛国心を持ちながら、資本主義への激しい怒りによって目覚めた戦士である『グレートリセットマン』が都合よく現れるだろうか?
私は胸がパチパチするほど不安である。
責任取れよ、ベジータ。