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理工系の数学・物理学の学び方

 このサイトに訪れた物好きな方々に敬意を表して、よまいです。

 私は岡山大学の工学部1回生(執筆当時)。大学に入って3か月ほどの間、結構頑張って数学の勉強に時間を割いていました。そんなわけで、その間に試行錯誤した数学の学び方についてを、ここにまとめておきたいと思います。(自分への備忘録も兼ねて)

完璧に理解しようとしない
 まず、私は理学部でもなければ数学科でもないので、数学だけを完璧に理解しようとはしていません。戦略的撤退というやつです。しかし、これは「工学部は数学ができなくてもよい」ということを意味しません。たとえば微分方程式や力学、電磁気学では、学部1年で学ぶ線形代数・微分積分の知識を前提としているからです。高校物理・化学の問題を解く際に連立方程式の知識が前提とされるのと全く同じ構造で、数学的な理論は応用に先立って学ぶ必要があるのです。

専門書の選び方
 大学で指定される教科書は必ずしも分かりやすいとは限りません。自分の大学の教授陣が執筆した教科書(というより講義録)は解答解説が省略されていることが多く、親切とは言い難いです。そのため、有名な参考書を買うというのは、むしろ積極的な選択肢といえます。
 教科書、参考書といってもピンからキリまであります。私は工学部なので、数学の参考書は数学科向けの、定義、定理、証明、例題、演習問題…(以下繰り返し)とガチガチに理論が展開されるものではなく、なるべく”理工系”とタイトルに添えられたものを買うようにしています。

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岩波書店『理工系の数学入門コース』
(ちなみに
『物理入門コース』もあります)

 専門書は大学付属図書館を利用する or 中古で買うのがおすすめです。それ以外に、部活やサークルの先輩から譲渡してもらうという選択肢もあります。(ちなみに、岡大生の方は学南にある「ほんや」という古本屋に行けば、大学指定の教科書が定価より安く手に入ります!もちろん在庫があればですが。)店頭に置かれていない参考書も、Amazonやメルカリで購入することで、だいたい定価の半額以下に抑えられます。どうしても手元に欲しい本は、まず図書館で内容を確認するのがおすすめです。その際、特に序文には必ず目を通しておきましょう。

序文に書かれていることは
・前提とする知識
・本の方針(哲学)
の2つが大きく書かれています。
序文を読んでいけば、本の難易度、方針がよくわかります。

理系大学生なら身につけたい専門書を読むときの3つのポイント より引用

理系大学1年の初学者レベルの数学書の出版社
次の出版社が、理系大学1年生レベルの初学者には、おすすめです。

裳華房(しょうかぼう)
サイエンス社
共立出版(きょうりつしゅっぱん)
岩波書店

独学ガイド/理工学一般/大学レベルの勉強法より引用

できれば演習書も買おう
 当然ながら、どれだけ背景的な理論を理解していたとしても、問題が解けなければ単位がもらえません。私は新しい分野を勉強するとき、
(0.ヨビノリの動画があれば視聴する)
1.マセマの演習問題の解説をざっと読んでみる
2.参考書を読む
3.特に重要な定義・定理・証明をノートに写す
4.例題や演習問題にチャレンジする(演習問題は難易度が高いことが多いので注意)
5.マセマの演習や指定教科書の例題を解く
という順番で学んでいます。
専門書に書かれている例題の回答はあっさりしていることが多く、初学者に優しいとは言えません。しかしマセマの問題はそもそも易しいですし、解説もかなり丁寧に書かれています。ただし定理の証明は省かれているので、完全に問題を解くためだけの参考書です。

どんな分野があるかを知る
 大学で学ぶ学問は専門性が高いため、ある分野を学ぼうと思ったときに、その分野と密接に関連する周辺分野の知識が前提となっている場合があります。

理工系学生のためのSOS冊子(名古屋大学生協)

その他参考リンク


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