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資格を取ったからといって、稼げるわけではないという話

資格という言葉を聞くたびに、胸の内に複雑な感情が湧く。いや、感情というより嵐に近いかもしれない。風というレベルではないのだ、嵐だ。何せ、私はこれまでに資格を35個も取得してきた人間なのだから。
←どう考えてもやりすぎだ。
数だけ聞けば、なんとなくすごそうに聞こえるかもしれない。「資格35個持ってます!」と胸を張れば、「へぇー!」と感心してくれる人もいるだろう。
だが、そのうち実際に活用して稼げている資格がどれだけあるかと言えば、答えは「ほとんどない」。いや、ほぼゼロと言っていい。資格を活かして得た収益なんて涙ほどしかない。もし資格がスタンプカードみたいなもので、
35個貯まったら何かの景品がもらえるシステムなら、私はすでに北海道から沖縄まで往復できる特典を手に入れているはずだ。


資格=稼げる、は幻想

資格を取るとき、大抵の人間は
「これさえあれば人生が変わる!」
と思い込んでしまう。もちろん私も例外ではなかった。
「資格さえ取れば、後はお金が自然に降ってくるに違いない」
と信じ込んでいた。
だが、現実はそんなに甘くない。いやむしろ、ブラックコーヒーを濃縮100倍にしたくらい苦い。資格を取ったからといって稼げるわけではないのだ。
例えば、私はカウンセラーやコーチの資格も持っている。だが、周りを見渡すと、同じ資格を取ったのに全然セッションができていない人、自信をなくして活動を諦めてしまった人が山ほどいる。「資格=稼げる」という方程式は現実には存在しない。資格はただのスタートラインに立つための道具に過ぎないのだ。

資格より大事なもの

「資格がなくても、ヨガや顔ヨガのインストラクターの仕事はできる」
これが私の考えだ。いや、これは事実だ。だって所詮民間資格だし。大事なのは資格そのものではなく、知識と技術、そして教えるスキルだと思っている。
あるとき、
「YOKOさんから顔ヨガの資格は取れないんですか?」
と聞かれたことがある。
この質問に対して私はいつもお茶を濁して返事をする。なぜなら、資格があろうとなかろうと、教えるスキルがあれば問題ないと信じているからだ。ただ、資格を持っているだけで「安心する」人が多いことも理解している。でもね、ただ保有しているだけの資格なら、お金がもったいないと思う。資格35個を抱えて後悔している私が言うのだから間違いない。

資格取得の理由と後悔

ではなぜ資格を取ったのか。それは安心感が欲しかったからだ。
資格を取ることで、
「自分にはこれをやる資格がある」
と自己肯定感を得たかった。
でも、それが今振り返ると無駄だったのかもしれない。資格を取るために費やしたお金と時間を、もっと他のことに使えば良かったと後悔している。

尊敬するある講師が
「専門書を10冊読めば専門家」
と言っていたことがある。
この言葉を聞いて、資格を取らなくても知識で補える部分が多いことに気づかされた。もちろん資格が役に立つ場面もあるが、資格よりも知識と経験が優先されるケースも多い。だから、資格を取る前に
「本当に必要か?」
と一度自問すべきだと今では思っている。
ほんと、「資格=稼げる」は幻想。桃源郷。エデンの園。

教員免許の価値すら怪しい

ちなみに、今持っている教員免許ですら、その価値が怪しいと感じる時代になっている。少子化の影響で学校の数が減り、教員の需要も減少するばかりだ。こうなると、「免許があるから一生安泰」なんて言えたものではない。
資格そのものの価値が揺らいでいるこの時代に、資格に頼りきるのは危険すぎる。

「顔ヨガ講師養成講座」をやるなら

もし私が「顔ヨガ講師養成講座」をやるなら、資格を発行するだけでは終わらせない。教育実習のような実践的な経験を必ず組み込む。例えば、生徒に教える実習をしてもらったり(環境は準備する)、フィードバックを受ける機会を設けたりするだろう。資格を取ることがゴールではなく、それをどう活かすかが大事だからだ。なんだったら、私の知り合いにお客様をやっていただいて、受講生には1100円の40分顔ヨガレッスンをしてもらって強制的にファーストフィッシュゲットだぜ!!!ぐらいはする。←ザ・成功体験!!!

資格はツールに過ぎない

そんな感じで資格というものは、結局のところツールの一つでしかない。
それをどう使うかが重要だ。
「資格を持っていること」が評価されるのではなく、
「資格を使って何を達成できるか」
が問われる時代だと感じる。この事実に気づくまで、私はずいぶん遠回りをしてしまった。35個の資格のために、一体いくらを投じたことは。過去の自分に説教してやりたい。

まとめ

資格だけでは稼げない。これは私の痛いほどの実感だ。ただし、資格が全く役に立たないわけではない。ただ、資格を取る前に、ちょっと立ち止まって欲しい。そして「自分がその資格をどう活かすのか」をしっかり考えてほしい。それが一番大事。そうしないと、私のように資格を35個も抱えながら、
「これ、何の役に立つんだっけ?」
と呆然とする羽目になる。資格取得を検討している人には伝えたい。資格を取ること自体がゴールではない。その後、資格をどう活かすかが全てだ。そうじゃないと、資格の山に埋もれて迷子になる。
そんな人生、少し切ないだろう。
私は、ほんのちょっとだけ切ない。


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