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kanakoozeki
叔母の希少癌
叔母ががんになり、手術日が目前という話を聞いた。前からわかっていたのに、なぜ手術の前に言うのだろうか。
希少癌だそうで、スティーブジョブスと同じやつらしい。だが、最近は増加傾向らしい。
後日、無事に手術が終わった。そのあとは熱が出たりもしているそうだ。
三か月前からおなかが痛いと言っていたそうだ。そして、やっと見つかったそうだ。原因が。
独身というのはこういう時に痛い目を見るのだなと思った。メリットもある分でメリットを目の前で見た気がする。
今までぴんぴんしていた人が、急に病に伏せる。時の流れは残酷であり、血縁関係者の傷病は自分にも焦るものがある。
やせ細っているそうだが、メンタルは大丈夫そうだ。がんという話を聞いて、病んだ。突然だったし、酔っ払ったときのような、インフルエンザの時に歩く時のような感覚に襲われた。
かなりショックだった。生存率が下がるということにも。淡い時間はそう続かない。自分もあなたももうあの時の子供ではないんだ。
彼女はそれなりにエンジョイしていただろうか。僕は体が悪く、小さい時から入院ばかりしていたから、入院生活のきつさを知っている。
彼女にとっては初めての入院だ。心細さはあっただろう。術後は、仕事に戻れるのだろうか。体力はどれくらい削られてしまったのだろう。
哀しみというものは必要というが、別に望んでいるものではない。縁がないほうがいい友達だが、親友として幸福が周りにいてほしい。
ずるい考えか。考えには締切がない。だからこそ、後悔するようなことが起こってはいけない。やり直しは効かない。
何もかもがうまくいっていた気がする、それともうまくいってないのかもと気づけたら。