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【カマキリ】を捕まえて飼いたい! 昆虫採集YouTuberむし岡だいきさんが解説
秋に子どもたちが夢中になる昆虫「カマキリ」。近所の公園や草原など、身近な場所に生息しています。そこで今回は、昆虫採集YouTuberむし岡だいきさんにカマキリの種類、捕まえ方や育て方など、さまざまな事をおうかがいしました!
カマキリってどんな昆虫?
カマキリとはカマキリ目に属する昆虫の総称です。前脚に1対の大きなカマを持っているのが特徴です。カマキリは肉食性の昆虫で、バッタやチョウなどさまざまな他の昆虫を捕食します。体も植物に似た緑や褐色をしているため、植物に擬態して他の昆虫を待ち伏せしています。現在日本では14種類のカマキリ(外来種を含む)が確認されています。ほとんどのカマキリは、植物がたくさん生えている場所を好んで生息していますが、カマキリの種類によって好みの環境が異なります。
まずはそんな日本のカマキリたちを数種類紹介します。
どんな種類がいるの?
1:オオカマキリ
身近で見られる非常に大きなカマキリです。チョウセンカマキリと非常によく似ていますが、カマの間に黄色い紋があり、下翅に黒い模様がつくことから見分けられます。背丈の高い草原や、林縁の草むらに多く生息します。
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2:チョウセンカマキリ
オオカマキリと非常に似ていますが、カマの間にオレンジの紋があり、下翅が透き通っているのが、オオカマキリとの違いです。背丈が低く、広く広がっている草原を好んで生息しています。
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3:ハラビロカマキリ
名前の通り、メスはお腹の幅が広くなる、少し寸胴な体型をしたカマキリです。樹上を好んで生息するため、街路樹や公園の樹、林縁の柵の上などで見かけることが多いカマキリです。
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4:コカマキリ
茶色い体をした細くて小さなカマキリです。河川敷の草むらや林内など、生活環境は広く、いろんなところで見られるカマキリです。ごく稀に緑色をした個体も見つかることがあります。
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5:ヒメカマキリ
山の中やその周辺に生息するカマキリです。小型で樹上に生息しており、ハイキングコースの手すりの上などで見かけることもあります。関東では見かけることが少ない種類です。また、非常によく似た種類でサツマヒメカマキリという種類もいます。
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6:ヒナカマキリ
日本で一番小さいカマキリです。成虫になっても体長は2cm程度です。森の中の枯葉の上に生息しています。成虫になっても、他の種類のように翅が長くは伸びません。
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7:ウスバカマキリ
体が透き通った色をした非常に美しいカマキリです。限られた環境にしか生息していないため、なかなか出会うことが難しいカマキリです。開発によって数が減ってきているカマキリです。
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どうやって捕まえるの?
まずは自分が見つけたいカマキリがどのような環境が好きなのかということを覚える必要がありますが、前の章に記載した1〜4のカマキリは比較的簡単に見つけられるカマキリです。
これらの種は植物の多い公園などであれば都心部でも見つけることができます。ハラビロカマキリであれば、街路樹や公園の樹の幹や葉や柵を見ながら歩く、その他の三種は草むらを探せば見つけられることが多いです。
実はあまり知られていないことですが、カマキリを探すのは昼よりも夜の方が圧倒的に簡単です。筆者の経験では、夜に探した方が昼の何倍もの数のカマキリを簡単に見つけられます。カマキリは昼も夜も活動をしますが、やはり昼の方が外敵に狙われやすいため、非常に警戒をしていることから見つけづらいのではないかと考えています。それに対して夜は、堂々と植物の上を歩いていることが多いため、懐中電灯などで草むらや木を照らすと簡単に見つけることができます。
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カマキリの動きはそこまで早くないため、慣れれば手で捕まえることもできますが、前脚のカマで指を挟んでくることも多いため、網やボトルを被せて捕まえることをお勧めします。またカマキリは驚くと下に落ちて逃げることが多いです。深い草むらの中に落ちてしまうとそのまま逃げられてしまうことも多いため、手で捕まえる際は下に網を入れてから手を伸ばすと、その網の中にカマキリが落ちることあります。
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飼育方法を知りたい!
カマキリはどの種類のものも比較的簡単に飼育することができますが、いくつか押さえておきたいポイントがあります。用意するケースはカマキリのサイズによりますが、広くて風通しのよいケースを用意しましょう。メッシュ蓋のケースなどがおすすめです。
次に足場を用意しましょう。カマキリはツルツルの壁も登ることができますが、常にツルツルの場所に張り付いているのは、カマキリにとっておそらく負担が大きいと考えられます。掴まりやすい足場があった方が、カマキリも長生きする傾向にあります。そこでおすすめなのは100均などでも購入できる鉢底ネットです。ケースの大きさに合わせてカットすることができるため、適切な大きさにカットして、ケースに入れてあげましょう。特に捕まえてきたカマキリがまだ成虫ではない場合、脱皮の際には必ず掴まりやすい足場が必要となるので、鉢底ネットや植物などで足場を作ってやるのが必須となります。
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そしてカマキリ飼育に欠かせないのは、生きた昆虫です。カマキリはバッタやチョウ、ゴキブリなどさまざまな虫を食べますが、基本的には動く虫のみを捕らえて食べます。そのためカマキリを飼育するには、定期的に外で小さな生き物を捕まえてきて、飼育する必要があります。筆者はペットショップで販売されているゴキブリなどを与えることが多いです。
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カマキリの幼虫の飼育は大変
秋になると、お腹の大きなカマキリのメスを多くみかけるようになります。9月から10月に見かける彼らは、ほとんどが他のオスと交尾をして、産卵する準備ができている個体たちです。彼らを持ち帰って飼育していると、木の枝やケースの蓋に大きな泡状の塊を産みつけます。これは卵嚢(らんのう)といって、この塊の中に多い時だと200個近い卵が産み付けられています。日本のカマキリのほとんどは卵のまま冬を越し、春になると卵から一斉に幼虫が孵化してきます。しかしカマキリの幼虫の飼育はとても大変ですので、責任をもって飼育できないのであれば、産卵させることはあまりおすすめしません。
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カマキリ.豆知識
外来種のカマキリ
冒頭でも述べたように日本に生息しているカマキリの中には、本来日本には生息していなかった外来種のカマキリが含まれています。その中でも近年注目されているのが「ムネアカハラビロカマキリ」です。中国大陸から輸入した竹箒にその種の卵がついていたことから日本に侵入したと考えられています。体が非常に大きいハラビロカマキリのなかまで、現在日本でも生息地を広げています。ムネアカハラビロカマキリは在来のハラビロカマキリと競合関係にあたると考えられており、実際にムネアカハラビロカマキリが定着した地域では、在来のハラビロカマキリが大きく数を減らしています。
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カマキリの体の色について
みなさんはきっと緑色のカマキリの他に、茶色いカマキリも見たことがあると思います。実は同じ種類のカマキリの中でも緑色になるものと、茶色になるものがいます。オオカマキリでも、全身が緑のものや、褐色のもの、羽のみが褐色なものなど、いくつかの配色パターンがあります。オスとメスでも出るパターンが違ったり、種類によって色違いが珍しい色があったりなどしますが、このように体色が変化する明確な理由はいまだに明らかになっていません。緑色だったものが脱皮をすると褐色になっていることも少なくありません。こういった色が変わる傾向を自分なりに考えてみるのも面白いかもしれません。
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【著者プロフィール】
昆虫採集YouTuber 。チャンネル登録22万人 、一番好きな昆虫はコロギス。
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