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FPとファンドマネージャーが教える 世界標準の資産運用

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シンガポール在住FPの花輪とシンガポールでヘッジファンドマネージャーの経験がある河北が世界標準の資産運用について語るマガジンです。月数回程度更新予定です。
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2024年6月の記事一覧

市場動向の確認と経済ニュースの注目点(6/23~6/29)

*メンバーシップ(初月無料)の申し込みはこちら <マーケットチェック> ファンダメンタルズ面では特に好材料はありませんでしたが、週初の3営業日で日経平均が一時1000円以上上昇、海外との比較でも弱含みが際立っていた日本株ですが、この四半期も大崩れせずに終了しました。ただ、来月初めにかけて英国(7/4)、フランス(6/30に第1回投票、7/7に決選投票)、日本の東京都知事選挙(7/7)と政治のイベントが続きます。週末に行われた米大統領候補の討論会でも現職のバイデンが冴えず、現

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キャッシュハングリーな銘柄

*メンバーシップ(初月無料)の申し込みはこちら   6/19に元お笑いタレントで「億り人」となった個人投資家の井村俊哉氏と対談を行いました。正直に言って私たち機関投資家とは活躍の場が違うので、どんな話になるのかなと思っていましたが、とても優秀で勉強熱心で感動しました。彼は機関投資家の世界でも一流になるなと直感しました。とにかく考え方がシンプルで頭の回転が速い。全て自分のことばで話せているので、何かを見た時の判断が早く的確、不測の事態が起こってもすぐに軌道修正できる人だなと感じ

ウェビナーレポート 第1回IR大全ウェビナー | 個人投資家 井村俊哉氏 x 機関投資家 河北博光氏

日本の投資家、中小企業診断士、YouTuber、元お笑いタレントで株式会社Zeppy代表取締役社長の井村俊哉氏と機関投資家の河北博光氏の対談ウェビナーを視聴しました。 個人投資家でバリュー投資で有名な井村さんは平均して1年強保有して、2倍を目指すと言うスタイルだそうです。例えば、人口が減っていくと言う理由からネガティブだった地銀の中で一番上がりそうな銘柄を探しにいくなど。情報収集はブログやツイッターなど膨大な数を適時全て何時間もかけて毎日読みこむそうです。 他方で河北さん

市場動向の確認と経済ニュースの注目点(6/16~6/22)

  <マーケットチェック> 金融政策の影響を受けやすい展開が続いていますが、来月初めにかけて英国(7/4)、フランス(6/30に第1回投票、7/7に決選投票)、日本の東京都知事選挙(7/7)と政治のイベントが続きます。各国とも与党の苦戦が伝えられており選挙後の枠組みにも注目です。   株価 今週は米国小売統計が明確に下振れたことで金利が明確に低下傾向となりました。米株を見ていると「Bad news is Bad news」になり始めていますが、これはインフレに対する

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【速報】フランスで何が起こっているの?

昨日、「市場動向の確認と経済ニュースの注目点」の中で懸念を述べていましたが、今日のマーケットが大きく下落しているので、少し解説を加えます。ちなみに私は欧州政治の専門家ではないので、詳しいことはご自分で調べてみてください。私は日本株マネージャーとして現時点で観察できている状況についてです。 欧州はパニックになっている印象で、フランスはCAC大きく下落、仏独の利回り格差も週間で過去最大の29bpsも拡大していますし、ユーロは対ドルで下落しました。足元では金融システムに対する懸念

四季報の読み方

私にとって四季報は季節ごとに届く読み物です。1993年に日本生命に入社し運用部門に配属された時から常に四季報は身の回りにあるわけですが、入社時に「河北君はもう四季報は読んだ?新人は四季報が配られたら最初から全ページ読んで、これを枕にして寝るんだよ」と上司に言われた時には、冗談か本気か分かりませんでした。こんな辞書の様なものを全部読むなんて冗談だよなと思ったのを覚えています。 昔は今のようにデータ分析も充実していなかったので、証券会社の方々が、四季報が出るたびに大きく業績が

市場動向の確認と経済ニュースの注目点

<マーケットチェック> 今週はFOMCや日銀の決定会合などのイベントがありました。市場関係者の注目度は高かったわけですが、基本的にはコンセンサス通りであったと理解しています。それよりも私が気になったのはフランス株式の下落とともに対ドルでユーロが大きく売られた事です。 フランス総選挙は6/30に第1回投票、7/7に決選投票が予定されています。現在優勢と見られている極右の「国民連合(RN)」は電気料金の値下げ、ガスの付加価値税(VAT)引き下げ、公共支出の拡大を公約に掲げていま

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「ESGをめぐる株主提案」の動向

近年、日本では気候変動対策関連の株主提案が継続し、可決には至らずとも企業は対応を迫られている。 J-POWERでは2022年以降の提案における要求を受け、2024年5月に稼働中の石炭火力発電所15基中5基を2030年までに休廃止することを発表した。 3メガバンクでも方針開示等の対応がみられるが、提案の要求水準はより高くなっている。2024年度の提案では取締役の気候変動に関するコンピテンシーの開示等が盛り込まれた。国内銀行は「公正な移行」が不十分と指摘されており、石炭に加え

注目される株主提案を巡る攻防

今年も株主総会の季節になりました。今年は特に株主提案の動向が注目されます。 かつては、株主提案が真面目に議論されることは稀でしたが、以下の理由から株主提案が可決される可能性も高まっていることがその背景です。 ①安定株主の減少と機関投資家比率の増加 ②機関投資家はスチュワードシップ・コードの受け入れにより、議決権行使方針及びその結果の公表を求められている つまり、株主の権利に沿った議決権行使を行う投資家が増加している事から、以前に比べて株主提案が可決あるいは、株主提案が

週末に投資アイデアを考える(6/2~6/8)

<マーケットチェック> 株価 経済指標で右往左往する相場が続いていますが、確からしいのは雇用市場が調整に向かっているという点です。一方、マーケットが判断し損ねているのが、「雇用市場が調整した結果、インフレは遅いながら鎮静化してきているように見えるが、それで景気は腰折れしないというシナリオでいいのか?」という事だと思います。米国では解雇率が上昇することなく、雇用市場の過熱が収まってきています。本当にこのトレンドを維持出来れば、インフレは徐々に沈静化し、失業率の急増もないの

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株の売り時をどう見つける?

良い銘柄の見つけ方の話をするのが先だとは思いますが、「株が上がった後、どの様に売ったらよいか分からない」、「買い銘柄の推奨はあるが、売りの推奨は少ないので、買った後持っているといつの間にか下がってしまった」、など売りに関する質問をされる方があまりにも多いように感じます。どうも、買い銘柄は探せるが、いつ売ったらよいか分からないと、売りに苦手意識を持っている人が多いようです。   相場の格言でも「買いは技術 売りは芸術」と言われ、始めるよりやめる方が難しいとされています。 投資

週末に投資アイデアを考える(5/26~6/1)

<マーケットチェック>株価 日米ともに株式市場はさえない動きとなっています。金曜日にはMSCIの入替もあったので、その影響が大きく、週明け以降の動きを見ないと物色動向も判断が難しい感じです。何度も書いていますが、日本企業の今期業績予想は想定よりも低く、マーケットでは会社予想が保守的と言われていますが、市場が前提としてた為替の部分を調整しても弱いと思います。業績の上方修正は中間決算を待つ必要があり、4-6月期決算が出てくるころまでは業績予想の下方修正が続くと見ています。 6

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