フランス、パリで外出制限期間中の地方生産者直売マルシェ
コロナなんかに負けないぞー
外出制限まっただ中。あともう少しでもうちょっと自由に外出出来るかと思っていたところ、どうやらそう甘くはなくてまだ暫くは証明書持参だとー?とか言う噂が…。コロナのせいってわかってはいるけどちっとも嬉しくない感じ。でも確かにフランスはこれで一気に解除なんていうとまた凄い事になるからなあ。
そんな時に数日前から近所で特別マルシェのお知らせが…。しかも土日になんて、前日になって中止になるかもしれないのであまり期待するのはやめようとか、今までになく色々考えてしまった。今まではマルシェなんて当たり前に行われるものだし、今回の様な生産者が特別遠くからわざわざやって来て試飲試食させてくれるなんて珍しくもない様に思っていたし、その素晴らしさを感じるなんて事はなかった。だからこのコロナ禍、しかも外出制限のさ中に儲かるかもわからないのに、参加者も少ないかもしれないしなんてイジイジしていた私。
ところが当日になってその場に行ってみると予告通り白いテントがおよそ40位ズラーっと並んでいる。[夢のような]マルシェである。ワインや、季節柄フォワグラ、牡蠣、チーズ、デザート、バーベキューなどなどがこっちを向いて微笑んでいるではないか。
写真と生産者の皆さんにご挨拶。
AOCベルジュラックのワインとその生産者。やはり自分が葡萄栽培から醸造、販売まで携わった方の話は説得力が半端ではない。そんな方達との会話、やり取りがこの類いのマルシェの魅力であって、この場において値切ったりと言うのはもっての外である。
トムチーズ。こんなに大きいのですわ。チーズはAOPのきまりに従ってほとんどサイズはそれぞれ一つ。そこが良いところ。勿論丸ごと買わなくても切り分けて売ってくれる。トムはサヴォワなど複数種あるがここのトムはオキシタニ地方産。羊のチーズを自然のカーヴで10ヶ月熟成させたもの。他にサヴォワ地方のトムも有名。
ホットワイン。味見させてくれた。もしコップ一杯買うのなら3ユーロ。オレンジ、シナモンなどのスパイスが体を温めてくれる。この日はじっとしていると手先が少々冷えてくる感じなのでほんのちょっと飲むと丁度良いウォーミングアップになる。
私はアルマニャック大好き。でも昼間に飲むと酔っ払う確率高し。蒸留酒なので当然アルコール度数が高い(40度とか)もっと若い時は食後酒にちびっと飲むとたくさん食べても消化を助けてくれたし、なにせ皆ご機嫌で会話も弾む。昔はそういう楽しみ方を上手にやっていた。最近は周りに食後酒飲む人少なくて寂しい。
やはりクリスマスが近いのでフォワグラ関係が多かった。
このパエリア用鍋は何処でも活躍、あれっ?シューファルシー美味しそう。<シュー>はフランス語でキャベツだけどレストランなどで注文すると主役はキャベツと言うよりファルシー、特に肉類なのである。今までで一番気に入ったシューファルシーはリモージュ、そうあのリモージュ焼きで有名な町のとあるレストランで食べたのが最高、キャベツと中身のバランスが取れていてスープも意外としつこくなくて美味しかった。
お次は再びホットワイン。右は赤ワインで左は白ワイン。アルザス地方などでは白ワインをよく見かけるし、2、3年前にモンサンミッシェル行く途中でオン・フルール寄った時に丁度クリスマス市やってういて、そこでも白のホットワイン売っていてつい味わってしまった。洋服汚す心配なしというのが赤ワインとの大きな違いではあるが、赤白どちらも美味しく温まるという点は同じである。
クレープ。全部で3ヶ所見た。中身はマロンクリームが多く、また粉も栗の粉を使用しているところも。これ、作るところ見てるだけでも楽しめる。
ここの行列が一番凄かった。確かにドライソーセージなど見ているだけでよだれが…、しかも今回こういったスタンドが以外に少なかったからか?アペロに最高なのでもっと複数あればよかったのに。
でもちゃんと距離感保って並んでるでしょ?
これサツマイモだけどねっとりホクホク感は無い。これはこれで美味しいと思うけど、やはり日本の焼き芋がしばしば恋しくなる。しかしビッグサイズだねー。
クレマン・ダルザス、アルザス地方の発泡酒。味見させてもらったらスッキリエレガントな味わい。酸味もまろやかで、泡はそこそこきめ細かく喉越し爽やか。偉そうなこと書いたが、気に入った。今日ではなくて、今度アルザス地方行ったら買おうかと思う。そんな出会い。
ムール貝。本当は翌日買いに来ようかと思ったけど土曜日のみの出店だったみたい。もう数カ月冷凍以外にムール貝食べていない。そういえば、パリのレストラン(レオン・ド・ブリュッセル)でもらった10ユーロ割引券や15%引きとかがおジャンになってしまったな…、コロナやはり嫌い。
エスカルゴ。🐌ソースをパンにつけて食べるのが美味しいのだから。見た目と食べ難さはイマイチだけどね。ブルゴーニュ地方のスペシャリティで知られてるけどパリでも殆どのカフェやレストランでメニューに載っているツワモノ。
ここのマロンのケーキ(後ろの段の左、ビュッシュ・ド・ノエルをカットしたような方)買いたかったけど(ミルティーユのタルトも)つい帰り際慌てていて忘れてしまった。翌日にはこの店は来なかった。全部売れてしまったのだな…、がっかり。
左がそのケーキ屋さん。完全に閉まっている。日曜日にはこういった店が10件くらいかな。また、開いていても品物がほとんどカラッポのところも結構あった。内輪で談笑しながらカフェとクロワッサンなどでゆっくり目の朝ごはんを楽しんでいるところをみると、本来のフランスの日曜日の朝だなあと思う。
私が惚れたサン・ネクタールのチーズ屋のお兄さん(チーズに惚れた)。全部直径21cmで、丸ごとでもいいし、切り分けても売ってくれる。行列で10分位待ったがそんなのお構いなし。見てると、だいたい皆さん半分か1/4ご購入,それでもかなり大きい。どんなに小量買いでもオリジナルのビニールのトートバッグに入れてくれる。ここも初日で完売御礼。
翌日、このミニバンは来なかった。
まだまだ写真は他にもたくさん撮ったけど、同じ様なのは省いた。しかし、珍しいのははずせない。上の写真は滅多に見ないヴァラエティにとんだ、日本だと一言に言うとカボチャの種類。手前のはクルジュ(courge)、また、シトルイユ(citrouille )、そしてバターナッツ(butternut)など様々な調理法があり、カラフルだったり、色々な形があるのでシェフの創作力を掻き立てる。でもポタージュなんか絶対最高。
パン屋でクルミ入りパンを買うのも忘れた。と言うのも隣でどうしてもブリューンをゲットするつもりが、行列をみて慌ててしまったから。オジサマがカットしているのはフーガス。やはりパンもある程度大きいのをカットして食べるのが美味しい。
プリューンは個人的に大好き。ここでは大、小、種無しと3種類あって、どれも1袋4ユーロ、種をしゃぶるなんてあまり大声では言えないがこう言ったフルーツの一番美味しいところは種のまわりと信じているので種ありの大をゲット。この店も翌日は10袋も残っていなかった。
全体的に大成功だったと思う。勿論通常だったらもっと混雑したはずだけど、逆にゆっくり旅行の途中で偶然を楽しんだ感じ。皆さん、中には遠くから来てくれて感謝!もっと散財したかった。読者の皆さまもミニフランス旅行を満喫していただけたらと思います。