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子どもと一緒に楽しく学ぶ! 全国の昆虫館10選

昆虫好きのお子さんが虫取り網を持って、元気に走り回るシーズンがやってきました! 夏の昆虫といえば、やっぱりカブトムシとクワガタムシが2トップ。それらがたくさん見られたり、大きな温室の中でチョウを間近に観察できる全国の有名な「昆虫館」をまとめて紹介します。

なかには、ガイドスタッフが昆虫の探し方を教えてくれる屋外のフィールドワークが主体の施設も。さらに、世界の珍しい昆虫の生体や標本を展示する昆虫館もあります。夏休みの宿題や自由研究に大いに活用しましょう!

里山の中で貴重な体験を!「群馬県立ぐんま昆虫の森」(群馬県桐生市)

「昆虫」をテーマにした体験型教育施設です。広大な敷地に雑木林や田畑、小川などの里山を再現。里山の中で、四季折々の自然や昆虫にふれあいましょう。

「昆虫観察館」(本館)内の「昆虫ふれあい温室」は、チョウが舞う温室としては国内最大級。亜熱帯の植物が茂り、滝が流れ、その中を日本最大級のオオゴマダラをはじめ、亜熱帯のチョウが飛び交います。本館2階の「昆虫のすばらしい世界」では、ヘラクレスオオカブトなど世界の昆虫や里山の昆虫を、生きている状態で一年を通して見ることができます。また、昆虫の体のつくりや生態を、パネルや標本などでわかりやすく解説。昆虫標本の数は、イベント時を含めると約1,000点です!

 そのほか、フィールドの見どころをスタッフが案内する「里山歩き」や、工作体験ができる「昆虫クラフト」(有料)といった各種プログラムも用意。「かやぶき民家」では昔の遊びができ、養蚕(ようさん)体験や農業体験など、季節ごとの里山生活体験は貴重です(体験は一部有料)。​

「昆虫ふれあい温室」のオオゴマダラ
約40種の昆虫(生体)が見られる「昆虫観察館」
「ぐんま絹遺産」指定の建物「かやぶき民家」
「里山歩き」で昆虫の探し方をレクチャー

施設情報
住所:群馬県桐生市新里町鶴ケ谷460-1/時間:4月~10月 9:30~16:30、11月~3月 は~16:00(最終入園各30分前)/定休日:月曜日(祝日の場合翌日)、年末年始、展示切り替えのための臨時休園あり(公式HPでご確認ください)
公式サイト:https://www.pref.gunma.jp/site/giw/


夏季はカブトムシが常時1,000匹!「ムシムシランド」(福島県田村市)

 東北で人気の昆虫スポット。コンセプトは「ふれあい」で、展示昆虫や生きているカブトムシなどと、直接ふれあえる時間を提供してくれます。「カブトムシドーム」では、夏季限定で常時約1,000匹のカブトムシを放し飼い。カブトムシに直接ふれて観察することができ、キッズたちは大喜び! 約1,000種類超の標本やヘラクレスオオカブトなど、外国産カブトムシ&クワガタの生体を展示する「昆虫館」も好評です。

 イベントでは24年7月21日(日)・8月24日(土)に、自然とふれあえる「昆虫採集日帰りツアー」を開催。春秋(24年は10月開催予定)に開かれる、カブトムシの幼虫を掘り出して飼育セット作りを体験できる「幼虫掘り出し体験」にも参加してみませんか(イベントは共に有料・要予約・先着20名)。

「カブトムシドーム」で楽しむ家族の様子
「昆虫館」ではオリジナル商品、昆虫食を販売

施設情報
住所:福島県田村市常葉町山根字殿上160/営業期間:24年は~7月7日(日)と8月31日(土)~11月30日(土)の土曜・日曜・祝日、夏季営業7月13日(土)~8月25日(日)※夏季営業期間以外は昆虫館のみ営業/時間:9:30~16:30(最終入園16:00)/定休日:夏季営業以外の平日、夏季営業期間の水曜 ※カブトムシドーム内のカブトムシは採取不可
公式サイト:https://mushimushiland.com/


関西最大級のチョウ温室がある「伊丹市昆虫館」(兵庫県伊丹市)

 昆陽池(こやいけ)公園の一角に位置する昆虫を主に扱う博物館が、「伊丹市(いたみし)昆虫館」です。一年中、約14種1,000匹のチョウが放たれている「チョウ温室」は見もの。広さ600㎡・高さ15mの半球状のガラス温室は、関西最大級の規模を誇ります。

