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父の体験記 その2 第一話 川にながされかけた事
〇第一話(川に流されかけた事)
それは私の子供の夏休み中の八月中頃、暑い日の事でした。
家族連れでバーベキューに行った時の事であります。場所は京都府の笠置町
木津川の笠置橋のすぐ下での出来事であります。前日からの雨で水嵩(みずかさ)も増えていた。子供が沖合に投げたゴム風船を私が取りに行った帰りの出来事です。
流されかけて本当に死ぬかと思いました。とにもかくにも石だらけでまともに泳げない。
流されかけて頼みの恰好の石を掴むが昨夜来の雨で石が泥水でぬるぬるの状態で石を掴むが止まることが出来ない。
結局百メートル位流されながらも徐々に川岸にたどり着いた。力尽きる寸前であった。体力は殆(ほと)んど残っていなかった。岸へ上がりぎりぎり命拾いをしてから深呼吸して胸を撫で下ろした。
それを見ていた二、三人の子供達が河川管理事務所に走って知らせに行ったと後で聞きました。
後二、三メートル下流まで流されていたら絶対絶命助からなかったことだろう。なぜならそこから先は急に川幅が狭くなっていてその分水嵩が増え急流となっていた。
おまけにそこから先は急な段差なっていてかなりの急流になっていた。
多分そこへ嵌(は)まっていたら手か足の骨がばらばらに砕け、助からなかったと思う。
体験しないと判らない事は、特に浅い川は水流と石ころで全く思う様に泳げない。
注意したい事はこれが子供であったらきっと流されていたと思う。
私が思うに前日に雨が降っていても、いなくても 石がぬるぬるしていなくても想像以上に水流が早く 強くて耐えられない事でしょう。
私は 私自身で体験して改めて川遊びの恐ろしさと危険を思い知らされました。
私は今まで子供や大人も含めて川で流されて不幸になったニュースは幾度も耳にしたが私自身で体験するまで川遊びがこんなに恐ろしいものとは知る由も無かったものです。
川遊びは充分に気をつけよう。