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私が欲しいのは、荒野かもしれない

本日、会社でキャリア教育についてミーティングしました。
特に話題になったのは、45歳以上のミドル・シニア層の今後について。
日本の縮図のようなわが社では、順調に平均年齢が上がり続け、若者への権限移譲が進まず人材流出という危機が迫ってきつつあります。どうしたらよいやら。政府要人にアドバイスを求めたい気持ちです。素晴らしいアドバイスがもらえるのであれば、ね。

私が挙げたのは

・40代からのキャリア研修
・副業解禁
・40代の自己研鑽制度拡充
・早期退職制度

私も早期退職したーい、とおどけながら。
私より若いメンバーたちは苦笑いしつつ、少し自分のキャリアに想いをはせたようです。まずはそこから。自分の行く末をほろ苦く考えてみよう。目的達成。

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私は、会社だけでなく、どこの集団にも、場所にも、人にも、しがみつきたくないという思いがあります。しがみつくことは縛られること、という恐れがあるようです。どの集団ともゆるやかに距離を置き、ときおり疎外感と寂しさに震えるのだけど、それ以上に解き放たれることを望むのです。

私の父も集団になじまない人でした。
親の会社を継いで、兄弟と仕事をしていました。バブル期に散々拡大の誘いを受けたようですが、すべて断りました。人を雇うのが嫌だったようです。父の性格的に賢明な判断です。

その父の影響でしょうか。
私は個人事業主になりたい、という思いが消しても消しても消えません。マネージャーになることよりも、勤めあげてしっかり退職金もらうことよりも、大きな仕事をして有名になることよりも、自由に一人でいたいのです。

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私の回りにも起業した人が多いです。noteにも、起業や独立した人が多いようで、みなさんカラフルな記事を上げていらっしゃいます。それがとても魅力的に映ります。

「食えるの?」
分かりません。

「仕事あるの?」
いくつかは、当てがあります。

「一人で全部できるの?」
うーん…。

「年収絶対下がるよ」
はい、ソウデスネ…。

「あなたにどんな価値がある?」
「会社でうまくいかなかったからじゃない?」
「そもそも、そんな能力が自分にあるの?」
「はじめはよくてもそんなの続けられないよ」

留まる理由はいくらでもあり。
今の状況が耐え難いわけでもなく。
それでも。

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私は、荒野を心のどこかで求めています。
子供じみた冒険心は、大人じみた羞恥心で押さえられているだけで、常に心にあります。

20代半ば。仕事を辞めて留学し、そのあと海外で職探しをして、誰も知り合いがいない土地で働きました。不安と、それ以上の高揚感。数名の連絡先だけをメモに残して、携帯を解約した解放感。
あの時はね、かなり気持ちよかった。中毒なのかもしれません。

衝動と義務と安定と怠惰と情熱と。
さまざまな思いの中を揺れながら、
「とりあえずパタゴニアに行こうかな…」
とつぶやいて、少しだけ折り合いをつけて。

さてと。空調の行き届いた銀色のオフィスに戻ります。

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