組閣と「はぁ?」力
昨日、菅内閣のメンバーが発表された。総裁+4役の平均年齢は71.4歳のようである。
以下のような海外との差が一目瞭然の画像が出回った。左はフィンランド。2020年現在の世界ジェンダーギャップ指数がフィンランドは3位、日本は121位。ジェンダーギャップ指数とは、教育水準、出生率や健康寿命の他、経済活動や政治への参画度から算出されるため、ダイレクトに数字に反映されるので、なるほどの結果である。
一般企業と政治の世界は違うのかもしれないが(いや延長線上だろうよ!)、これが企業だとしたら就職したい若者がいるのだろうか? 国会議員もさることながら、官僚を志す若者も減少してしまうのではないだろうか? 女性がこの場で活躍したいと思うのだろうか? このロールモデルの不在は、後々まで尾を引いてしまう気がする。
2019年1月の時点で、閣僚級ポストに占める女性の割合は日本が5.3%で、対象の188カ国・地域のなかで171位だった。17年の前回調査(106位)から大きく順位を下げ、韓国(83位)や中国(164位)などを下回った。日本は国会議員に占める女性の割合も国・地域別では低い方で、女性の政治参加が進まない現状が改めて浮き彫りになった。
組閣理由に「派閥への配慮」があった。「知らんがな、自民党の中の問題だろうよ」と思ったのは私だけなのだろうか。
当時、国際的にも勢いのあった企業のトップに知人がプレゼンをした時、トップは言ったそうである。「僕は、僕がわからないことを提案する人しか信じない」。そう言って、(知人曰くの)若気のいたりな企画に、ドーンとその場で出資を即決してくれたとのこと。もちろん、自身の嗅覚が優れていることを自覚しての決断力だと思うが、ある時、そのようなトップが現れないことには、日本はなかなかガラガラポンしないのだろうな、と思う。
2020年現在、世界の平均年齢は約30歳。日本は約48歳のようである。そのままの年齢差のまま国会議員や閣僚の平均年齢を上げてしまうのではなく、国を変革していかねばいけない国会議員こそ、今の平均年齢を18歳引き下げるくらいの英断が必要なのではないだろうか? もちろん、その前に「選挙」、その前に「若い世代や女性の立候補」という壁がある。
著作家・北原みのりさんの記事に大きくうなづく。
フェミな思考は、日常を変え、私たちの尊厳を守るものでもある。脅されても、「被害妄想か?」と笑われても、「あなたが女性だからではなく、あなた個人に問題があるからそういう目にあうのだ」などと被害を矮小化するような力にも黙らず、「はぁ?」と低く唸る。そんなフェミ力を信じたいと、さまざまな世代の女性との語りを通して思う。菅政権に対抗する力はフェミニズム。言い切ります。
とり急ぎ、身の回りで「はぁ?」と感じることに出合ったら、「はぁ?」と唸っていこうと思う。
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今日の一本