ディマシュ、新曲のティザー動画を公開の巻
これは2本目の投稿です。
なんとですよ、いきなりの新曲ティザーでした。
(Dimash 33)
(6,866文字)
(第1稿:2023年11月19日)
【新曲のティザー動画】
11月19日、ディマシュがインスタグラムを更新しました。
★「新しいビデオと新しい曲を準備中です。 ショーよあれ!」
“Let there be a show!”
なんと難しい英語の言い回しを……(笑)
調べると、これは聖書の一文で、
"And God said, Let there be light: and there was light.”
「神が言われた、光あれ、そして光があった。」
をもじった言い回しのようです。
そのティザー動画がこちら。
新曲のタイトルは『When I’ve Got You』。
『君を手に入れた時』『君を掴まえた時』『君がそばにいる時』
さあ、MVの主人公はどの人格だ?
(⇩追記)
YouTube動画:
『Dimash Qudaibergen - When I've got you | Official Teaser』
By Dimash Qudaibergen(公式) 2024/02/19
・公式からYouTubeにアップされたので差し替えました。
ていうかもともと張ってたファンの動画が削除されましたので。
女性が古めかしい録音機材を操作する
→夜の闇に浮かび上がる美しい豪勢なマンション
→金髪の女性訪問者がそのマンションを訪問している
→ちょっとだけフランケンシュタインを思わせる、執事
→白いベッドに横たわる白いドレスの女性
→金髪の訪問者の肩を後ろから掴もうとする恐ろしい手
→赤い水
→壁にかけられた、ディマシュらしき黒マントの青年の肖像画
→金髪の訪問者がノートにぐるぐると殴り書きをする
→広間に集まる異様な女性たち
→握った手のひらから血を流す女性
→牙の生えた黒髪の女性
→金髪の訪問者がキャンドルを持って部屋を探索する
→タクシーに乗った金髪の訪問者?が新聞記事を見ている
→訪問者が背後の男に気がつき、顔を上げ、その肩を掴む異様な両手
わずか30秒にこれだけのカットが。
ものすごく贅沢な作りです。
アメリカの超有名アーティストでも、ここまで細かいカットで物語を作ったMVはそうそうないです。呆れます。(褒めてます🤣)
内容は非常にゴシック的というか、明らかに「吸血鬼」を題材にしたストーリーのようです。
個人的には、コッポラ監督の豪華絢爛な『ドラキュラ』、ヒュー・ジャックマンの活劇的な『ヴァン・ヘルシング』、そしてなぜか007シリーズの映画『スカイフォール』の、特に後半のスコットランドでの場面などを思い浮かべました。
最後に、あきらかにマイケル・ジャクソンの有名なMV「スリラー」のタイトルフォントに似せた文字で、曲名と「SOON」の文字が。
また「SOON」ですか。
また2ヶ月待たなきゃいけないのでしょうか🤣
【Dears達の反応と、動画の資料】
以下は、dears常連組の投稿から。
★di.llusion_のIGより。11月19日付。
投稿者:
「さてさて天才くん、何をしているのですか、それとも単に便利だったからですか 😆 00:22のティーザーのスクリーンショットより」
ティザーの最後あたりで、タクシーに乗った女性が新聞を見ていますが、その新聞がこれだったそうです。
使われた写真が、ディマシュのCD『 iD 』の封入小冊子からのもののようです。投稿者はディマシュが衣装だけでなく写真もリサイクルしてることについて言及しています(笑)
★同。
投稿者:
「今日がクリスマスではないことはわかっていますが、親愛なるサンタさん、どうか “途中” を “すぐ” の新しいバージョンにしないでください。」
みーんな、考えることは一緒のようです。マジ同感です(笑)
でも「on the way」も「soon」も、彼にとっては同じことかな?
