カタルーニャ語のすすめ(2022年1月4日追記)
西日翻訳の案件で、バルセロナなどカタルーニャ語を公用語とする地域の公的文書を訳していると、結構な高確率でカタルーニャ語が併記されています(というよりカタルーニャ語がメインでスペイン語が併記されている)。もちろんスペイン語だけ訳せばいいのだけど、たまにカタルーニャ語だけポツンと書いてあることも。そういう場合、単語レベルならまあサービスでそのまま訳出。ある程度まとまった量だけど自分で対応できそうなものなら、先方に事情を伝えてカタルーニャ語だけ単価上乗せを交渉しています。あと、施設名や人名がカタルーニャ語で、それを片仮名書きにしないといけないこともあります。スペイン語のようにほぼローマ字読みというわけにはいかないので、スペイン語翻訳をするなら多少はカタルーニャ語の心得があったほうがよいかと。ということでカタルーニャ語関連の本をご紹介。
カタルーニャ語小辞典
以前は4万円ぐらいする辞典しかなかったけど、今は少しお手頃価格の小辞典があります。小辞典というだけあってほんと小さくて薄いけど、入門編としては十分。著者はカタルーニャ語の第一人者、田沢耕先生。
ニューエクスプレス カタルーニャ語
マイナー言語もカバーしてくれるありがたい入門書、白水社のニューエクスプレスシリーズです。こちらの著者も田沢耕先生。私の手元にあるのは「ニューエクスプレス カタルーニャ語」なんですが、今は「ニューエクスプレスプラス カタルーニャ語」にバージョンアップしているよう。おお、CDだけでなくアプリでも聞けるようになったのですね。うらやましいかも。
Els Verbs Catalans Conjugats
カタルーニャ語の動詞の活用がひたすら載っている本。以前カタルーニャ語初心者向けの短期集中講座に通ったことがあって、そのときに先生(スペイン人)が勧めてくれました。
詳しく学ぶカタルーニャ語文法 【2021年8月22日追記】
まだ未購入なのですが、久々に大型書店へ行ってきたので中身を見てきました。結構ボリュームがあって、文法説明用の例文だけでなく、読解練習用に長めの文章も載っています。説明だけではなかなか頭に入らないけど、文章を読むという流れの中で文法を確認していけば理解度も高まりそう。今のところカタルーニャ語の勉強はお休み中なので、今回は購入を見送りましたが、とりあえず欲しいものリストに入れておきました。
*****************************************【2022年1月4日追記↓】
やっと購入しました。結論から言うと、「買ってよかった」です。よいと思った点は、
・音声アプリ付き
スペイン語が下地にあれば、カタルーニャ語を読んで理解するのはそれほど難しくありません。が、発音が難しい(なんで母音が8つもあんねん!)。この本では、音声アプリで発音を確認しながら学習できます。出てくる単語や例文を片っ端から発音してくれている…ありがたや。
・発音の片仮名ルビが最小限
たまに最初から最後までルビを振ってある学習書を見かけますが、この本では「第0課 文字と発音」のみルビあり。文法事項の説明に入る第1課からは、潔くルビなしです。ルビがあるとどうしてもそれに頼ってしまいますが、ルビがなければ自分で確認しながら発音を覚えるので、結果としては身に付きやすいかと。
・ページが白黒
カラフルな紙面よりもシンプルな白黒のほうが落ち着きます。色をつけるなら自分でつけたい派。フリクションのマーカーだったらあとで消すこともできるので、気軽にマーキングできます。
・練習問題あり
各課に練習問題があるので、自分の理解度を確認しつつ読み進むことができます。あと読解練習が6題入っているので、まとまった文章を読む練習もできます。読解練習の文は音声ありなので、文章として読んだときのリズムとか音のつながりとか、感覚をつかむのにお役立ち。
解説もわかりやすいです。ただ、私の場合、スペイン語の知識をベースにしているので、スペイン語-カタルーニャ語のほうが理解しやすいかも。たとえばこれ。初心者向けですが、試し読みしてみたら、スペイン語とカタルーニャ語の併記ですごくわかりやすい。シチュエーション別の単語や例文が載っている感じですかね。サブテキストとして使うのはありだな~。とりあえず欲しいものリストに入れておきました。
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*最近はなかなか気軽に遠出できないけど、寺社めぐりや街歩きが大好き。上の写真は大阪城公園内にある豊國神社の狛犬。鳥居の向こうに見える像は豊臣秀吉公。