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「考えて、考えて、考える(丹羽宇一郎 藤井聡太)」の読みどころ

おはようございます。

「考えて、考えて、考える」を数カ月前に地元図書館で予約して、順番が回ってきたので、昨日取りに行って来ました。

藤井聡太さんの本であることは覚えていましたが、もう1人のことはすっかり忘れておりました。

実際に本を借りて、見たら、丹羽宇一郎さんだったので驚きました。

実は前日に読み終わった本が丹羽宇一郎さんの「死ぬほど読書」だったからです。

そういうシンクロがあったので、他にも借りてきた本を後回しにし、この本を読み始めました。

はじめに、を読んで感じたことは、この本が2021年8月に出版されたので、藤井聡太さんは二冠でしたが、現時点では四冠になっていることです。

そういう飛ぶ鳥落とす勢いの若干19歳の藤井聡太さんと、元伊藤忠商事社長の82歳の丹羽宇一郎さんの対談本なのです。

2人の年齢を足して、101歳というのも興味深いですね。

第1章では、丹羽宇一郎さんが挙げられた三つの「トップの条件」が心に残りました。

一つ目は「負けず嫌い、反骨心」、二つ目は「忘れる力」、残りの一つが「孤独の力」。

それに関連して、勝ちを目指すのではなく、負けないことを考えろという逸話もガツンと来ましたね。

第2章はこれを掘り下げて書いた感があります。

第3章では読書についてのやり取りが興味深かったです。

後で出てくるのですが、読書で世界を広げる一方で、実際に足を運んで体験することが大切だと言っていました。

確かにこういうご時世では難しい部分もありますが、本を持ち、町に出よ、というフレーズを思い出しましたね。

最後まで読んで実感するのは、この約200ページの本は、あたかも将棋のように指し合って成り立っているようです。

丹羽宇一郎さん、藤井聡太さんがそれぞれ持ち味を生かした将棋を打ち続けた感があります。

後は藤井聡太さんの謙虚さは、色紙の右上に押す印である関防印の「無極」に集約されていましま。

他者に勝ってタイトルをいくつ取ろうと、極まることのない成長して、努力をしていく、そんな姿勢を随所で感じ取れた素晴らしい対談本でした。

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