ジェンダーがらみの炎上のポイントがつかめない方へ ~「炎上CMでよみとくジェンダー論」のススメ~
みなさん、こんにちは。わかうら80'sです。
1980年生まれ、毎日忙しいワーママです。在宅勤務で契約書チェックに連日勤しむ弁護士です。
大日向雅美先生著「女性の一生」にインスパイアされて、個人の体験を個人にとどめることなく…と思いnoteに綴っています。
今日は、読んでスッキリした本
瀬地山角「炎上CMでよみとくジェンダー論」(2020年、光文社)を、
少しご紹介するとともに、
この人に読んで欲しいな〜!
という勝手な願望を書きます。(前編です)
どんな本?炎上のポイントをスッキリ解説
こちらの本です。
東大の教養課程での名物講義をベースに、
著書としてまとめられた本のようです。
本の中でも講義の様子や学生が爆笑するポイントが、チラホラ書かれています。
内容は、炎上した広告を、広告の訴求対象という観点から、縦軸×横軸の4象限に分類して解説しています。
読み進めながら、
「あぁ、この手の広告にモヤモヤと感じていたのは、こういうことだったのか」と
論点整理されていく感じがして、スッキリします。
つまり、ジェンダーの話題が、炎上やら報道やらされるたびに
このように感じられている方
「そんなに騒ぐ話なのか?」
「ピンとこない…」
「最近ではコウイウコトは言ってはいけないらしい」
「やれやれ、話しづらい世の中になったもんだ」
こういった方には特に、炎上CMを通じて、
2020年代の世の中はこうなっていたんだなぁ、と見渡すことができる本だと思います。
そこまで感じていないとしても。
自分とは異なる立場(異なる性、異なる世代など)を生きている人は身近にいますよね。家族、同僚、友人、親族。そういった知人に対して、
相手の立場に配慮できているだろうか…?
果たして自分はジェンダーバイアスを持って接していないだろうか…?
そういったセルフチェックにも使える本であると思います。
次からは、「この方々にこの本を読んでもらえれば、読んだ方にも、その周囲の方にも、より多くの居心地よい生活がもたらされるのでは!?」と私が思う方を、勝手な期待とともに列挙します。
読んで欲しい人① 娘をもつ親・孫娘をもつ祖父母
言わずもがなですが…。
娘でしたら自分よりも20~40年、孫娘でしたら自分よりも40~80年もの
未来を生きる存在。
状況、価値観、変わっていて当然です。
そんな娘・孫娘の世代がどのようなことを感じながら、
生きているのか/生きていくのか。
CMがどのように世間に受け止められ炎上するのかを読み進めるうちに、
身近な家族の世界観が垣間見えるのではないでしょうか。
また、家族だからこそ接点が多いので、
親として/祖父母としての発言や思いが、
娘/孫娘にどのような影響を与えるのかを、
考えるきっかけになると思います。
「娘を持つ親、孫娘をもつ祖父母」「未来を生きる存在」などと書いたので、
未成年の女の子が家族親族にいることを示しているように感じられるかもしれません。
しかし、成人した娘/孫娘がいるという方にもお勧めしたいです。
きっと、娘/孫娘がはっきりと自分の考えを示して行動できる年代だからこそ、
「自分の世代とは何かが違うなぁ」と感じている方もいると思うからです。
なお、娘/孫娘に焦点をあてましたが、ジェンダーバイアスによって苦しい思いをしているのは男性にもいることを忘れてはいません。
個人的には、男性が「男らしく」と意識づけられる過程にものすごく関心があります。
ただ今回は、特に家庭外での活躍や経済面で、息苦しさを感じているのが女性に比較的多い、そのことに身近にいる親に(特に男親に)気付いて欲しいという思いから、娘/孫娘を持つ方にこの本をお勧めしたいのです。
今後の記事では、読んで欲しい人②③を書く予定です。
ここまで読んでくださってありがとうございます。嬉しいです。
わかうら80’s