店舗と販売員の未来はどこにあるのか

これは、ずっと密かに感じていることで誰とも議論が出来なくて苦しくなってきたのでここに書かせて下さい。

私は販売員という仕事をしています。その中で、小売業のお店のあり方ってこれでいいのかなという疑問が湧いてきたんです。

これっていうのは、「商品を売る場所＝商品を現金化する場所」ということです。これって時代の流れにあってるのかな？ってライブコマースやECが発達していく中で店舗は進化しなくていいのかなって思ったんです。

ライブコマースやECの発展は目覚しいもので、これからどんどん進化していく分野であり活用は必須になってくるものだと思います。でも、ブランドにはやっぱり店舗が必要なんじゃないかなって思っていて、でも、それが今までの役割に甘んじているなら店舗も販売員も意味があまりないんじゃないかなって感じています。

じゃあ、どういう場所にしたいのかっていったら「ファンが集まる場所」にしたいなって思いました。ブランドのファンが集まる場所です。もちろん従業員も含めてです。

なぜ、こんな考えを持ったのか掘り下げてみると

①少子高齢化による人口減　②「欲望」の変化　③テクノロジーの発達

というところからなんじゃないかなとたどり着きました。

①少子高齢化について

これはもう言われ続けている話題なのですが、年間約100万人の人口が減っているそうで、今まで以上に一人の人にたくさんお店に来てもらったり、たくさん買ってもらうことが必要になるということです。

それにはそのブランドが「好き」だけでは足りないと思います。ブランドを支持、また、ブランドに熱狂してくれるようなファンを生み出さなくてはいけないと思うのです。

②「欲求」の変化について

お客さんと話していると「あの人と同じものが着たい」よりも「私らしいものが着たい」という要望の方が高くなっているなと感じます。「1番人気ですよ」「雑誌に載っているんですよ」よりも「お客様にぴったりですね」の一枚をお勧めする方が喜ばれるようになってきたと思います。

これはお客さんの「欲求」が「流行に乗りたい（所属したい）」「羨ましいって思われたい」から「私らしく生きたい」に移っているんじゃないかなと思って本を読んだり、文献を読んだりしました。

その中で見たマズローの５欲求段階説をみてより納得感が増したのですが、「社会的欲求」から「尊厳欲求」「自己実現欲求」へと移り変わってきているんだと肌で感じます。

③テクノロジーによって売り手と買い手の壁が低くなること

手軽にたくさんの情報が得られるようになり、売り手と買い手の知識の差や商品について知っている情報量は少しずつ差がなくなってきているように感じます。

その中で販売員ってどういう役割を担ったら良いのかと考えると、お客さんの声を集めたり、ブランドの価値観やストーリーを伝えてファンを増やしていくことが仕事になっていくと思うのです。共感と共創を生み出していく存在になりたいなと思うのです。

そのためには、販売員全員がブランドに共感し、存在価値を感じ、仕事を通じてポジティブな体験をしていること、それをお客さんに伝えていくことが必要だと思うのです。

また、誰もがブランドを作り発信できる中で、大きなブランドが潰れるという可能性は高くはないかもしれませんが、安価になればなるほど「消耗品」としての消費されるブランドになってしまうと思うのです。

ハイブランドではなくても、デザイナーやたくさんの人の思いが詰まっていることを知っている身としてはとても悲しい気持ちになります。

それには企業や働く私たちが、世の中の移り変わりと変化の本質を捉える努力していかなくてはいけないと思うのです。（私も出来ているとは言えないと思いますが…）

ついつい便利なものが出るとそれを使ってみたいとか、取り入れることや使うことが目的になりがちだなぁって感じます。インフルエンサーマーケティングの時に感じた違和感と同じです。

設備やテクノロジーを開発したり、活用することに夢中になってはいけないと思うのです。やっぱりそこには人がいてお客さんが居るのだから目指すべき姿は、ブランドとお客さんのより強固な結びつきだと思うのです。

そのためにテクノロジーを活用するのではと思うのです。

なので、私はお店をブランドのファンが集まる場所にしたいです。人が自然と集まって笑顔が溢れたり、時に心が揺さぶられるような場所にしたいです。お客さんと商品だけでなく思いで繋がりたいです。

手段に翻弄されないように、今日のnoteを書きました。思いがぶれそうになったら読み返そうと思います。

取り留めもない文章になってしまいましたが、最後まで読んで下さりありがとうございました。