江戸の贅沢病(ぜいたくびょう)カッケ(その1 全3回)
今日はね、江戸時代にとても怖がられていた不思議な病気のお話だよ。
ポンと昔。
「生きている土座衛門赤豆ばかり食い」
『生きている土座衛門がお薬だといって小豆のお豆ばかりを食べているよ』
という古川柳だよ。
土座衛門とはね、川なんかでおぼれて死んじゃった人がね、その水を吸って体が太った人のようにふくれあがってしまうそのことをいうんだよ。土座衛門という太った人がいたもんでそう言われるようになっちゃった。
江戸時代の病気の一つに『よいよい病』『江戸煩い』『大坂腫れ』なんていわれている怖い病気があったんだよ。それがカッケさ。ひどくなっていくと、土座衛門のように体中がむくんで膨れていくんだって。そんでよいよいと歩くようになっちゃうんだって。
江戸時代の中ごろにお医者さんの立花南谿(1753~1805)が『雑病紀聞』でこのカッケのことを書いているんだよ。
『カッケは、長く座っていると、膝から下がマヒして急に立つことができない。何日かすると膝の下がむくんでくる。足が重く痛くなってくる。マヒしてくる。マヒは上へと上ってきてお腹までくる。お腹を触ってもその感じがわからない。でも熱はないしご飯も食べられるしお手洗いにもいける。突然に胸が苦しくなって呼吸が早くなってあっという間に死んでしまう』
と書いてあるんだ。
今日はここまで、読んでくれてありがとう!続きは明日のお楽しみに!お休み、ポン!