オーストリア在住者が書く、海外の学生寮探し
こんにちは!
今回は、ヨーロッパ(特にオーストリアについて)の学生寮探しの記事をまとめてみました!
💭どういう風に学生寮を探したらよいのか?
💭どんな基準で選べばよいのか?
💭学生寮での暮らしはふつうの賃貸物件とどう違うのか?
などなど、いろんな疑問に答えてみたいと思います。
この記事は、こんな人にオススメ
この記事でわかること
▼ 学生寮の探しかた
学生寮(ドイツ語でStudentenwohnheim)を探す方法は主に3つあります。
----------------------------------------
現地のまとめサイトを見る
Googleマップで自分で探す
日本人に相談する
----------------------------------------
それぞれ詳細を書いてみますね。
1.現地のまとめサイトを見る
自分が行きたい大学の公式サイトが、その都市の学生寮一覧を作成してくれていることがあります。
そうでなくても「◯◯(都市名) 学生寮」などで調べてみるといくつかヒットするのではないでしょうか?
個人的には、この方法で探すのがもっとも効率的だと思います。
私の住むリンツで探す場合、参考になるサイトを以下にまとめました。
特にSTUDUM.ATというサイトはリンツの全学生寮を紹介しています。
2.Googleマップで自分で探す
Googleマップを開いて自分が行きたい大学の周辺を表示し、その国の言語で「学生寮」と検索すると、近くの学生寮がいくつか表示されます。
(オーストリアの場合はドイツ語なので、Studentenwohnheim と検索します)
場所、都市部との距離感、近くにスーパーがあるかなどを素早く比べたいときは、この方法が便利です!
私は前述の1.の方法で入りたい学生寮にいくつか目星をつけ、次にこの2.の方法でさらに絞っていました。
3.日本人に相談する
オーストリアには、日本人のコミュニティサイトが存在します!
『ウィーン森の散歩道』というサイトです。
ありがたいことにオーストリアだけでなく、ほかの国にもこういったサイトはあることが多いです。
「ここの寮はよかったよ!」「もうすぐ退去するから空くよ!」など、運が良ければだれかが情報をくれることがあります。
わたしも一度質問をしたことがありますし、そのときはお返事をくださった心優しいかたがいました。また、ほかのかたの質問や相談に答えているメッセージを見て情報収集もしていました。
ウィーン森の散歩道を利用したいかたには一つアドバイスをさせてほしいことが。
質問・相談した際にもらえるだれかからの回答は、サイトのスレッドに答えるかたちではなく、質問の際に登録したアドレス宛にくることがあります!
お見逃しなきよう。
▼ 寮・部屋決めで気をつけること
----------------------------------------
寮の雰囲気・コンセプト
家賃に全光熱費が含まれている
キッチンやお風呂は共用/個別のどちらか
オイルヒーターであること
収納や家具家電がついている
定期的な掃除・シーツ交換をしてくれる
近くにスーパー・バス停・トラム停留所がある
----------------------------------------
1.寮の雰囲気・コンセプト
まずは各寮のサイトをじっくり見て雰囲気を感じ、自分はどんな生活を送りたいのか明確にしておきましょう。
❓静かに暮らしたいか
❓ほかの入居者とにぎやかに交流したいか
❓その寮が売り出していることはなにか
といったことです。
個人的なイメージですが、寮の規模が小さいところは入居者同士のかかわりが深く、規模が大きいところはあまり交流がない印象があります。
また、入居者の層も生活にかかわります。
シングルルームのみの寮ならばほとんどが学生のことが多いですし、アパートメントが入っていれば家族連れや一般のカップルもいる可能性があります。
私が住んでいる寮は一般の人も入居できるので、子どもの声がしたり、生活リズムもさまざまです。
2.家賃に全光熱費が含まれている
個人的におすすめしたい寮は、ガス、水道、電気、WiFi、冷暖房の料金がすべて家賃に含まれているところです。
というのも、近年のヨーロッパでは光熱費の高騰が目に余るほどで大問題になっているのです。
日本人のかたの、法外な値段を請求されたという投稿もたまに見られます。
外国で諸々の契約をするのは難しいですし、外国人と見くびられてぼったくられる心配もあるため、私は全込みの寮だけを探していました。
3.キッチンやお風呂は共用か、個別か
部屋の設備にも注目しましょう。
たとえば同じシングルルームだったとしても、寮によって設備が異なります。
まずはキッチン。
🔺共用キッチン
🔺フロア内キッチン
などと書かれていれば、自分の部屋にキッチンはありません。
その階の人(または隣の部屋)と共同で使用することになりますので、使いたいときに使えないこともありますし、自分の調味料を勝手に使われたり捨てられたり…というトラブルもあるようです。
ただ、ほかの入居者とともに食事ができるという点ではメリットもあると思います。
バス・トイレについても同様に確認しましょう。
こちらも共用の場合があります。特にトイレは大事なので、わからない場合は必ず聞いてみてください!
