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FPとファンドマネージャーが教える 世界標準の資産運用

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シンガポール在住FPの花輪とシンガポールでヘッジファンドマネージャーの経験がある河北が世界標準の資産運用について語るマガジンです。月数回程度更新予定です。
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#株主総会

「ESGをめぐる株主提案」の動向

近年、日本では気候変動対策関連の株主提案が継続し、可決には至らずとも企業は対応を迫られている。 J-POWERでは2022年以降の提案における要求を受け、2024年5月に稼働中の石炭火力発電所15基中5基を2030年までに休廃止することを発表した。 3メガバンクでも方針開示等の対応がみられるが、提案の要求水準はより高くなっている。2024年度の提案では取締役の気候変動に関するコンピテンシーの開示等が盛り込まれた。国内銀行は「公正な移行」が不十分と指摘されており、石炭に加え

注目される株主提案を巡る攻防

今年も株主総会の季節になりました。今年は特に株主提案の動向が注目されます。 かつては、株主提案が真面目に議論されることは稀でしたが、以下の理由から株主提案が可決される可能性も高まっていることがその背景です。 ①安定株主の減少と機関投資家比率の増加 ②機関投資家はスチュワードシップ・コードの受け入れにより、議決権行使方針及びその結果の公表を求められている つまり、株主の権利に沿った議決権行使を行う投資家が増加している事から、以前に比べて株主提案が可決あるいは、株主提案が

週末に投資アイデアを考える(5/19~5/25)

<マーケットチェック> 株価 米国株はNYダウが40000ドルを達成した後、大幅に下落しました。下落の場面でも好決算を発表したNVIDIAの株価は強く、半導体株もNVIDIA以外は弱いといった形で一極集中が強まっています。 最近の米国株はPMIやCPIでかなり動いています。しばらく、マーケットは金利上昇方向のヘッドラインで一喜一憂する展開になりそうです。 最近米国の景気関連の指標はネガティブサプライズの連続で、PMIは久々のポジティブサプライズでしたが、相場の連想は

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ファンドマネージャーに聞く②

経営者の世代交代に期待 今回は元アムンディのファンドマネージャーで、現在は協働対話フォーラムで企業に対するエンゲージメントなどで活躍されている鎌田博光さんに、低PBR問題や、日本企業の課題と期待などについてお話を伺いました。 鎌田さんは、1983年に山一證券に入社。その後、山一投資顧問、ソシエテジェネラルアセットマネジメント、アムンディ・ジャパン(いずれも社名変更)で日本株式のファンドマネージャーとして2020年末まで28年間、日本株運用の第一線で活躍されました。 鎌田