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トランプ政権誕生で円安とインフレリスク/関税、債務増で高金利シナリオも?/民主党の分裂とカマラハリスのポジション

シンガポール在住FPの花輪陽子です。衆議院選挙が10月27日(日)に迫っていますが、自民党が過半数割れするリスクも出てきています。


衆議院議員選挙後に四十日抗争の再来があるのではないかという意見も出てくるほどです。

四十日抗争とは、1979年の衆議院議員選挙で自民党は過半数割れし、10/7から11/20の第二次大平政権発足まで約40日間自民党内で抗争が行われた出来事です。自民党史上最大の危機と言われており、国会で首相候補として同じ自民党から大平正芳と福田赳夫の2人が現れるという、前代未聞の事態となりました。

選挙が終わるまで株価は不安定な動きが続くと予測され、選挙後も自民党が過半数を割れる場合、弱気相場になるリスクもあります。

トランプ政権誕生で円安とインフレリスク/関税、債務増で高金利シナリオも?

米大統領選挙に関しては、ギャラップ調査で1992年の調査開始以降30年以上ぶり初めて共和党支持者を自認する有権者が民主党支持者を上回るという歴史的な出来事が起こりました。

調査通り毎回民主党が勝つわけではないのですが、初めて共和党支持者が上回るというのは注目すべきです。

実際、マーケットもトランプ政権誕生を折り込み、10年債券の利回りが上昇しており、円安ドル高も再度進行しています。トランプ政権になった場合、関税が引き上げられ、インフレリスクが懸念されます。

筆者撮影

私は10月18日にシンガポールのマリーナベイサンズコンベンションセンターで行われたFUTURE CHINA GLOBAL FORUM 2024に参加しました。

そのイベントでは、元シンガポール首相のリー・シェンロン氏や世界最大のヘッジファンド、ブリッジウォーターの創業者であるレイダリオ氏が登壇していました。

彼らの講演の中でもトランプかハリスが大統領になった場合のシナリオなどを質問している方が多くて、二人とも慎重に言葉を選んでいましたが、トランプ氏の関税には注意をする必要があるということでした。

ジム・ロジャーズ氏も保護主義を否定しており、以前から関税に関しては反対意見です。

「アメリカが中国に高額な関税をかけたところで、彼らは発展途上国など他の国に輸出するかもしれません。世界にはたくさんの国があって、多くの国がお金を持っています。中国は他の市場を見つけており、それは今後も続くでしょう。

アメリカは自らの足を銃で撃っているようなものです。アメリカは自分自身のためになっていません。こんなことをして何かいいことがあるのでしょうか。中国や他の国に他の市場を見つけさせることになります。そして、それはアメリカにとっても良くありません。」

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