4.オイルヒーターであること
寮の部屋の写真を見る時は、キッチンやお風呂などに大きなタンクのようなものがないか確認してください。なければOK、あれば要注意!!
ない場合、オイルヒーターという方式で温めているということなので、ムラがなく安心して使えます。
ある場合、昔の設備のままということなので、湯の温度が上がらない・出力にムラがある、省エネでなく価格が高くなるなど、さまざまなデメリットを抱えている可能性があります。
私の寮はオイルヒーターなのですが、それでも日本と比べると設備が整っていないのか、時間帯によっては冷水ばかりが出たり、急に熱湯が出て火傷したりします。
住んでみないと分からないこととはいえ、日々のお風呂が億劫になってしまっています…。
5.収納や家具家電がついている
個人的には、収納や家具家電つきの寮に入居することをおすすめします。
自分好みの部屋にしたいという気持ちもあったのですが、車をもつ予定がなかったので、大物家具を買いに行ったり部屋まで運んだりするのがとても大変だろうという考えに落ち着きました。
また、住んでみてはっきりと断言できることとして、日本のように『安いのに質のいいもの』はめったにありません。
安く買えるものはたいてい使い物になりません(泣)
家具家電を自分で揃えたいのならば、想像よりお金がかかることも覚えておきましょう。
退去の際にすべて廃棄するのも手間がかかってしまいますね。
6.ハウスキーパーさんがいる
寮によっては、ハウスキーパーさんが定期的に部屋に訪れ、掃除などをしてくれます。
掃除だけでなく、ベッドシーツの交換、タオルの配給、毎日のゴミ捨て(玄関外にゴミを置いておけば持っていってくれる)など、さまざまなサポートをしてくれます。
わたしの寮もこのサービスがありますが、とても助かっています!
何より助かっているのがシーツの交換です。
たいていの寮の場合、それほど大きなものを干せるスペースはないからです。(ヨーロッパの家は外干しという概念もあまりありません)
私の寮では2週間に一度くらいのペースで、高温処理されたぴかぴかのシーツやタオルを頂けるのでありがたいです。
7.近くにスーパー・バス停・トラム停留所がある
寮の立地もよく確認しておきましょう。
Googleマップで寮の場所を見てみると、周辺のお店や停留所が表示されます。停留所の時刻表なども調べて、大学に行きやすい場所か確認しましょう。
オーストリアの場合、スーパーは「Hofer」「BILLA」「SPAR」「Lidl」のいずれか、ドラッグストアは「dm」「BIPA」といったお店が近くにあると安心です。
▼ 入りたい寮が決まったら申し込む
たいていの学生寮では、公式サイト内にある申し込み専用ページか寮長のメールアドレスに入りたい旨を送信します。
オーストリアの場合は、英語でもかまいませんが、ドイツ語のほうが読んでもらえます。(日本と違ってメールや郵便のやりとりはかなり雑なので、ふつうに無視されることがあります)
長すぎるメールはきらわれてしまうので、シンプルに書くことをおすすめします。
メールに記載する内容例と、実際のメール例を以下にまとめてみました。
個人情報(名前、年齢、性別、メールアドレスなど)
入居理由(大学の合格が証明できるものなど)
入居したい月・日づけ
入居したい部屋のタイプ(シングル・ユニットなど)
わたしの経験上、申し込んだ後、2,3日で返信がくることはまずありませんでした。
いくつかの寮とやり取りをしましたが、5日~2週間くらいのあいだで返ってきました。はやめの申し込みがよいですね。
▼ 海外初心者には寮をおすすめしたい!
