#2確定拠出年金 企業は途中で掛金を中断できる?
いつもブログをお読みくださり、ありがとうございます。
企業型の確定拠出年金では、退職金の外部積立として、従業員ひとりひとりに拠出します。
この掛金の事を「事業主掛金」といいます。
基本的に、企業型における事業主掛金は制度開始後、掛金をゼロにすることはできません。
今回は、この事業主掛金はどのような場合に中断できるのか、よくあるご質問を例にお話をしたいと思います。
従業員が産前産後休業に入りますが、その期間で掛金を中断する事は可能ですか?
企業型では、産前産後休業期間中であっても事業主掛金の拠出中断は出来ません。
一般的に「中断できる期間は休職・休業期間中(会社都合以外の事由の場合に限る)のうち無給の期間」という条件になります。
産前産後の休業期間は、母性保護の観点から法律に基づき使用者に措置が義務付けられている休暇です。そのため会社都合以外の事由による休業とならず、掛金中断は不可となります。(自己都合による事由とならない)
育児休業・介護休業などの休業期間は、掛金を中断できますか?
育児休業、介護休業といった就業規則に定める無給の休職期間中などは掛金の停止が可能です。
この場合、掛金が停止できる旨、あらかじめ年金規約に定め、厚生局の承認を得ている必要があります。
従業員が拠出している掛金は中断できますか?
マッチング拠出の「加入者掛金」(従業員が給料から拠出する掛金)および、選択制における「加算給付金」(従業員が掛金拠出か現金支給かの選択権を持つ給付金)がある場合には、当該部分をゼロとすることは可能です。
今回は企業型の確定拠出年金において、掛金を中断できるかというお話でした。
退職金の外部積立の制度は、ほかにも中退共などがありますが、同様に掛金の中断はできません。(一部の正当な理由の場合を除く)
導入をご検討の際には、留意点としておさえておいていただければと思います。