★dear_4yleen のIGより。同付。
投稿者:
「これを見て、なんてことだ!!!!!!! Alsjshhskslall(意味不明の悲鳴)
OK ok、ディ、私はあなたに戻った 🤣🤣🤣🤣👍👍
ファッジ、私は興奮しすぎて、指を捻挫したみたい😂😂」
このdearはけっこう漫画とかアニメのファンみたいなので、こういう漫画的な画像にいつも超・反応していて、とっても可愛いです。
★dimash_dears_downunder のIGより。同付。
投稿者:
「ディマシュの新しいMV /ソングティーザーからのいくつかの画像。
これはとても魅力的に見える... 彼女はディマシュに『未知の「何か」の最初のインタビュー』としてインタビューに来る記者だという点のようだ... おおおお、とても楽しい! ♥️🔥
香港のコンサートで何かとてもエキサイティングなことが待っていると思う...ママ・ミア!!! 🔥🔥」
★同。
投稿者:
「親愛なる刑事の皆さんが、また動き出しました...…
今度はDKメディアがやってる! 😀♥️」
(Dear-tectives on the move again ... this time DK Media are on to it! 😀♥️)
・上段がMVの画像、下段がロケ地のホテルの写真です。
★同。
投稿者:「ディマシュの新しいMVのための素晴らしい映画のロケ地を少しツアーします! ♥️」
・ドローンでホテルの建物内を紹介するビデオ。画面酔いに注意。
★dk_media_world のIGより。同付。
「ディマシュは新作、ミュージックビデオ『When I’ve got You』を発表しました。私たちは見た映像に興味をそそられたので、少し調査したいと思いました。
1 - ビデオは「もうすぐ」公開されます - 私たちはそう願っています。
2 - アルマトイ市にある 1,500 万ドル(約22億円)以上の価値がある VIP ゲスト向けのホテル 「L'RESIDENCE」は、6つのアパートメントで構成され、2017年にオープンしました。(注:ロケ地となったホテルについて)
3 - 屋敷に登場する少女のシーンは1階のサロンで撮影されました。
上の写真では左側、下の写真では右側に市松模様の床と2階へ続く階段が見えます。
4 - 「壁にある」肖像画はダイニングルームにあり、サイドボードの上に取り付けられていて、ガラスのドアには毛皮が掛けられています。
5 - ポートレートに使用されている写真は、2019 アルナウ・コンサート・ツアーのポスターでお馴染みです。
6 - 女の子がテーブルで字を書いているシーンは、ダイニング ルームで撮影されており、床の特徴的な模様が見られます。
7 - 車の乗客が手にしていた新聞『The Daily Beat News』には、ディマシュのアルバム『ID』の小冊子の写真が掲載されていました。
記事のタイトルは『DOのカーテンの向こう側の謎を暴く…無名ジャーナリストとの初インタビュー』です。」
(投稿文、終了)
この投稿文では人物名を「DO」としていますが、ピントが合っていないので断定はできませんが、「DQ]にも見えます。
【すでに発表されていた謎のMV撮影風景】
ところで、10月10日にディマシュがインスタに投稿したMV撮影風景は、何なんですか? このMVに関係してるんでしょうか?
★ディマシュの投稿
「ロサンゼルスで新しい曲の新しいビデオを撮影中。 みんな、良い一日を」
ディマシュのローブの装飾についての詳細。
★aktobe.dimash.dears.kzのIGより。
『カザフの装飾品「犬の尻尾」 "itkˌūyrykˌ"(イタクイリク "итқұйрық")で飾られたブルーのチャパン、ディマシュによく似合って、素敵ですね。
ほぼすべてのカザフの装飾パターンには明確な意味があります。 職人の刺繍には必ず確かな意味があります。
したがって「犬の尻尾」「itkuyryk」の装飾はヘッドバンド(頭の飾り)を飾ったことがありません。
ここに迷信があります:「敵を胸より上昇させるな」
このパターンは男性用のチャパンとズボンにのみ存在し、"胸の下に敵を置く"という意図が込められています。
カザフ人にとって、犬は七宝のひとつを象徴するものであり、その強さ、忍耐、忠誠心がこのパターンをさらに重要なものにしています。
長く困難な旅に出る男の装いに、元気と勇気を与えたいという思いが込められて刺繍された模様です。それがこの青いチャパンに込められた意味です。
カザフの装飾は、一種の黄金の暗号です。 そして、それを正しく解けば、それぞれのパターンはメッセージ全体として「読む」ことができます。
何千年もの間保存されてきた、無修正のたった1パターンの文様「ハンマーホーン」(コシュカル・ムイズ "қошқар мүйіз")、1万年以上にわたる国民的装飾品を、誇りに思います。
そしてさらに、ディマシュの民族スタイルの衣装は全て、カザフの歴史と文化の一部である壮大なカザフの装飾だけです。』
というような学術的な考察よりも、以下のような考察のほうがより楽しいですね(笑)
★di.llusion_のIGより。10月11日付。
投稿者:
「あの天井の梁を掴む手が私に何を思い出させたか見て下さい😆」
同。10月10日付。
投稿者「今日の最後の質問:青いローブの下に何を着ていましたか?