現地に住むには、学生寮ではなく一般的なアパートや家をを借りるという手もあります。
ただ、海外での生活が初めてのかたや、不慣れなかたは、学生寮をおすすめしたいです。(個人の意見です)
理由は4つあります。
----------------------------------------
そもそも学生が借りられる家は少ない
コストがかなり抑えられる
情勢に影響されにくい
生活の手助けをしてくれる
----------------------------------------
1.そもそも学生が借りられる家は少ない
学生ビザは1年ごとの更新です。
そして、だいたいの賃貸物件は2年契約が多いです。
「学生限定」「学生向け」と紹介されている家は例外かもしれませんが、たいていの場合、学生は寮以外の賃貸物件を借りられない可能性が高いです。
わかりやすく言うと、1年しか居住証明ができない学生は、2年目もいられるか証明ができないので、入居を断られてしまうということです。
それでも賃貸物件がいい!というかたは、学生ビザであることを必ず先方に伝えるようにしましょう。
2.コストがかなり抑えられる
学生寮のもっとも素晴らしいところは、コストがおさえられるところにあります。
ガス・水道・電気・WiFiなど、生活にかかるお金が家賃に含まれている寮が多いからです。
あわせて、それぞれの契約を自分でしなくてよいというのもかなりありがたいです。
3.情勢に影響されにくい
先述のとおり、2024年現在、世界的な光熱費高騰が問題になっています。
オーストリアも例外ではありません。
聞くところによると、ウィーンに在住のご家族は、光熱費が例年の5倍くらいになったとか…。
しかし、学生寮であればすべての料金が家賃に含まれているため、多少の変動はあるものの、急激な出費の心配をしなくてよいので安心です。
4.生活の手助けをしてくれる
こちらも先述の内容ですが、多くの学生寮ではハウスキーパーさんが雇われています。
定期的な床の掃除、シンクの掃除、シーツ替え、タオル交換、ごみ捨てなど、サポートは手厚いです。
自分でできることばかりではあるのですが、慣れない環境で生活を手伝ってくれる人がいるというのはありがたいことです。
もちろんこういったサービスも家賃に含まれていることがほとんどです。
部屋に入ってほしくないなぁというときは、ドアに張り紙をしておけば部屋の中には入らず、置き配のかたちに変えてくれたりします。
5.デメリットもひとつ…
個人的に感じる、学生寮のデメリットといえば、洗濯機が自室にないことです。
2人用や3人用の広い部屋ならわかりませんが、だいたいの部屋には洗濯機がありません。
寮全体での共用となり、いくつかの洗濯機を入居者全員で使用するという形になります。
私の寮はけっこう大きいのですが、なんと洗濯機は3つしかありません。乾燥機も3つです。
また、毎度の洗濯ではお金がかかります。
チリツモで意外と高くつくので回数も考えねばなりません…。
もともと洗濯が好きなほうなので、つらいなぁと思っています。
おわりに
わたしが寮を探していた頃は、どの寮も入居者がいっぱいでほとんど断られていました。
学生寮探しはお早めに、そして決定も迅速に行ったほうがよいかと思われます!
みなさんが自分にぴったりの寮に入居できることを祈っています。
こんにちは!ペンです!この度はサポートくださり本当にありがとうございます!