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1日1建築 ㉒ 「沢田マンション」
✅ 「沢田マンション」
沢田嘉農・裕江 / 高知県 高知市
✅ 日本の九龍城?
沢田マンションとは「素人の夫婦が独学と自力で作った巨大なマンション」で、「ふたりだけでどこまでやれるのか、人間の力を試してみたい」「10階建て、100所帯あるマンションを作ろう」というコンセプトのもとに1971年から建設が開始された。
増築に増築を重ねた外観から「日本の九龍城」「東洋のサグラダファミリア」と呼ばれている。ちょっとビジュアル的には無理があるが。
ギャラリー、リラクゼーションスポット、カフェ、レンタルスぺースなどが入っている
家賃は広さにもよるが1室2万~5万円台
✅ 社会のセーフティネット?
もともと母子家庭など社会的な問題をクリアさせるという考えで、近年はその建築の壮大さや沢田スピリットに魅了された若者の入居が増加。海外からも注目され、多くのアーティストやデザイナーが訪問。部屋数はおよそ70ある。
昔の住民の話によると、マンション内での交流も多く、東京や海外からもマンションを見に来た人などともよく宴会をしていたらしい。
こうした飲み会に集っていた住人はかなり幅広く、大学生、JA職員、印刷業、デザイナー、記者、看護士、アパレル店員、雑貨店員、コンサル、建設事務、土木作業員、公務員、デパート店員、カフェ店主、ただの酔っ払い、歌手、旅人、、、などなど超多彩。
ちなみに沢田マンションは現在の法律では「違法建築」とされているが、諸々の理由で黙認されている。今後沢田マンションのようなセルフビルド建築は現れないであろう唯一無二の存在だ。