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分断の行方

賛否は拮抗したが、住民投票の結果、大阪市の存続は決定した。

これまでに、以下のコストがかかったようだ。

制度設計を担う大阪府と大阪市の共同部署「大都市局」が設置された13年4月以降、都構想関連の事務には少なくとも100億円を超える府市の公金がつぎ込まれ、多くの職員も投入された。

NHKのデータを見ると、10代・20代と50代以上の感覚が似ている? この数字の意味は? 詳しい分析が読みたい。

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以下のような分析をする方も。

昨夜は、NHKスペシャルで「揺れるアメリカ 分断の行方」を見てから、「大阪都構想 住民投票 開票速報」へとテレビのチャンネルをまわした。大統領選を控えたアメリカと、今回の大阪の選挙の様相はとてもよく似ている。

昼間は、Netflixで評判になっている映画『監視資本主義』を見ていた。SNSを通し、いかに二項対立は加速し、分断が進んでしまうのかがよく分かる構成だった。

映画を批評するコラムでは、以下のように綴られる。

ソーシャルメディアそのものが実存を脅かす脅威ではない。むしろ、ソーシャルメディアが人間性の最悪な部分を表面化し、増幅させていることが問題なのだ。戦争は大手テック企業が起こすものではなく、人間の恐ろしい衝動によって起きるのである。その賢明さに満ちた気づきの瞬間は、映画を観る人たちを覚醒させる可能性もあったはずだろう。

SNSが定着してから、「私たちひとりひとり見ている現実が違う」とよく言われる。アルゴリズムによって、私たちは自分の考え方により近い意見、つまりは心地良い意見の中で生きている。裏を返せば、テック企業は、長い時間、私たちが画面に接触し、依存してくれる心地よい中毒性のある仕掛けを日々模索している。

アメリカが急激に二極化していった理由の一つはここにある。

ほとんどの人は現実を正しく認識できない。感情というフィルタを通すことがほとんどだし、自分の知識や理解力という制限もある。そして日常的に莫大な情報に囲まれて生きている。その結果、ほとんどの人は、ネットでニュースを読み、ニュースを信頼性より利便性で選ぶようになっている(「ネット世論操作は怒りと混乱と分断で政権基盤を作る」)。政治にあまり関心がなく、関心を持った場合、支持者や政党あるいは思想に過剰に傾倒しやすい(Jason Brennan、2016年)。選挙において合理的、理性的な選択を行わない(ブライアン・カプラン、2009年6月25日)。

いとうせいこうさんのつぶやきを考える。

大阪の選挙は、今後の日本の試金石だった。デーブさんの意見に、私も首を傾げる。


大阪の選挙結果を見て、「あなたの一票が世界を変える」を実感することができた。生活の延長線上に政治はある。生活を考えることは政治を考えること。逆もまた然り。


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