「生態展示室」には、約20種の昆虫たちの展示ケースがズラリ。外国産のカブトムシやクワガタムシ、南西諸島のナナフシやバッタを観察できます。また、身近な環境に暮らすカブトムシやゴキブリ、ゲンゴロウやタガメのような水生昆虫など、一年を通じてさまざまな昆虫たちに出合えますよ。昆虫の映像を放映する「映像ホール」も要チェック! オリジナルグッズや昆虫採集や標本作成の道具などを多数そろえたミュージアムショップにも立ち寄ろう。

「チョウ温室」の人気者、オオゴマダラ
子どもたちがワクワクする「生態展示室」

施設情報
住所:兵庫県伊丹市昆陽池3-1 昆陽池公園内/時間:9:30~16:30(最終受付16:00)、チョウ温室は10:00~/定休日:火曜(祝日の場合翌日)、年末年始、臨時休館あり
公式サイト:https://www.itakon.com/


昆虫バトルがアツイ!「びーとるランド君津」(千葉県君津市)

 昆虫とのふれあいをはじめ、「乗り物」「遊具」「大自然」で遊べる千葉・君津市(きみつし)の体験型施設。ガラスハウス(甲虫エリア)には、カブトムシやクワガタなど26種類の昆虫がお目見え。世界最大のカブトムシのヘラクレスオオカブトや、七色に輝く世界一美しいクワガタムシとして有名なニジイロクワガタなどを、間近に見て楽しんで。

「昆虫バトル」などの体験企画もいっぱい!「昆虫バトル」は一日5回開催され、カブトムシたちのバトルが繰り広げられます。加えて、貴重なクワガタやカブトムシの標本展示や販売も。乗り物遊びでは、お子さんを乗せてオフロードコースを走るバギー(有料、運転は18歳以上)がおすすめです。

「昆虫バトル」にも登場するヘラクレスオオカブト
親子でエキサイティングなバギーに乗ろう!

施設情報
住所:千葉県君津市泉752/時間:10:00~17:00/定休日:平日※夏季特別営業あり
公式サイト:https://beetleland-sbc.com/


動物ともふれあえて一石二鳥♪「足立区生物園」(東京都足立区)

 飼育する生き物は、昆虫・魚類・両生類・は虫類・鳥類・哺乳類など約500種。工夫を凝らした展示や多種多様な体験プログラムなどが見どころです。熱帯の環境を再現した「チョウの大温室」では一年を通じて約20種500頭のチョウが舞い、彩りを添えています。2階の「むしむしコーナー」では、人気のカブトムシから嫌われもののゴキブリまで、多彩な昆虫をテーマにした企画展を実施。里山の自然を模した屋外施設「昆虫ドーム」もあり、日本の四季を生きる昆虫たちの命のサイクルを観察することができますよ。
 
 なお、初夏と冬にはホタルの観賞会を開催。昆虫以外では、モルモットとのふれあい、ヤギ・ヒツジのエサやり体験ができる「ふれあいコーナー」が見逃せません!

大温室のオオゴマダラなどのチョウ
「ふれあいコーナー」は子どもたちに評判

施設情報
住所:東京都足立区保木間2-17-1/時間:2月~10月9:30~17:00、11月~1月は~16:30(最終入園各30分前)/定休日:月曜(祝日と都民の日の場合は翌平日)
公式サイト:https://seibutuen.jp/


里山を歩いて虫を観察できる「たびら昆虫自然園」(長崎県平戸市)

 敷地内に日本の原風景の里山を再現し、そこに集まった昆虫を自然のままに観察できる屋外型の施設。ガイドが屋外の観察ゾーンを案内してくれる「通常案内」は、団体以外の予約不要で一人から参加可能です。昆虫の見つけ方、ふれあい方などの解説を聞きながら、季節ごとのコースを30~40分ほど巡ります。田平(たびら)に生息する昆虫は約3,000種、季節や天候にもよりますが、1回の案内で30種類ほど観察できるそうです。

「昆虫館」内の標本室には、地元の昆虫の標本を約70種100点、海外の昆虫標本を約300種2,000点展示!

