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プラモデルという趣味について考えてみる

私は趣味として初めてまだ1年半くらいなのでプラモデルを趣味としている人の中では初心者に含まれると思います。
Twitterで色々な方と交流したり、他の方の作品を見たりしていますが、長い人はこの道で20年、30年、40年、とやってきている人が普通にゴロゴロしています。もちろんガッツリ塗装、工作までやる人や、素組み、パチ組みで続けている人、様々です。

プラモデルに限らず、同じ趣味を続けているとどこかでモチベーションややる気が減衰してくるタイミングというのは非常に多くの人があると思います。そういう中で何年何十年も続けているのはそれだけで凄い事ですし、それだけ経験に差がある人同士がSNSなどで仲良くコミュニケーションを取っていたりするのも凄いと感じます。

少し、本題とは逸れますが、趣味で始めた好きな事なのにモチベーションややる気が減衰するというのはよく聞く話です。ですがその本質的な要因については中々語られる事はありません。

基本的に趣味というのは苦痛が伴うと続きません。
プラモデルの場合、初めの頃は「うまく組み立てられた」というだけで達成感と喜びが得られます。そこに慣れてくると今度は部分塗装、エアブラシでの全塗装、工作、カスタマイズ、などステップアップしていく事で完成時の達成感を高めていったりすると思います。
ですがこういう技術系の趣味というのはある一定のRhineに到達すると、注ぎ込む苦労に対して徐々に達成感や喜びのバランスが崩れてきます。
例えばよりクオリティの高い完成品を作るために、手間のかかる表面処理を長時間かけて行って、塗装準備、ベース塗装、細部塗装、ウェザリング、デカール、など追求すればやれる事は無限に増やせますが、この「完成」に至るまでの工程が増えて大変になった事に対して得られる充実感や喜びはそれに比例しません。
仕事がある、家庭がある、プライベートで何かある、など制作に避ける時間も人によって様々ですが、あまり割けない場合は二重苦になる場合もあると思います。

SNSをやっていれば完成品披露でばずって多くのいいねを貰えればまた話は変わりますがそれは一部の方に限られます。

そうすると続ければ続けるほどに、完成に至るまでの苦労の方がストレスに感じてきてしまう場合が多いと思います。これが好きで始めた趣味なのにやる気が薄れてやらなくなってしまうという場合に多い、内面的な要因です。


更に話は逸れますが、もし私がバンダイやコトブキヤなどのメーカー側であればこのモチベーションの維持や新しい価値の提供について企画とかを考えたいなと思ったりします(思うだけ)。


話を戻すと、このプラモデルという趣味は関わるスタンス、進んでいく方向性によっては修羅の道的な趣味にもなりえます。
・ハイクオリティな完成品を作る道
・コンテストなどで賞を目指す道
・SNSで評価される作品を作る道
このあたりはそういった方向性の道になりそうです。

これが悪いという事は1ミリもありません。可能性として進んでいった先でモチベーションを失ったり、続けることが苦痛になったりする場合もあるというイメージです。

なので大枠で分けるとこんな感じかと。
①作品やアートとして高いステージへ進んでいく
②あくまで遊ぶためのおもちゃとして関わっていく

ちなみに今の私の場合、①の関わり方でプラモデルを作っているのでどこかのタイミングで作っていて楽しいよりも、やってる事が苦痛になる、というタイミングが来るだろうなというのは頭の片隅に入れています。

これといった解決策が確立されている訳でもないのでその場合さあどうしようかなという感じですね。

Twitterなどでは最近の制作事例が投稿されていないモデラー、というのがたびたび目にされます。そういう方の中には前述してきた様な状況なのかなとか思いを巡らせることがあります。

実際に、私も最近思うのが
塗装完成品を何回か完成報告で上げたら、パチ組みスミ入れのみのものを完成品報告で上げるのは心理的な抵抗が生まれたという実感です。
その関連で、積んでいるガンプラ等でも「これはパチ組スミ入れで良いかな」というキットには「そこに割く時間がもったいない」から塗装でやろうというキットに手を付けて、前者のキットは長いこと積みっぱなし、というものが増えたなと感じています。


と、ここまでどちらかというとネガティブな面にフォーカスして書きました。プラモデルはおもちゃのジャンルだけど、作品やアート的に向き合っている人が多いんですよというのを説明する目的ですね。

じゃあポジティブな点は?というと

・お金はそんなにかからない
・精魂かけなければ基本的には楽しい
・子供が居れば子供とも楽しめる
・同じ趣味の人が多いので知人、友人もできる

サクッと書きましたが色々あります。
それに加えてガンプラであれば好きな作品の立体物が手に入るというのもそれだけで楽しいものです。戦車や車などスケールプラモも同様です。美プラであれば美プラの楽しさがあったりします。

私はこのまま続けていって、もしネガティブな状況に陥ったら工作や塗装しないでパチ組みだけにしたり、他の興味ある事に変えたり、あれこれしながら「今日も楽しい」「明日も楽しみ」とまた思える状況にもっていきたいなと思います。


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