BUMP OF CHICKENと私の進路
私には大切なアーティストがいる
中学の頃ある2人のガールズバンド、チャットモンチーに出会い初めて好きになった音楽
ずっと音楽は私の大好きな場所だったけれど、
部活、アルバイト、授業、家庭、たくさんの場所で見る現実がどうもしんどくなった時が来て、
現実と音楽ってどこかに境界線があると思っていた
でもある日BUMP OF CHICKENに出会った
天体観測が有名なのは知ってるし、いい歌だとも思っている。けどやっぱりかっこいいだけの遠い存在だと思っていた。
でも、イヤホンを通して聞いたのは弱音ばっかり。
「音楽って中に人間がいるんだ」
はっきりと感じた。
そして、過去、今の自分の中にある見たくもない弱い部分も、BUMP OF CHICKENの曲ではさらけ出せる気がした。
音楽は現実と非なるものではなく、現実と共にあるものなのだと初めて思った。
彼らの音楽を聞くと、幼い頃に先生に読んでもらっていた絵本が思い浮かんだ。
彼らの曲が届ける、
誰もの声を受け止める場所が
絵本のように感じた。
「絵本作りたいな」「人に伝える仕事がしたいな」そんな思いがいつしか私に湧いてきた。
それでも、いざ就職活動を始めるとなると、社会はとても恐ろしく見えた。
「人に伝えるって何?」「本当に自分の思いって受け止められるのか?」
たくさんの大人の視線を浴び、私は人が怖くなった。
どうしようもない弱虫だ。と思っていた。
自分の夢もしょせん小さな声。
いつでも諦められるとわかっていたからこそ、どこか自分の夢の輪郭を忘れてしまっていた。
昨日NHKで18祭を見た。
今年はBUMP OF CHICKENが歌を提供する。
でも私は合唱はあまり好きでは無い。
「みんな仲良く」っていう同調圧力がある気がして、正直嫌だった。(ど陰キャ発言)
でも、昨日1004人の歌を聞いて、ちょっと目に涙が溜まった。
叫び、口を開き、目を閉じ、口を結び、それぞれが色々な思いを歌に乗せていた。
1000人が同じ思いを共有する、そんなんじゃない。一人ひとりが自分の大切な思いをぶつけ合っていた。
藤原基央は、それを詩に載せていた。
所詮ひとつの歌でのみ合わさった声。各自が持つそれまでの思いもそれからの思いも皆しったこっちゃない。
でも、今、偶然に合わさった声が、一瞬でも誰かの居場所になる。
それを歌った曲であり、歌う1004人の姿からもそれを感じた。
「やっぱり私は人の心から湧いてくる思いを伝える人になりたい。誰もが思いを投げられる場所を作りたい。」
昨日私はそう確信した。
去年の就活では見えてこなかった思い。
BUMP OF CHICKENの音楽に触れ、昨日の番組に触れ、どんどん私の夢は濃い輪郭を描いていった。
番組内で藤くんの過去の話があった。
「音楽をやりたいってよりも、何か伝えたいって思いはずっとあった」
と言っていた。
私と同じ思いだ。
そう気づいて涙が溢れた。
今までどこか遠い存在に感じていたアーティストも、「伝えたい」という純粋で小さな思いを持っている。
そして私も彼らと同じ、「伝えたい」という思いを持っている。
そう思うと、心が熱くなった。
確かに私と彼らでは見ている世界は全然違うし、私が彼らに及ぶものなど無い。
それでも彼らと同じ場所に立ちたい。
同じ思いを持って生きていきたい。
私の進路は着実にBUMP OF CHICKENによって影響されている。
彼らからもらったエネルギーを基に、これから私は自分だけの進路を作っていきたい。