総合商社マンとの恋愛事情
30代になった今は落ち着きましたが、
20代のころによく大手5大商社マンとよく遊んでいました。
豪快な金遣い・上昇志向・大酒など濃い思い出を綴ってみます。
出会いについて
当時私は大手メーカーの本社で働いていました。今でいう「20代で家が建ち30代で墓が立つ」と言われた某センサーメーカーです。平日は9時ごろまでは仕事、その後にコンパに行き、タクシーで帰って一眠りして出社。
若い時のエネルギーってすごいですね。
商社マンとの出会いのきっかけは同期の女子が中学高校のクラスメイトが商社マンで近くで勤務しており、会社同士の同期で飲もうと誘われたことがきっかけです。
お互い多忙だったので集合は9時ごろから。
お店は完全個室の料亭。20代前半で高級店でコンパはさすが見栄張りの商社マン。
営業マン達だったので、盛り上げ上手・女慣れはもちろんのこと、聞き上手で、さすがだなと感心しました。
もちろん全額おごり、その後は近くのカジュアルなバーで飲み直し、
1時ごろに解散。同期の中でも二人でタクシーで消える組もいましたが、
初回は紳士にタクシーを拾ってまたねと見送ってくれる人達が大半でした。
商社マンに沼る
当時は大手企業に勤めているだけでお声がかかることも多かったのですが、
初回の商社マンとの飲みでドンピシャな顔がタイプな彼(S氏)に、20代前半の私は惚れちゃいました。
Sは顔がタイプな上、エリートってもうどうしようもない。自信満々、女慣れしている態度にどうせ遊び相手程度にしか扱われない、本命はほかにいるとわかっていても、沼に片足つっこむともう出られない。
S氏を追いかけて
Sにぞっこん。彼に相手されたい一心でした。
彼も上手なので、わたしが惚れていることはもちろんわかっていた。
頭のきれる彼は私に餌を与えつつも、先輩のご機嫌取りとして私を誘うことがふえました。
仕事でくたくた、家に10時ごろついて寝ようと思った時に電話が、
S:Yちゃん、今暇してる?先輩と飲んでるんだけど、よかったら来ない?
化粧も落としてパジャマ姿寝る直前だったけど、
私:今仕事終わったばっかりでちょっとかかるけど行くよ
S:さすがYちゃん。Yちゃん来てくれると先輩たち喜んでくれる方助かる。
ついつい答えてしまう。ガールズバー代わりに先輩の相手するボランティアだったとしてもSの顔が見れるなら。
Sはご飯を誘っても2人では行ってくれない。学生時代からの家族公認の彼女がいるからだ。遊ぶ割にそこに線を引いているところも彼の魅力の一つだった。
タクシーでかけつけ、
それから2次会のカラオケで朝まで。
もちろんSは疲れてカラオケで寝ている。
私を誘ったこともわすれて、私はSの先輩のご機嫌取りに朝まで相手する。
何してんだろと思いながらも、いつかこっちを向いてくれるんじゃないかとささやかな希望だけを頼りに。当時の私は健気だったのだ、ただ頑張り方が間違っていた。自分を大事にしてくれる人に健気さを発揮すべきなのに、このSから抜け出すにはその時から数年かかるのだ。
商社マンはつながっている
Sはもともと繊維につよい5大商社の中の1つに勤めていた。
商社マンは社内だけでなく、この5大商社つまり三菱商事、三井物産、伊藤忠商事、住友商事、丸紅の中でつながっていることが多い。
一人に出会うと芋づる式に交友関係が広がっていくのだ。
当時の私は無料で、いつ呼び出してもきてくれる便利なちょっとかわいい20代の女子だった。経済の話なども通じるから少し年代上の先輩相手もしてくれる人になっていたようだ。
Sの仕事仲間のほかの商社マンにも誘われるようになり、
特に出張で本社に来た時にだけ相手する人もいた。
たしかにおかげさまで、
高級料理店でおいしいものを食べられたし、
一流の営業マンと話すこともできた、
びっくりする金遣いの荒さもみたし、
エリートな人は育ちも格上の人が割合的に多かった。
学歴も高く、頭の回転も速い、私に持っていない自信にあふれ、
それはそれは刺激で溢れた世界だった。
社会勉強になった。
街での普通の会社員では満足できなくなってしまっていた。
勝手に私自身もステータスの高い女・そこらの女と同じにしないでとプライドだけはいっちょ前の嫌な奴になっていた。
数年たった時に突然、
今の生活変えようと思い、大手企業を退職し、
彼らとも連絡を取るのをやめた。
追いかけてくれる人もおらず、あっさりしたものだった。
30代になって思うこと
後悔はしていない。いい経験ができた。
誰よりも濃い20代を過ごしたかもしれないと思う。
でも条件で人をみる癖がついてしまったし、
純粋な恋愛にあこがれだけが残り、
誰と付き合っても物足りなさがあった。
開き直って趣味と自分の一人の時間に今度はハマってしまっている。
今でも、本命以外の男の気を引くことだけは得意だが、
本当の恋愛をすることからは逃げている。
怖いから。
最高に愛され愛せる人に出会えるという希望はもちろん捨てていない。
きっと忘れたころに、意外な場所でひょっこり出会うと信じたいから。