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抹茶チョコ
「抹茶チョコってさ」
「え? 何?」
「うん」
「いやさ、あるじゃん抹茶チョコ」
「まあね。あるね抹茶チョコ」
「うん」
「あれってさー何と合わせるのが正解だと思う?」
「いや意味わかんないんだけど」
「うん」
「いやさー考えたんだよテスト勉強も惜しんで」
「そこは惜しめよオヌシ」
「うん」
「フツーのチョコだったらどんな飲み物でも合うじゃん? コーヒーとか緑茶とかおいしいじゃん?」
「まあーそうだね美味しいよね」
「うん」
「でもコレがチョコじゃなくて抹茶チョコになったらハイ大変だ」
「どの辺が」
「うん」
「だってさーチョコなのに抹茶の味も一緒にするんだよ?」
「そりゃ抹茶チョコなんだからそうでしょ。ミントとかイチゴとかの味がしたら看板に偽りありでクーリングオフだ」
「うん」
「そうだねえ。二つの味が合体してお得! おいしい! まあそれは良いんだ」
「良いんだ」
「うん」
「問題は抹茶チョコの構造! チョコなのに抹茶とチョコの味が一緒にする事そのものだよ」
「はあ」
「うん」
「だってさー抹茶チョコとコーヒーじゃあ香りがケンカしちゃうじゃん? イマイチかみ合わない感ない?」
「あー」
「うん」
「だったら緑茶ならどうかって言うと今度は香りの元が同じグリーンティーだから被っちゃってこれもイマイチな気になっちゃうじゃん」
「ああー」
「うん」
「だからさーどんな飲み物と合わせるのが正解かなって思ったのさ」
「はぁ。まあ分かったよ」
「うん」
「んで改めて聞きたいんだけどさー何が抹茶チョコに合うと思う?」
「何でもいいでしょそんなの」
「うん」
「えぇーだって抹茶チョコあんなにおいしいんだから合わせられる飲み物ほしいじゃん一粒ごとにクチん中さっぱりさせてから味わって食べたいじゃん」
「いつも妙な所で面倒なヤツだよなオヌシ。コーヒーでも緑茶でもない飲み物にすれば良いじゃん麦茶とか」
「うん」
「麦茶かー悪くない気はするんだけど売ってる時期が合わないよねー季節の雰囲気的にもミスマッチな感じ」
「なら紅茶とか」
「うん」
「紅茶かーそれも悪くないけどむしろそうなるとクッキーとかケーキとかにしたくならない?」
「あーまぁ分からなくもないけど」
「うん」
「てかそっちもなんかアイディア出してよ」
「うん?」
「だねえ。生返事ばっかしててもなんだかんだで聞いてんでしょ? なんか出してよ飲み物の名前」
「水」
「あー」
「ああー」