見出し画像

続・書籍編集者の「編む」以外の仕事

これから書籍づくりに携わりたい方(版元や部署、扱うジャンルでも異なるかと思います!)や、自分の備忘録として前回の投稿の続きを書きます。

届ける

メディア取材を仕込む


メディアにゲラをお渡しし、取材のお願いを。各メディア、抱えている読者層が異なるため、それに合わせた切り口の提案もしたりします。取材場所のセッティング、当日の香盤作成、取材後の原稿確認、記事配信のスケジュール調整などもこれに含まれます。

今回は、人気芸人りんたろー。さんが著者ということもあり、取材依頼がとてもスムーズでした。まだ、世に出ていない著者の場合、やはりここに最もカロリーがかかるかと思います。

実際の記事(一部)はコチラ

自らのメディアでも記事づくり

今回は、VOCEでの連載がベースなので、書籍公式アカウントを動かすだけではなく、『VOCE』本誌やウェブサイト、SNSアカウントも駆使できるのが強み。これは本当に、雑誌編集部に在籍しながら書籍を作ることの一番の意味のようにも思います。

誌面づくり

11月22日発売のVOCE1月号では、「芸人の僕が美容本を出す理由」として、美容を愛する読者の皆様へ、りんたろー。さんが手紙を書くスタイルで特別寄稿。美容の魅力をりんたろー。さんならではの視点で書き下ろした名文(!!)を掲載予定。

WEB記事配信

今回は、著者による内容解説や内容の先出しなどを行います。数年前までの書籍宣伝と劇的に変えているのは、「だしおしみしない」こと。ネット書店購買がのびていること。どんな内容か熟慮してから購入を決める方が増えていることなど受けて、内容が伝わる部分はできるだけ積極的に出していくようにしています。リアル書店だと極論言えば全ページが閲覧できるわけなので(私個人の意見です)。


書店イベントづくり

サイン会
書店さんのセッティングや当日までのやりとり自体は販売部が行いますが、著者側の要望をすいあげ、販売部と内容を調整していくのが編集者の役割です。当日の仕切りも販売部、宣伝部の協力のもと、編集者が行います。

サイン本作成
全国の書店さんに置いていただく用のサイン本の受付を販売部にしてもらい、発売日に店頭に並ぶように作成します。

POP作成
宣伝部、販売部の協力のもと、書籍の横に置かれる際、「書店に来られた方に、どうやったら手にとっていただけるか」を考えてデザインを発注。※その前に、どうやったら店舗スタッフに使っていただけるかのハードルもあるので、いざ、店頭に書籍とともにポップが添えられた時には二重に嬉しくなります。

チェック

校了が終わってしまったら、修正はきかないですが、調整はきく(ほぼ色味のみ)があるので、チェック!

印刷チェック(刷り出し)

製本チェック(一部抜き)

数字をチェック

何より大切。予約数を確認したり、amazonランキングを確認したり。気づいたことがあったら、販売部や宣伝部にフィードバック。何をしたらどれだけ数字が動くか、などの経緯を把握しておくことが今後の知見となります。

いよいよ発売日まで残り1週間余り。

ご予約をお待ちしております(最後は宣伝☺️)!!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?