
ブラピの笑いが世界を救う?
いやぁ、ブラピがやってくれた。
ブラピの笑い
英国アカデミー賞、『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』で助演男優賞を受賞したブラピのスピーチをマーゴット・ロビーが代読。
「ハイ、イギリス。最近シングルになったんだよね? 独身クラブへようこそ! あなた方の離別が上手くいくことを願っているよ」と、1月31日に欧州連合(EU)から離脱したイギリスと自らの離婚歴をジョークにし、会場の笑いを誘った。(eiga.comより)
さらに
最後にロビーは「えー……、彼はこのトロフィーにハリーと名付けると言っています。アメリカに連れて行くのが楽しみだから、だそうです」と、最近英王室を離れ北米への移住を表明したハリーことヘンリー王子を引き合いに出した。(eiga.comより)
会場には、ウィリアム王子とキャサリン妃も列席。
ワイティティの笑い
『ジョジョ・ラビット』を監督したニュージーランド出身のワイティティは、
金でできたトロフィーを「あなた方のゴールドを少しだけでも家に、本来あるべき場所に持ち帰るのは素敵なことだね」と、1860年代に金がニュージーランドから大量に搾取された歴史を皮肉った。(eiga.comより)
直球のホアキン
授賞式の極め付けは『ジョーカー』で主演男優賞を獲得したホアキン・フェニックスがハリウッドの人種差別問題に言及。笑いではなく、極めて真摯に。
「人間を抑圧する人種差別的なシステムを作り出し、持続させ、その恩恵にあずかった者には、そのシステムを壊す義務があるのです。これは私たちにかかっています」と力強く訴え、喝さいを浴びた。
Joaquin Phoenix accepts his Leading Actor award for his performance in @jokermovie #EEBAFTAs #BAFTAs pic.twitter.com/1nK49CjrJo
— BAFTA (@BAFTA) February 2, 2020
ホアキンは2008年に突如引退を発表してなぜかラッパーになり、数々の奇行が話題に。それは、実は『容疑者、ホアキン・フェニックス』という壮大なドッキリドキュメンタリー作品のためだったのだが。それに、自分のキャリア2年分くらいを捧げた。
個人的には、今年のゴールデングローブでレッドカーペット上の愛しすぎているルーニー・マーラをウットリ見つめるホアキンがツボ。本当に、計算なく生きているのだなぁ。単なる奇人ではなく、スピーチもキャリアメイクも、そして私生活も、本当にホアキンはいつでも剥き身。“ありのまま”であることよ。
#ゴールデングローブ賞 【映画の部・ドラマ】主演男優賞はもちろんホアキン・フェニックス『ジョーカー』。ルーニーと出会ってから幸せなムードがそこかしこに。よかった! でもスピーチは会場の食事がプラントベース(植物由来食品)だったことに触れるという環境トークに。さすが。 pic.twitter.com/bGaQusGdwI
— ELLE Cinema Japan (@ellecinemajapan) January 6, 2020
と、話がだいぶと逸れてしまった。
軽く笑えるユーモアを
真面目なことを受け止める時、深刻な顔をしてさえいればやり過ごすことができる。賛成であっても、反対であっても、表情はさして変えずに済む。けれど、ユーモアをぶつけられると受け手側は感情が表情に出やすくなる。笑いで本質をつかれると、取り繕うのが難しい。それが苦笑いであったとしても、思わず破顔してしまった経験はないだろうか。
幅広い心を くだらないアイデアを
軽く笑えるユーモアを うまくやり抜く賢さを
人生の処世術として奥田民生の『イージーライダー』の歌詞のこの部分を私はいつも思い出す。ホアキンの勇気ある真摯なスピーチもちろん素晴らしかったが、ブラピやワイティティのユーモアは強いな、と思う。
茶化すのでも、陥れるのでもなく。不謹慎と紙一重のインパクトあるジョークの根底に真摯さがあり、本当に伝えたいことの芯をとらえていれば、ユーモアの打開力や伝播力ははかりしれない。
たとえば、ヘイトにはヘイト、ではなく、ユーモアで立ち向かう。そうなったら、世界はどんなふうに変わるのだろう?
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