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おハナさんが「片を付けた」話

とある人から、1年以上ぶりに連絡がありました。
お花みたいに明るくて優しい人だから、ここでは仮に「おハナさん」と呼ばせていただきます。

おハナさんは、私の片付けレッスンを受けてくださったクライアントではありません。ただ、片付けに困っていることは以前から聞いていました。

とくにお洋服が増えてしまって、着ない服であったとしても、なかなか捨てられない」と。実質衣装部屋になっている場所があって、服でいっぱいなんだそうです。

だからちょっとしたおしゃべりの中で、なんで片付けたいんですか?片付けることの意味っていうのは?具体的にどう片付ければいい?片付けた先にある生活って?なんかについて楽しくおしゃべりしたことが、1年ちょっと前にあったんですね。

連絡は突然に

それからどうしているかな〜と、ふとしたときに何度か気になってはいたんです。そしたら、連絡をいただいて。この1年、一生懸命片付けをされたとのことでした。

・たくさんのモノを手放したこと
・片付けながら呪文のように『過去への執着も、未来への不安もない!』と自分に言い聞かせていたこと
・ちゃんと片付けるだけで、塞ぎこんでいた気持ちが開いてきたこと
・そして最近、人生において思い切った決断をしたこと

おハナさんからのメッセージを読んで、泣いてしまいました。
どれだけ自分と向き合って、どれだけの時間をかけたんだろう。
どれだけの不安な気持ちと向き合ったんだろう。
本当に大変だっただろうなあ、本当に頑張られたんだなあ、と。


本気で片付けるって、めちゃくちゃ大変なんです。
体力だけじゃなくて、精神をものすごく消耗します。
なぜなら、自分の人生と向き合わざるを得ないからです。


一般的にイメージされる「片付け」って、綺麗に整えられた「収納術」のことだと思うのですが、私が重視しているのは「片付けることによってその人の気持ち・人間関係・浮かせていた決断事項を整理できる状態にもっていくこと」。

全体を俯瞰して現状を把握(=スキル)
カテゴライズ(=スキル)
取捨選択(=心の整理整頓)
収納する(=スキル)

この一連の動作が私が言っている「片付け」です。

今年のお正月に「片付けは、変わりたいという気持ちそのもの。」という記事を書きましたが、これまさに。
変わりたいという強い気持ちだったり、自分は本当はこうありたいんだ!という気持ちだったり、その人が本来持っているとても強いエナジーみたいなものだったりが、ぶわーっと相互作用して、集中して取り組むと、ものすごくいい片付けができるんですよ...
(頭の悪い説明で申し訳ないのですが....雰囲気、つ、つ、伝わってますかー?笑)


愛の言葉はやっぱり最強

あともう1つ、おハナさんからの報告で「あっぱれ最高だぜ!」って感じたことがあります。
それまでは、旦那さんが片付けに動いてくれなかったそうなんです。
もう着られないコートでも「でもボタン閉めなきゃまだ着れるかも…」とか。

...そんな旦那さんに対して、おハナさんなんて言ったと思います?

もうあなたは今のあなたに似合うコートが買えるでしょ?
モンクレールのダウンだろうが!マッキントッシュのゴム引きコートだろうが!買えるだけ稼いでるでしょう!

私はここを読んで感動しました。
なんて愛のある言葉なんだろう!って。
旦那さんに対する尊敬と信頼がなければこんなこと言えないです。

読む人によっては文脈が変わってしまうので説明すると、おハナさんが言っているのは、「稼ぎは十分あるんだから、他のコート買えるでしょ!だから古いものは捨てなさいよ!」ということじゃないんです。

おハナさんが旦那さんに伝えたのはこういうことなんだと思うんです⇓

今のあなたは、このコートを買ったときのあなたよりもっと素敵になったでしょう?それはあなたも私も分かっていることでしょ?経済的にも心配なんてないじゃない。安心して、今のあなたに本当に似合うものを身に着けてほしいの。

ちゃんと伝わったんでしょうね。
旦那さん、あんなに渋っていたのに、古いお洋服もポイッと即捨てしたそうです(笑)すてきなご夫婦!最高〜〜!ひゅ〜〜!(会場からの拍手喝采)

手放して、手に入れたもの

片付けたら、おハナさんの生活にこんな変化があったのだとか。

・新しい服を買ったら、着ていないものを一つ手放すようになった
・お客様用の食器を廃止して、古いものを手放し、お気に入りの食器で食事をするようになった
・料理も頑張るようになった
・リビングで積み重なってた本をしまい、花を飾れるスペースが出来たことで、お花にはまった!

ああ、なんて素敵な変化なんでしょう...(め、目から水が...)


センスのいい部屋にしなきゃと焦らなくていい

収納がどうとか、インテリアがどうとか、それは全然焦らなくていいものです。まずは「選びきる」ことが重要。(なんでもかんでも捨ててしまうこととは違います。目的は捨てることではないから。)
やりきったら心地よさが拡大して、雑貨やインテリアが自然と気になるようになりますから。みんな安心して片付けてほしいです。



鼻息荒く偏愛を表現していこうぜ

あと、おハナさんがね...

この1年、何度もyokoちゃんの言葉に励まされていたのです。

と言ってくれたんです。(エモい話となりすみません)
おハナさんとは1年以上連絡をとっていなかったのですが、私の「片付けが好きすぎる」ことによる偏った会話が、おハナさんの励みになる言葉になってたんだあと思って、救われました。

だからやっぱり自分の偏愛は鼻息荒く表現していこうって思うのです。
大好きな赤子に顔を近づけて、モフモフとそのにおいを嗅ぐような...そういうある種の変態性というか、情熱というか。
好きなもんは好きなんですという意識。


そういうものがなくてもあっても、人生別にどっちでもいいんですけど、もしもあなたにそのモフモフ対象があるならば、隠さずに表現してみるのはどうでしょう。

もしかしたら仕事になるかもしれないし、誰かの役に立つかもしれないし。役に立つというのは、機能的な話ではなくて、誰かの心を少し軽くするとか、暇つぶしになるとか、そんなことなんですけどね。


自分の「こういうこと感じられたら幸せだな〜」が分かると、けっこう楽しいですよね。

さあ、片付けていきましょう。(終わり方に困った末の表現)



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