私の(願望に基づく)答え:なんにも」
私もそう思った(笑)
はたしてこの撮影現場は、新MVのための撮影なのか?
最後に白いジャケットで黒いリムジンに乗り、窓から手を振るディマシュは、最初の青いチャパンを着たディマシュと同一人物なのか?
Dearsに「私にやらせて!」と叫ばせた、メジャーを持った女性は、ディマシュの一体「何」を測っていたのか?
カザフスタンの古代模様を身にまとい、山中のアトリエのような家に住んでいるらしいこの男が、最後に出てくる黒いリムジンの男と同一人物なら、彼ははたして新MVで無名ジャーナリストに初インタビューを受ける場所にお出かけするところなのか?
第一、壁にかかっている強烈に「印象的な」絵画は、R指定の原因になったりしないのか😅
妄想は尽きません(笑)
【映画『インタビュー・ウィズ・バンパイア』と、少女漫画『ポーの一族』と】
しかし、これってつまり、映画『インタビュー・ウィズ・バンパイヤ』の新バージョンって感じでもありますよね。
記事:「映画『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』のネタバレあらすじ解説|美しく切ない吸血鬼を描く名作」@映画ひとっとび 2022.09.22
個人的には、肖像画の若いディマシュの雰囲気から、萩尾望都の少女漫画『ポーの一族』でもいいような気がしますが。
Wikipediaでは、映画『インタビュー~』の原作であるアン・ライスの小説『夜明けのヴァンパイア』(1976)自体が、この『ポーの一族』(1973)との「類似性を指摘されることがある」と書かれています。
書かれた国の違いによって設定が違うところ以外は、両者ほぼ同じような概要と設定です。
この少女漫画の物語のキャラクターにディマシュが似ているわけではなく、どっちかというと全く似てませんが、ディマシュの歌の語り口が、萩尾望都の漫画の語り口にどことなく似てると思うことがあります。
ディマシュ本人は家族愛に恵まれて育ち、大きな幸運に恵まれた人物ですが、であるがゆえに、本人がこの世では生きることが出来ない負の人生や陰の性格の可能性を、MVの物語の主人公として消費しているような印象があります。
悪いことが出来ない善い子が見る「ワルの自分」の夢、みたいな。
【ディマシュの「悪いことが出来ない、善い奴」の側面】
ディマシュが先日追悼の投稿をしていた「カザフスタンの鉱山事故」についての、ディマシュ絡みの続報が、11月18日にありました。
「カザフスタン・テングリ・ニュース」が、ディマシュの寄付行為について詳細を投稿しています。
★kaz.tengrinews のIGより。11月18日付(現地時間)。
「ディマシュ・クダイベルゲンは、鉱山で死亡した人の遺族に総額で2千万テンゲを寄付した。
(注:2千万テンゲは日本円で約650万円。1テンゲ=0.3239 円)
詩人でジャーナリストのBaurzhan Babajanuly(バウルザン・ババザヌリー)が、ソーシャルネットワークでこれについて書いた 。
『ディマシュ・クダイベルゲンは、鉱山事故で父親が死亡した未成年の子供を持つ20の家族に総額2000万テンゲを送金した。
カラガンダのコステンコ鉱山で亡くなった46人の市民の悲劇は、未だ忘れられていない。国家も民間事業家も家族を助けている。有名な歌手ディマシュ・クダイベルゲンも、この善行を行った。
彼は昨日、父親が事故で亡くなった未成年の子供を持つ20の家族に各100万テンゲを送金した。
私は偶然このニュースを聞き、カナト・アイトバエフ(ディマシュの父)に連絡し、確認した。
通常、アイトバエフ家はそうした寄付行為を発表しない。ディマシュは馬に乗っている(何かの比喩?)だけでなく、長い間そうしてきた。
しかし、国(国民)はこのニュースを知るべきだ。
もしディマシュのこの行いが、他のアーティストによって継承されるのなら、それは素晴らしい!ことだ!
