面会に行けない私に鋭く刺さる優しい言葉。
母にピッタリの場所を見つけたと思って入居した在宅ホスピス。
字の書けない母に代わって、お友達へのお手紙を代筆してくれたり
一緒にポストに出しに行ったり。
母には今までとは全く違う、穏やかな時間が流れている。
ここに入れてよかった。そう思う日が多くあります。
一方で、娘の私は日に日に追い詰められていく感じがします。
「もう少し、会いに来てあげて。」
「お母さま、寂しいと思うの。」
そんな言葉が、なかなか面会に行けない自分にナイフのように突き刺さる。
超やんちゃな3歳と1歳の母で、フルタイム勤務。
できることなら私が母に助けてもらいたいくらいです。
日々こなすだけで精一杯。
月に2回の面会でもやっとなのに、足りない、足りないと言われ、罪悪感でいっぱいになります。
やっぱり遠すぎたのか。この選択肢は間違っていたのだろうか?
しんどい。
母の誕生日会が開催されるから是非いらして。そう言われた日は、次男の2歳の誕生日でした。
ずっと前から水族館に行く約束をしていて、「ごめんなさい、その日はいけません。」というと、
「あら、お母さま、悲しがるわ。」と返ってくる。
「誕生日当日に会いに行きますので。」そう伝えたけれど、
水族館でテンションが上がった次男は、見事翌日から高熱を出し、ヘルパンギーナの診断で、週の後半には長男にもうつった。
きっと施設長さんは、〝母〟のことを一番に考えてくれている。
だから自然と、母の気持ちに寄り添った言葉が出てくるのでしょう。
でもそれは、私にとってはすごくつらい言葉だったりする。
優しさって時に凶器ですね。
私さえ我慢すれば、気にしなければ、ちょっと無理すれば。
そんな風に自分に言い聞かせています。