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【心の不調】海外渡航・滞在時のリスク対策
タイのホテルのフロントで働いた者による、海外渡航・滞在時のリスク対策。今回は「心の不調」について綴ります。
「海外」としていますが、国内での日常生活で何か心に不調だと感じる方にも何かを届けられればいいなと思います。
海外生活では、慣れない環境や食生活で肉体も疲れますが、心の健康も無視できません。病院に行くほどのことでなくても、何らかの心の不調に陥ることもあり得ます。
自分の不調に気づかないフリをして何事もないように振る舞うことで、自分を保てることもあると思います。しかし、それは長続きしません。
結局自分自身と向き合うことになりますが、それが最大の薬になったりもします。
心の不調を簡単に解決するのは難しいですが、私の経験が参考になれれば嬉しいです。
能動的に自分をほめる・癒す活動をする
海外生活を選択するのは様々な理由があると思いますが、自分なりの苦しいこと、辛いこと、モヤモヤが何らかの形でやって来ます。
ぜひ、能動的に自分をほめる・癒す活動をしてあげてください。敢えて「能動的に」と書かせていただきます。
特に日本人の場合、周りに遠慮して自分の不調を口にしない人、簡単に自己否定をする人がいるからです。
真面目な上に「自分さえ我慢すれば…」とか、「自分ができないから…」、「要領が悪いから…」のような感覚が簡単に湧いて来る人もいるのでは。
海外では頼れる人の数が減りますが、その分日本にいる時よりも自分を解放できる環境です。
海外生活を選んだ時点で、あなたはすごい人であるということを忘れないでください。
私の場合、タイのホテルで働いていた時、ホテルは休みが週1回でした。いつも休みの日はタイマッサージ2時間コースで癒されていました。
心にも体にも「1週間がんばったねー」と語りかけていました。(どうでもいい話です)
タイで言語アレルギーになった
今でも忘れられないことがあります。タイのホテルで働いて半年が経った頃、言語アレルギーになりました。(言語アレルギーは、私が個人的に名付けたものです)
ホテルでは、毎日以下の人達を対象に3言語を使っていました。
①日本語:
日本人のお客様、現地の企業・エージェント様、上司、仕事仲間
②英語:
海外からのお客様、ホテルの白人マネージャー
③タイ語:
ホテルのタイ人スタッフ
日本国内で会社勤めをしていた頃は、当然日本語オンリーの生活でしたが、タイのホテルで急に3か国語を話す状況になってしまったのです。
働き始めた時は気が張っていたと思いますが、気張りの積み重ねが自分の中で爆発したのでしょう。
急にどの言語も聞いたり話したりするのが嫌になりました。
でも、ホテルは人と話す仕事。話さない選択はなかったので、「やり過ごす」ことで、その状況が終わるのを待っていました。
今はネットで検索、SNSで自分に近い人を探せますが、その当時は1997年。「心の不調」や「メンタルヘルス」という言葉も情報手段もなく、「やり過ごす」しか方法がなかったのです。
「やり過ごす」中でもできることをしようと思い、目の前の仕事を精一杯やるようにしました。
仕事に夢中になっているうちに、自分でなんとかしなくても、自分の周りの環境が勝手に変化していきました。
1997年の話なので記憶があいまいですが、環境の変化に身を委ねることで、自分の不調をその場に置いて前に進めたのかなと、今では思っています。
辛さは期間限定、気持ちの可視化で自分を第三者に
辛いときは、そのことで心を埋め尽くされているのでいっぱいいっぱいになりがちです。
でも、「生きている間ずっと続くのか?」と自分に問いかけると、ふと冷静になれる自分がいます。
「タイでの言語アレルギー」を通して、「辛さは期間限定」と学びました。そう考えると、暗いトンネルの中でも少しずつ歩いて行けると思います。
辛い時、人に話を聞いてもらうことは一瞬の発散になります。しかし、気軽に口から出る分、同じことを何度も話してしまい堂々巡りになりがちです。
堂々巡りは同じところをめぐるだけ。思い切って自分の気持ちをそのまま紙に手で書いてみました。
文字にすることで気持ちを可視化できるのです。
自分しか見ないものなので、
「●●さん、いやだなー」、
「仕事なんて行きたくねー」
「あんな作業もうヤダ!」など、多少汚い言葉でもそのまま書き出します。
文字にした自分の気持ちを見ることで、「意外と自分の悩みなんて大したことなかったのかも」と思えたのです。
さらに、自分を客観視できるようになりました。
自分を客観視することは、自分を第三者として見ることです。余計な感情を入れずに冷静に自分を見つめることができるので、おすすめです。
在英国日本大使館の精神科ドクターの記事
海外で暮らすことを考えていらっしゃる方に、ぜひ一度読んでいただきたい記事があります。
在英国日本大使館の精神科顧問の先生が書かれた、「海外在住が及ぼす精神的な影響」です。(在英国日本大使館のサイトへ移動します)
ロングステイ、駐在、現地採用、留学そして短期間の旅行でも大いに当てはまる内容です。よかったらお役立てください。
自分のメンタル不調について、どうしても話を聞いてもらいたいのならば、やはりプロの専門家の方をおすすめしたいと思います。
それでは、今回はこの辺で失礼します。
最後までお読みいただきありがとうございました。