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#10 デンマークに、春が来た
この冬を振り返ってみると
4月27、28日の週末は、コペンハーゲンで毎年行われる「桜祭り」だった。
4月に入ってからもダウンジャケットと手袋が手放せない寒さではあったが、それでも例年になく暖かい日もあったので、お祭り当日は残念ながら桜はすでに散った後…。去年は、4月末の桜祭りがちょうど満開にあたっていたから、今年はかなり早い開花だった。
さて、桜祭りも終わって、正式に春を迎えた気分である。「デンマークの暗い冬をもうちょっと明るく乗り越える」というこのプロジェクトも、連載10回目を迎えて一区切りかな、と感じている。
コワーキングスペースに通うようになり、そこで友人と呼べるような知り合いも増え、仕事探しのコースに通い、メンターに出会い、原稿にはまだ盛り込めていないけれど、この間に出会った人は、起業家、コピーライター、大学教授…いやもう、本当にたくさん。こうした縁で、ありがたいことに、いくつかフリーランスで仕事に挑戦する機会にも恵まれた。
将来に向けて、何か結論めいたものがあるわけじゃない。模索の時期はしばらく続きそうだが、行動を起こし、人とのつながりを広げたことで、見える風景はずいぶんと違う。「この暗さは私を飲み込むのではないか」と本気で心配していたけれど、おかげさまで、忙しくて落ち込む暇がない冬だった。
ふらふらだった記者時代のある出来事
昨年、デンマークについて何か書いてみないかとクーリエから声をかけていただいた時、ふと頭に浮かんだのは、かつての本屋での出来事だった。
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