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М君とY君
"末っ子長男姉3人"
そんなタイトルのドラマがあったような気がするけれど
まさしく僕には姉が3人いる。
平和な家族関係の中、子供時代も姉弟仲良く暮らしていたが
僕はずっと兄が欲しかった。
どんな時にも味方でいてくれて
話を聞いてくれて
一緒にゲームをしたり、キャッチボールをするような
そのような兄の存在が
子供の時から欲しかった。
小学校5年生の時
クラスにM君とY君とゆう2人のクラスメイトがいた。
M君とY君は
クラスの中でも身体や心の成長速度が速く
同級生とは思えない程、お兄さんに見えた。
類は友を呼ぶなのか2人は仲が良く、
クラスの中でもどこか大人びてもいた。
そんな2人に僕は密かに惹かれていた。
ずっと兄が欲しかった僕にとって
2人はお兄さん的存在で
クラスの中でも背が1番小さく成長も遅かった僕を
弟のように可愛がってくれたりもした。
ある日、家でこっそりと2人のことを物語にして書いたことがある。
学校が終わって家に帰り、
母親が買い物に出掛けていて家に1人の時
家に誰もいない状況になってから
2人を兄に見立てた物語を
白画用紙に思うがままに書いた。
書きながら、なぜか罪悪感にも近い
不思議な感情になった。
なぜ同性のクラスメイトを兄に見立てて
こんなにも惹かれていることを画用紙に向かって物語にして書いているんだろう。
それは恋とはまた違うような
でも
守ってもらいたいとゆう淡い感情もあるような。
これが僕特有のものなのか
ゲイ特有のものなのかは分からない。
30代半ばになる今までも、そして今でも
心を惹かれるのは年上の男性であり、
兄のように頼れると感じてしまう方を好きになることが多い。
その理由は
今ではなんとなく分かる。
きっと誰かに
思い切り甘えて
全てを受け入れて欲しいと
本心では願っているのだと気づいている。
心の中での憧れや惹かれるものは
変わっていくものも多いけれど
ずっと変わらないものも同じくらい多くある.