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政治に揺れるマーケットにどう対応する? 「ラジオNIKKEI マーケットプレス」 ヘッジファンド・マネージャー河北博光さん

ラジオNIKKEI マーケットプレスにヘッジファンド・マネージャーの河北博光さんが出演され、政治に揺れるマーケットについてお話をされました。前半部分を要約します。後半はradikoでご視聴ください。

✅河北博光さんのnoteはこちらから

2024年は「選挙イヤー」 80を超える国・地域で国政レベルの重要選挙がある


2024年は80を超える国・地域で国政レベルの重要選挙がある「選挙イヤー」です。

マーケットが株安・債券安・通貨安のトリプル安という反応を示したケースも

政治の不透明感からマーケットがネガティブな反応を示したケースもあります。世界的な株高で皆が高所恐怖症にある中、何かきっかけであればマーケットがクラッシュするのではないかという不安がその背景にあります。

選挙が終わるとちょうどよい結果はなく、勝ち過ぎても負け過ぎても、何かが変わるという形でクラッシュする形が見られました。

ポピュリズム政党が勝ってしまうと、バラマキになりやすく財政を拡大している中で、何かイベントが起きるとネガティブに反応しやすいという形になってしまいます。

勝ち過ぎても負け過ぎても貧困層には厳しい

世界で格差が広がっており、景気が良すぎても悪くても貧困層には厳しい状況です。ちょうどいいところに収まるということを選挙結果で判断することが非常に難しくなっています。特に財政拡大派が勝ち過ぎると、マーケットがネガティブに反応を示して、その懸念が広かります。

6 月は大きく売られた国も多く、政権が変わっていないインドやメキシコは何事もなかったように元に戻りつつありますが、ヨーロッパ、特にフランスなどは多少は戻したものの、戻し切れていません。フランスは今後 1 年間は政治の不安定要素を解消できないというように感じます。

ヨーロッパに関しては、アメリカの大統領戦の問題もあり、ウクライナ情勢がどのように解決するかで非常に不透明感が高い状況です。これは、ECBの金融政策にも影響してくる可能性もあります。

ヨーロッパでは各国とも極端な政党が指示されてきていますので、非常に動きにくい状態になってます。フランスがこのような状態なので、EU全体としてリーダーシップを取っていくいうのは難しくなってきています。

投資家として揺れるマーケットにどのように対応すべきか

事前準備と事後的な対応がある

政府が不安定な中、投資家として相場の乗り切り方としては、事前に準備をしておくべきことと、事後的に対応すべきことがあります。

今年に関して言えば、大体どういうリスクがあるかを年初に考えており、この夏にかけてこのようなことが起こるということは、比較的予想しやすかった部分で、それに向けてリスクを落としてるという形です。

自分なりのマーケットからのサインを見つけておく

できれば何か動く時に、何かサインがないかということで、解説があってから買うというよりも、むしろこれがあったら買おうっていうものを間違っててもいいので、見つけておくってことが大事だと思ってます。

例えば、何かのコモディティのこの価格を見ておくと、これがリスクが収束してきているということのサインになるなどです。そうしたものを自分で何か発見しておくんですね。それが動き出すとすぐに反応するという風なことをやっています。

これは、間違えることも結構あるわけですが、間違ったとしても他の人が見てないものであれば、間違ってもしれているので、すぐに修正できるわけです。ところが、みんなと同じようについていって失敗すると、非常に傷が大きくなるので、それをしないようにしています。

トランプトレードなど単純な決め打ちには要注意

ことが起こってからやるべきことは、単純な決め打ちには注意をするということです。例えば今も、アメリカなんかで結構起こっていますが、トランプが勝ったらこうなるみたいな、トランプトレード的なことが出てきています。

マーケットが雑に動いた時はその反動が来る

そういう時はマーケットは雑に動きがちです。雑に動いた時というのは、その反動が来るので、その雑の反動を取るということで、動きすぎた分の戻りを取りに行くような形の動きを私はとります。

前回のトランプは勝った時もトランプが勝つ前というのは、もしトランプが買ったら世界はめちゃめちゃになるという風に思われていて、そのトランプが買った瞬間には相場が暴落して、その後に大きくまた戻してくる形になりました。

このような曲面では雑に間違いやすいということが多くて、今回はもうトランプは勝つということがほぼ決まりっていう風にマーケットはアメリカでは特に折り込み出しています。それでどんどん買っているわけですが、実際何が起こってくるかっていうのは実は細かく見てみるとわからないということです。こういう時は結構行き過ぎることがあるので、その行き過ぎた部分を取るということは十分あり得ると思います。

✅河北博光さんのnoteはこちらから

✅続き「後半部分」はぜひradikoでご視聴ください!

放送後、1週間は視聴できるそうです。

マーケットプレス 前場 ラジオNIKKEI第1 2024/7/17(水) 09:00-11:35 11:20-11:30の最後の20分間でご視聴いただけます♪

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花輪陽子(FP@シンガポール、経営者、著者)
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