ずっと笑って仲良しなんて家族あるのだろうか。
出会ってすぐに心の支えをもらい続けている女性に、「母の日」をテーマにnote書いてみませんか?とお題をいただいた。
うれしい!と思ってしばらく考えて思い出したのが、去年の母の日。ホンマジュンコさんの単行本「梅さんと小梅さん」をamazonから実家の母へと贈ったのだった。
メッセージに書いたのは、「また一緒に旅行に行きましょう」。
その10ヶ月前、私と母はふたりでアメリカを旅した。母娘旅行というとなんだかすごく仲良し親子みたいな空気感があるけど、でも全然そんな仲良し旅行じゃなくて。なぜか私は母の一挙一動が気になって強い言葉をぶつけてしまったときもあったし、旅行を楽しむというよりもアクシデントなく無事に遂行するのにいっぱいいっぱいになっていた。
だから、次こそは、母と笑顔で楽しく旅行がしたい。
そういう願いを込めたメッセージだった。
母も私もどこか不器用なのだ。自分のキャパシティを超えてまで完璧を追いかけていて、でもそんなの到達するはずなく「もっとこうしておけば」と不足部分が目につきやすい。
そしてたぶん、ふたりとも、本当は母に甘えたい。私は母に。母は私の祖母に。ふたりして長女だからかは分からないけど、甘えたり頼ったり素直になることが上手にできない。下の兄弟が生まれたときから、「妹と違って、私は全部自分ひとりでできる」を勲章のようにしてすがって生きてきたのだと思う。だからこそできるようになったこともあるし、どこか仄暗い影な部分もある。
こんな話、面とむかって母にするのは怖いけど、してみたい気もする。たぶん本当に実現させたら、私は泣くのをとめられないと思う。ちょっとそれは見せたくない。でもなんかもうお互い顔をつきあわせて泣いてただ思いを置いてってことをそろそろしたほうがいいような気もしている。
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ずっと笑って仲良しなんて家族あるのだろうか。
なんだかこれまでは家族という枠組みにとらわれていたような気もする。人間関係はこうあるべきみたいな思い込みも。
器用に思いを伝えて、素直に愛情を表現してっていうのは私には難しいかもしれないけど、イラッとしたり喧嘩したり落ち込んだりもしながら、でも笑いあうことも諦めたくないなと思う。