ガイドスタッフが案内する様子

施設情報
住所:長崎県平戸市田平町荻田免1628-4/時間:9:00~17:00(最終入園16:00)/定休日: 月曜(祝日の場合翌日)※夏休み期間中は休みなし
公式サイト:https://tabira-insect-park.hira-shin.jp/


動物園内の穴場スポット「多摩動物公園 昆虫園」(東京都日野市)

「多摩動物公園」内にある昆虫専門の施設。「昆虫生態園」の中には、約15種1,000頭以上のチョウを放し飼いしている温室があり、一年を通して色とりどりのチョウが舞っています。同じく生態園には、昼夜を逆転させたヘイケボタルの成虫が光る様子を観察できる部屋も。

「昆虫園本館」では、タガメやゲンゴロウなど5種類の水生昆虫を展示。また、オーストラリア産のグローワームという青白く光る珍しい昆虫が見られるのは、日本ではここだけです!

温室内を親子で散策しよう(公財)東京動物園協会

施設情報
住所:東京都日野市程久保7-1-1/時間:動物園9:30~17:00(最終入園16:00)、昆虫園は~16:30、グローワームの展示時間は平日~15:30/定休日:水曜(祝日や振替休日、都民の日の場合は翌日)、12月29日~1月1日
公式サイト:https://www.tokyo-zoo.net/zoo/tama/


希少な虫や貴重な体験で学べる「石川県ふれあい昆虫館」(石川県白山市)

 館内では生きた虫を約50種展示。「昆虫ウォッチング」コーナーでは、葉っぱにそっくりなオオコノハムシなど外国産ナナフシや、国内の希少な水生昆虫をお見逃しなく。約10種1,000匹のチョウが飛び交う巨大な温室「チョウの園」では、沖縄に生息するオオゴマダラやリュウキュウアサギマダラなどを探してみよう。

 展示室「世界の昆虫」には、ギネス級の大きさのカブトムシ、クワガタの標本も。生きた虫に触ったり、バッタやセミの鳴き声などを聞くことができる体験コーナー「虫とあそぼう」は、親子で楽しんで!

温室には蜜を吸うチョウの姿も

施設情報
住所:石川県白山市八幡町戌3/時間:4月~10月9:30~17:00、11月~3月は~16:30(最終入館各30分前)/定休日:火曜、12月29日~1月1日
公式サイト:https://www.furekon.jp/


昆虫がカメラで“どアップ”に!「橿原市昆虫館」(奈良県橿原市)

「橿原市(かしはら)昆虫館」を象徴する「放蝶(ほうちょう)温室」は、上から見るとチョウがハネを広げたような形に。温室内では一番人気のオオゴマダラのほか、約10種類800頭のチョウが舞い、咲き誇る亜熱帯植物の花と重なり、南国ムード満点です。

「生態展示室 ミクロ探検隊」では、タガメやゲンゴロウなど国内の珍しい昆虫のほか、ヘラクレスオオカブトやニジイロクワガタなど、海外の種も生きた状態で展示。また、備え付けのカメラを自分で操作することで、迫力ある昆虫の映像を楽しめます!

カメラ操作が楽しめる生態展示室

施設情報
住所:奈良県橿原市南山町624/時間:4~9月9:30~17:00、10~3月は~16:30(最終入館各30分前)/定休日:月曜(祝日の場合翌日)
公式サイト:https://www.city.kashihara.nara.jp/kanko_bunka_sports/konchukan/index.html


夏休みはカブト類が目玉!「箕面公園昆虫館」(大阪府箕面市)

 身近な昆虫から遠い海外の昆虫の標本や生体を展示・解説。生体は昆虫全体で約20種類を扱い、人気のカブト類は通常3~4種、夏休み期間になると10~15種に増えます。箕面(みのお)周辺にすんでいたり、亜熱帯に生息する10~15種・約200頭のチョウが通年で見られる「放蝶園」、昆虫にまつわるクイズやアニメを上映する「映像シアター」も魅力的。

 テーマを絞った専門性のある企画展は、年2~3回開催。募集型の野外観察会(昆虫クラブ)やワークショップといった昆虫教室(各有料)も、定期的に開かれるのでチェックを!

ヘラクレスオオカブトの生体を展示

施設情報
住所:大阪府箕面市箕面公園1-18/時間:10:00~17:00(最終入館16:30)/定休日:火曜(祝日の場合翌日)、12月29日~1月3日
公式サイト:https://www.mino-konchu.jp/


予習してから訪れて自由研究に生かそう!

昆虫好きなら一度は足を運んでほしい、全国の10施設を一挙見せしました。昆虫とのふれあいを通して、楽しんで生態について学べるのはもちろん、親子とのコミュニケーションを図れるのもポイントです。各施設の公式HPには展示する昆虫や施設の特徴について、さらに詳しく載っています。予習してから訪れると、勉強・宿題により役立ちますよ♪

ライター・小林智明

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