私はこの目的をもってこれを発表することにした。』
とBaurzhan Babajanulyは書いた。」
ディマシュは以前、自分が豪華な夕食を取った後に「セメントの味のするスープ」を食べて飢えをしのぐ戦争難民の子供達の様子をネットで見てしまい、非常に傷ついた様子の投稿をしたことがありました。時期も2022年11月11日で、今と同じような季節でした。
これは、ディマシュが持つ「奔放に生きることが出来ない善(よ)い奴」の感性です。
ディマシュの音楽活動には、自分が恵まれた環境に生まれてきてしまった「贖罪」のような気持ちもあるんだろうなと思うことがあります。
【作者にとっての物語の源泉】
このような、現世で表現できない「虚」の人生の可能性、それは、いわゆる物語を描く小説家などの「創作活動」の一種の源泉でもあります。
また、作詞家が歌詞を書き、歌手によって歌われていた、かつての日本の「歌謡曲」は、歌手が「歌手」になったがゆえに生きることが出来なくなった人生の物語や、これから起こるであろう未来の人生を読み取って書いたかのような歌詞が多くありました。
最も有名なのは、ちあきなおみの『喝采』でしょうか。
この歌は結果的に、彼女の実際の人生を事前に歌った歌になってしまいました。
ディマシュの場合、彼の創造性の中にある悪魔的な部分……1度聞いてハマってしまったら一生抜けられそうにない彼の声や歌唱が持つ「人外魔境」的な魅力や、奥行きの深い歌の世界観、光の当て方で変化するあの不可思議なキャラクター、そういった「魔」の部分がMVによくあらわれています。
そういう「善い奴」が夢見る「ワル」のMVの範疇に入るのは、ただ恋してるだけの主人公だけど構図はピカレスク物の『Be With Me』。
民を虐げる悪漢を懲らしめ、金銭を再配分する正義漢だけど、ホントは自分も「ねずみ小僧」の『Golden』。
一見、悲しいストーリーの主人公だけど、とどのつまりは間男を演じた『Okay』。
主人公は一見、悪を倒すヒーローに見えるけど、結局は復讐鬼に闇落ちした『ワンスカイ』、などがあります。
そういう創作活動に出現する「悪」や「魔」の部分で、ディマシュは今世でのかなり荷が重い「善い奴」である自分とのバランスを取っているのだろうと思います。
私、個人的には、ディマシュは物語的なキャラクターを1人作った方がいいんじゃないかなと思ってまして。シリーズ化できるような。
今回のこれはまた違うのかもしれないけど、何本も続くような物語のMVを見てみたいと思ってます。
ディマシュ的に宇宙人をやるのはなんか気が進まないけど、ある種の「悪」と「虚」の権化である「吸血鬼」ならOKなの?
そういう「存在の虚の部分」に関係したストーリーの新MVだったら
「期待大」です。
もしそうだったら、シリーズ化して欲しいかも。
そんでもって、もしかして、クリスマスイブあたりに公開とか???
「ヴァンパイアの物語」を、クリスマスイブイブの「ストレンジャー・ライブin香港」で、中国での「活動開始記念日」に、ぶつけるつもり???
ねえねえ、もしそうだったら、君、それ思いついた時すっごい楽しかったでしょ?(笑)
もしホントにそうだったら、もう、ホントにこの子は……すっごい皮肉屋さんだよね、知ってたけどさ🤣
(終了)